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記入者11:木下夕子

・旧音楽室にて




私はついに気づいたの。


どうして最初からこの戦法にしなかったのかしら。



舞「どしたの夕子ちゃんニヤニヤして〜」


美百合「またしょーもないこと考えてんのよ……それにまたその似合わない赤リップ___」


夕子「ゆり、うるさいよ。___さぁ志保様!!」


志保「……」



志保様は最初からいちごが好きと仰ってたのだからアレコレ考えずにいちごがのったデザートを買ってこれば良かったのよ。


6月に入ったばっかりなのに私はDiorのリップを買うために先月お小遣い前借りしててかなりピンチだけど……!



夕子「見てくださいこれ、じゃーん!今日はなんといちごのタルトをご用意しました♡」


一子「あっ!これ〝fika.〟のやつでしょう?」



いちい先輩がケーキ箱を開けた途端どこのものかを言い当てた。



美百合「fika?」


一子「坂の途中にあるケーキ屋さん、見たことない?」


舞「あ〜夕子ちゃんってば昼放課わざわざそれ買いに行ってたの〜?」



ご名答!


舞の言う通り私はこのために昼放課にこっそり学校を抜け出し部室の冷蔵庫に入れるというミッションをクリアしたの!


早速fika.で買ってきたいちごタルトをロイヤルコペンハーゲンのお皿にのせる。


舞が自宅から持ってきてくれたお皿は白地に綺麗な青い模様がいっぱいでいかにも高級そうでうっとりする。


三角のタルト生地にカスタードクリーム、そして真っ赤ないちごがこれでもかと乗っていてお皿に映えてとっても綺麗。


キュートなタルトに合わせて夕子は事前に真っ赤なリップを唇に塗ってきたのよ。


そして今日こそ志保様に念願のあーん♡するの!



夕子「さ、志保様ど___」


志保「いらない」


夕子「……へ!?だ、だって志保様の好きないちごの

デザートですよ!?」


志保「別にいちご好きじゃないし」


夕子「えっ、ええっ!?だって、あの時好きって……

運命の赤い糸で夕子と志保様が結ばれたあの日……」


志保「そんな日なんてないけどね」



夕子の言うこと全てが一刀両断されて悲しくなっちゃう。


でもめげないわ。


そんな所も素敵だし、絶対今日は負けないんだから!



夕子「じゃ、じゃあこのリップ___」


志保「色が似合ってないよ」



……。


頭にガーンと音が聞こえる。


あまりの手強さに今日はさすがに心が折れて打ち負かされそうになる。



美百合「……」


舞「……」



ゆりは呆れ顔で舞は怖い顔して冷酷な志保様をじっと見つめている。



一子「し、志保ちゃん……」


志保「何、一子?…リボン歪んでるよ、直してあげる」



そう言って志保様はいちい先輩の胸元に手を伸ばして手結びのリボンを解いて綺麗に結び直した。


志保様の方が身長が高いから櫟先輩が軽く上を見ると目が合ったのか恥ずかしそうに目を逸らす。



夕子「し、志保様お願いです!私も___」


志保「やだ」



慌てて赤いリボンを解いくけど、志保様は櫟先輩だけを見ていて全く目が合わない。



夕子「ぐ、ぐ、ぐやじい゛〜……」


美百合「うわすごいブスになってるよあんた……もうこれ凄いうるさいんでなんか適当に構ってやってくださいよ」


舞「そうですよ〜夕子ちゃんは本気なんですから〜」



2人が加勢してくれるけど、



志保「本気なら尚更やだ」


夕子「ま、まい〜…ゆり〜…!!」



あのゆりでさえ今日はちょっとだけ優しいのにいつにも増して意地悪(そこが魅力♡)な志保様に太刀打ちできず泣き付けばいちい先輩が頬を膨らました。



一子「もう、志保ちゃんたら…リボンくらい結んであげなよ」


志保「……」


一子「意地悪ばっかり言ってないで、ね?」


志保「まぁ……一子がそこまでいうなら……」



いちい先輩に説得された志保様は何故かタルトの入っていた箱にラッピングで使われていたピンク色のリボンを手に取り雑にリボン結びにする。



志保「はい」


夕子「……えっ」


志保「これでよければ。いらないなら___」


夕子「い!いりますいります!!夕子はすっごく欲しいです!!」



てっきり胸元のリボンを結んでくれるとばかり思ってたのに突然のサプライズ!


私のためだけのプレゼントに心が踊っちゃう。


志保様ってばほんとツンデレなんだからー♡♡



夕子「うっ嬉しい〜♡♡これ髪飾りにします!!毎日つけます!!私のこのハーフツインの右……いや左、どっちが盛れるかな!?」


舞「夕子ちゃんは〜どっち側でも可愛いよ〜」



舞がにこにこ良かったねと言ってくれて私も超絶ハッピーになる。



美百合「……あー、やっぱね」



浮かれてくるくる回って踊っていると突然ゆりが手を叩くのでびっくりした。



夕子「何?まさか今さら私の可愛さに気づいたとか?」


美百合「いや、あんた前からうちのプードルに似てるなーって思ってたけど、嬉ションするとこまで似てるね」



ゆりのバカの発言に前のめりに転びそうになる。



___う、嬉ションですって!?



どこをどう見たら私が嬉ションしてるように見えんのよ!!


怒鳴ろうとすると、



一子「美百合ちゃんプードル買ってるのね。何色?なんて名前?」



いちい先輩がすかさず興味深そうにあれこれ尋ねた。



美百合「色はアプリコットで名前はプリンセスです」


夕子「……ぷ、ぷ、プリンセス!?何そのネーミングセンスは!?せめてプリンで止めなさいよ!!犬なんでしょ!?」


美百合「私がつけたんじゃないし。それに前に言わなかったっけ?あんたってウチのプリンセスに似てるって」


夕子「……バカバカバカバカバカー!!!」



志保様からの初めてのプレゼントでせっかく気分が良かったのにゆりのトンデモ発言で台無しにされた。






6/20 金曜日♡♡


志保様にプレゼントを貰いました♡

世界で1番可愛い夕子にぴったりのリボン♡

いちごタルトは結局私とまいといちい先輩で

半分こしました♡

3年の先輩たちは進路相談会で来てなかったけど、

そろそろまったり部も毎週何曜日に開催するか

決めた方がいいかなー♡♡

みんな気分で来てるけど集合率高くて夕子は

はっぴーでーす♡♡


♡好きな食べ物♡

カルボナーラ♡


♡ゆうこ♡

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