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記入者8続:榊原姫奈

・旧音楽室にて






夕子「ていうか何で合唱部って廃部になりかけだったんです?」



美味しい美味しいと紅茶を啜る夕子のシンプルな疑問に、2年とアタシたち3年は手が止まる。



美百合「アンタってほんと図々しい。センシティブかもとか思わないの?」


夕子「なっ…そ、そんなに言う!?だって気になっちゃって……」


舞「……もう1個上の代が人数多くてごっそり〜とかですか〜?」


姫奈「んー……」



2年も3年も辞めちゃったのには一応理由があるんだけど、これを教えていいのか聞かないといけない相手がいる。



姫奈「一子ぉ?言っていい?」


一子「…………」


志保「一子は全く悪くないんだけどね」


薫子「…………」


姫奈「ルコも『そーだそーだ』だって」



俯いてしまう一子に1年3人は顔を見合わせる。


何となく訳ありってのを察してくれたみたいだけど、その本当に何と言うか……。



一子「い、いずれはバレますもんね……」



話して大丈夫だと言う一子に変わって、一応合唱部部長でもあったアタシが話すことにした。



姫奈「いや一子のせいじゃないんよ、ほんとしょうもない理由でさ?妬みが原因なんだよね」


「「「妬み???」」」



1年生が3人同時に声を上げたのでつい笑っちゃう。


でも夕子が直ぐにハイハイと大きく手を挙げて立ち上がり、



夕子「わかった……!!!名探偵夕子わかりました!!いちい先輩が可愛すぎてブスが嫉妬したんだ」



ドヤ顔でそう言いきった。


ふーん、夕子って意外と勘がいいのね。



美百合「えぇ……アホじゃん、そんなくだらない理由で辞める?」


舞「わかるよ〜女の嫉妬は醜いもんね〜」


美百合「何それ経験談?」


舞「しになさい〜」


姫奈「あーこらこら喧嘩すんなって、まぁ夕子のはほとんど正解」



舞がバチバチと美百合に火花を燃やすのを見て慌てて引き離した。


舞っておっとりしてる割にどっか目が笑ってない時があるんだよな。


舞とゆりが喧嘩し始める前にストップをかけてちゃんと話そうと座り直すけど、原因は夕子の言う通りだった。



姫奈「去年はウチらにプラスして2年生5人、3年生3人がいたんよ。で、その2年生の内の1人が彼氏がいるんだけど……」


夕子「ふむ……?」


姫奈「その彼氏が文化祭で一子に一目惚れしちゃって別れて欲しい!って言われたらしくて」


舞「あら〜…」


姫奈「んで、その日から一子に嫌がらせみたいなのが始まっちゃったわけ。物隠されたりとか、ここ鍵かけてわざと入れないようにしたりとか」


美百合「えぇ……」


姫奈「そんでもってさらにしっぽが『魅力ないあんたが悪いんじゃない?』とか言って、そこから揉めに揉めて……なうって感じ?」



皆お菓子を食べる手を止めてアタシの説明を聞いてるけど、これじゃまったり部ならぬ真剣部だね。


マジで一子はなんも悪くないんだけど、合唱部が無くなりかけたことにものすごい罪悪感を抱いてるみたいで可哀想だった。


その後のいざこざはもう丁寧に説明するのもダルくて適当に流したけど、どうやらよく伝わったみたい。



さて1年生はどう受け取るかなと反応を見てみたけど、



一子「私が嘘でも彼氏いますとか上手く立ち回らなかったから___」


夕子「いちい先輩っ!私たち可愛い者同士は本当に嫉妬されて辛いですね!」



また落ち込みそうになる一子だったけど、やっぱり何の心配もいらなかった。


落ち込む一子の手をヒシと握る夕子はウンウンと大きく頷いていて、変に正義感の入った目をして輝いている。



夕子「嫉妬って憧れの眼差しだから!仕方ないんですよ可愛い者は妬まれる運命!!でもいちい先輩ってば心も優しいから気に病んで……」


美百合「ねぇ、気合い入りすぎ」


夕子「うるさいわねゆり!……はぁ、大体ブスって本当に地の果てまで恨むんですよ!!いちい先輩が何をしても何を言っても気に入らないんです!!だから__」



ペラペラと喋りだしたら止まらない夕子をゆりが思い切りチョップして黙らせた。



夕子「い、いたーっ!!何すんのよー!!!!」



でもバカバカと美百合を叩こうとしてる夕子の言う通り。


つまり本当に簡単なことで、



〝一子が嫉妬されすぎて合唱部から部員がごっそり抜けた〟



……それだけなんだよね。


こんなくだらないことでって思うでしょ?


でもこんなくだらない事で一喜一憂するくらいこの狭い女だけの世界を生きるって難しいんだよ。


友達も恋愛も全部全部難しくて、大変で、それでも楽しめるのがアタシたち女子高生なんだ。



美百合「まぁでも、話の通りなら本当に檪先輩は何も悪くないですね」


舞「寝取ったわけでもないのにね〜」


夕子「そうなのよ!!!いちい先輩じゃなくてその男が悪いじゃない!!はーっ、なんてくだらない。いちい先輩、夕子のりんごゼリー1口あげますね♡はいあーん♡」



夕子に無理やりゼリーを口に突っ込まれた一子はその剣幕に呆然としてる。



志保「……夕子ちゃんがそんなに怒ること?」



志保が呆れたように尋ねるけど、その気持ちもわからなくもない。


会って間も無い、しかも先輩でそこまで仲良くもない一子に対して夕子は随分親身だなと思う。



夕子「当たり前ですよ!いちい先輩は怒れないタイプなんですよ。それなら私が10倍……いや、20倍怒ってあげます!!」


美百合「怒りすぎだろ」


舞「夕子ちゃんは〜人のために怒れて泣けて喜べる優しい子なんだよね〜」


志保「……ふーん」



無駄にテンション高いだけの子じゃないと知って可愛い後輩に嬉しくなる。



姫奈「ま、そーいう訳だ。だから一子もう気にすんなって」


薫子「…………ソウダヨ」



少し涙目の一子は嬉しそうにうんうんと頷いた。


ま、出会いあれば別れあり、その逆もまたしかりってね。



姫奈「さーて!!メイク再開するか!!」


志保「……え」


姫奈「逃げたって無駄よ!しっぽそこ座って!!」



こんなに面白くて最高の1年生が入ってきたのは、ラスト女子高生を生きるアタシへのプレゼントかもね。


今一瞬を生きるアタシたち7人、まったり部はまだまだ続くんだから。


張り切るアタシから逃げようとするしっぽの肩をつかんで無理やり着席させた。






5/2 ☆HINA☆


初部誌!!

とりあえず合唱部廃部危機だった理由は伝えられて

よかったよ。1年生は優しくてマジいい子。

何書こうかなー……

あの後全員にメイクしたんだけど、1番盛れたのは

ゆりだった!

一子とはジャンル違うけどまつ毛もバサバサで鼻筋も

通っててビビった。

当の本人は「瞬きするとなんか音がします……」

ってマスカラにビビっててマジウケたな!


またメイク大会したいなー、結局アタシがイエベだからコーラル系しか使わないんだよね。

でもまったり部は割とブルベ多いから普段使えない

色使えて超楽しい☆


書くこともうない!

好きな食べ物リレーしてこ?

アタシはローソンのからあげくんレッドかな!

あとグミ!!オレンジとか柑橘系のやつね


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