記入者10:楠木舞
・旧音楽室にて
姫奈「いやーもう期末近いのやばいよな」
夕子「んー!このアイス美味しい!!」
一子「ほんとですね……この前中間テストしたばっかりな気がします」
夕子「舞もほら、あんたも食べな!冷たくて美味しいよ!」
志保「でも一子は頭いいからいいじゃん」
突然のカシャン、という音に振り返れば、アイスを食べていた夕子ちゃんの手からスプーンが抜け落ちたところだった。
夕子「いっいっいっ……」
一子「ゆ、夕子ちゃん?」
夕子「いちい先輩って頭いいんですか!?」
ガタッと立ち上がる夕子ちゃんに全員アイスを食べる手が止まった。
今日はGODIVAのチョコレートアイス。
この前の草むしり大会で見事にこのミニ冷蔵庫をゲットしたのは合唱部……違った、まったり部だった。
バスケ部が4袋と半分で本当に僅差だったけど無事ミニ冷蔵庫は私たちのものとなり、それはもう夕子ちゃんが大喜びでさっそく性能確認したいって言うからアイスにしてみたんだけど、
美百合「何それ、アンタまさか先輩のことバカだと思ってたの?」
夕子「そうじゃない!!」
ガックリと項垂れる夕子ちゃんにそっと2つ目のアイスを差し出してみる。
薫子「…………」
姫奈「……ん?あーね、美人で勉強までできるのかーってね」
美百合「それはアンタが馬鹿すぎるんじゃない?だって中間___」
夕子「きゃー!!!!!ま、ま、マナー違反よ人の成績言うなんて!!」
美百合「言われてヤバい点数な自覚あるんだ」
……海棠のクソは本当にいちいちうるさいな。
舞「夕子ちゃんはお勉強がちょ〜っと苦手なんだよね〜?」
夕子「そ、そうなの!!神も私に賢さを与えなかったのは賢明よ!!より嫉妬されてしまうもの!!」
志保「へー、夕子ちゃんってバカなんだ」
夕子「あーん志保様♡夕子勉強苦手なんで教えてくださーい♡」
志保「私物覚え悪い子嫌いなんだよね」
チッ……。
何なんだこの男女は毎度偉そうに。
腹立つなぁ……。
夕子ちゃんってホント見る目ないと思う。
昔から背が高くてスタイルが良くて中性的な男を感じさせないタイプが好きだったけど、こいつは一応女なのよ。
女ならこいつじゃなくていいのに……。
夕子「舞ぃ…悲しぃ……」
抱きついてきた夕子ちゃんをこれ幸いとキツく抱きしめ頭を撫でてあげていると、
姫奈「ちな夕子ってどんくらいできないの?」
夕子「えっ……そ、それはぁ……」
美百合「全教科赤点ですよ」
一子「えっ!?」
信じられなくてつい声を上げてしまったのか檪先輩は慌てて口を抑えている。
舞「海棠適当言うなよ〜現代文は赤点じゃないもんね〜」
夕子「そ、そうよ!」
美百合「何言ってんのよ一緒じゃん、ほぼ赤点だよ」
姫奈「うぉー……攻めるね、結構攻めたね」
薫子「…………」
姫奈「あーね?再テストはいけたの?だって」
夕子ちゃん、実はこの前の中間テストは再々々々テストまでやってもう先生の情けの情けで無事合格したんだよね。
夕子ちゃんはちょっと勉強ができないくらいが可愛いのに、海棠のバカめ。
文句があるならもうどっか消えろよ。
腕の中の夕子ちゃんは甘い匂いがしてこんなに可愛いのにと見つめると目と目が合って微笑んでくれた。
可愛いな。
美百合「再試4回やって受かったんですよこのバカ。しかも小テストも0点とかで___」
夕子「もー!!全部言わないでよ!!期末は絶対大丈夫なんだから!!」
一子「そ、そうだよね、期末テストはお勉強してるんだよね!!」
夕子「いえ夕子は強運なんで!!」
運で乗り切ろうとしてる夕子ちゃんに全員がずっこけそうになる。
絶対にお勉強したくない夕子ちゃんのために出るとこノートにまとめておいてあげようと決める。
姫奈「でも期末は再試だと夏休み前まで土日全部補講っしょ?」
夕子「……えっ?」
一子「〝半日補講〟っていって、結構大変なんだって」
夕子「……えぇ?」
志保「1教科50分の補講だから赤点多いと何時間も勉強だね」
夕子「…………」
今にも泡を吹いて倒れそうな夕子ちゃんを支えながら、どうにかして夕子ちゃんが赤点にならないよう答えを見せてあげられないか真剣に考える。
こういう時いつも夕子ちゃんより後ろの〝楠木〟っていう苗字を恨むのよね。
チッ……。
私も〝き〟より前の苗字がよかったな。
6/10(火)
今日はGODIVAのアイスを持ってきて、ミニ冷蔵庫の
性能を確かめましたがいい感じでした〜。
これで夕子ちゃんの好きなスイーツが持ってこれるので
よかったです〜。
期末テストが近づいてきてるので、夕子ちゃんが
赤点にならないよう頑張ります〜。
△好きな食べ物
激辛ラーメン
まい




