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19/81

記入者8:榊原姫奈

・旧音楽室にて

机を4つくっつけた上にメイク用品を広げまくり




夕子「ルコ先輩動かないで……そう!そうです!その角度でストップ!」


薫子「…………」


夕子「人のアイライン引くの緊張する〜っ!」


姫奈「一子ちょい上向いてー…そう、目開けていいよ」


美百合「……大変だな化粧って」


夕子「何言ってんのよ、あんたもやるんだからね」


姫奈「楽しみだな……しっぽも舞もやるからね!」



しっぽと夕子以外の1年生2人はさりげなーくアタシから目を逸らしてるけど、絶対全員仕上げてやる。


旧音楽室の机をくっつけたその上には数10個のアイシャドウにパーソナルカラー別の下地とクッションファンデにリキッドファンデ。


色んなカラバリのアイラインにマスカラにグロスにリップに……。


ビューラーも普通のやつとホットビューラーまで様々なメイク道具も用意して完っ璧!!


アタシと夕子で持ってきたそれはもう山のような化粧品が種類別に置かれていて、アタシはさっきからわくわくが止まらない。



美百合「……にしてもガサツそうなのに夕子も中々上手いじゃん」


夕子「ゆりってほんと失礼ね!!化粧は練習してるから得意なの!!」


美百合「バカほど化粧上手いもんね」


夕子「何ですって!?」



ウケる。それは言えてる。


メイクって本当にずっと鏡の前で自分と向き合って練習しないとできないから、勉強してる暇なんてないんだよね。


しっかし夕子ってばあんなベラベラ喋りながらメイクしてあげれるなんて本当に慣れてるんだな。


アタシと夕子の2人がかりで各々がルコと一子にメイクを施してるけど目の前で目を瞑る一子はさながら白雪姫。


元々透き通った肌にクッションファンデ乗せるとこんなに綺麗につくんだな……。


それにマスカラだって元からまつ毛が長いとこんなに伸びるなんて……ツケマいらずってすごすぎる。


恐れ入ったと思うと同時に、これじゃ同学年の子に嫉妬されてもしょうがないよねと哀れみの目で1人頷いちゃった。



姫奈「さーリップ塗って完成」


夕子「こっちもです!ルコちゃん先輩ってばもうそれはゴリゴリのブルベ冬だから、アイシャドウもリップも塗りがいあるー♡」



ほとんど2人同時にメイクが完成して鏡を手渡せば、



一子「すっ……すごいです…!!何か私じゃないみたい!!」


薫子「…………!!」



2人とも本当に嬉しそうに色んな角度から鏡に映る自分を眺めてる。


そうそう、メイク後のその可愛い笑顔が女の子は堪らないんだよね。


だから将来デパコスの美容部員にでもなりたいなーなんて思ったり……。



志保「……へぇ、一子可愛いね。お姉さんみたい」


一子「ふふっ……お化粧するだけでちょっとお姉さんみたいだよね」


志保「そーいう意味じゃないんだけどね……ま、いっか。可愛いよ」



相変わらずしっぽはキザなこって。


一子の顔をガン見してるけど、しっぽって一子にやたら距離が近いんだよな。


それにこいつが女相手に思わせぶりな態度をするもんだから、そのタッパと相まって玉塚歌劇団(ぎょくづかかげきだん)の男役スターみたいって影でファンクラまで出来ちゃうんだよね。


夕子もその勢いで隙あらば目をハートにしてしっぽを見てるからほんとウケる。



姫奈「ルコどう?新しい自分に出会えた?」


薫子「…………」


姫奈「ん?あーね?『絵描く時のバリエーション増えた』だってさ。……ルコ、あんた可愛いんだから自分にもお絵描きしなさいっての」


薫子「…………」


舞「紅茶も入りましたし〜一旦休憩で〜おやつもありますよ〜」


姫奈「ナイス!!タイミング神!!」



ちょっと一息つきたかったのもあって机の上の化粧品を全て一旦ボックスにしまい込むと、舞は紅茶とこれまた高そうなフルーツゼリーを保冷バッグから出してきた。



姫奈「……そろそろお菓子当番とか決める?最近毎日舞が持ってきてるよね」



舞は菓子代にいくらかけてるんだかと不安になる。


だってお小遣い制だったらほとんどこの菓子たちに注ぎ込んでるってことよ?



舞「ん〜いいですよ〜?だって表向きは合唱部ってことになってるし〜?」


美百合「部費とかってあるんですか?」


姫奈「あるっちゃあるけど……まあ菓子で申請は出せんね……ごめんキウイゼリー貰っていい?」



堂島フルーツゼリーなんてこんな高級そうな美味しそうなゼリーはそうそうお目にかかれるものではない。


丁寧にプラスチックスプーンまで用意されててマジで気が利くわ。


でもやっぱり毎回舞にだけ買わせるのもよくないし、全員が少しずつ買ってくるとか金額を割り勘するのがいいと思うんだけど……。



夕子「志保先輩、ピーチゼリーとかどうですか?ほらあーん♡」


志保「いらないよ。私ゼリー好きじゃないし」



2人の茶番を見て、しっぽみたいに食べないやつからしたら割り勘は嫌だよねと口にした。


口溶けもよく甘酸っぱい品のいい味を堪能しながら何かいい案がないか考えていると、



舞「全然気にしないでください〜これ親金なんで使いまくって大丈夫ですし〜」


姫奈「いやいや、マジでそれ言ってる?」



余裕の笑みを見せられ、この子本気かよと色々ビビった。



夕子「舞んちは超金持ちだからね!金持ち万歳!」


舞「うちは成金なだけだよ〜」


夕子「さーどのゼリーにしようかな!」


美百合「遠慮がないよねアンタって」



ルンルンで選ぶ夕子とは反対にホントにいいんだろうかと心配になる。


先輩として、ここは折を見てまた話し合わないとね。



姫奈「……んー!うま!!」



でも一旦はこの素敵なゼリーの味を楽しむことにした。






ひめなじゃないよひなだよ〜☆

よく間違われるから一応ね!

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