第1話 楠木響也
俺の名前は楠木響也。17歳で普通の高校に通って普通に友達がいて普通の成績で普通の生活を好んでいる普通愛好家だ。
しかし一度だけ普通とは言えない並外れた出来事があった。あれは二年前の中3の夏休みちょうど友達と夏祭りに行っていた。俺は物凄くはっちゃけていた。しかし長くは続かず神社の奥で休憩していた。その時であった。
神社の周りの木々が一斉に青い光のようなオーラだした。俺は驚きを隠せずにいた。しかし周りの人はそれに気づくどころかさっきより一層盛り上がっている。俺は怖くなり逃げ出した。
この世界は現実なのかと疑った。
俺は颯爽と駆け抜けて大通りにでると木々からでていたオーラが無くなっていたことに気づいた。
俺はこの事は誰にも話さずにそっと記憶の奥底にて施錠をした……はずだった。その事は今でも忘れられていない…どころか鮮明に覚えてしまっている。そんなことを考えながら寒い雪道を自転車で俺は登校している。
登校中でも俺は普通を好んでいる。そのため新しいルートを模索するわけでもなくただただ長い道のりを駆け抜けるだけ。普通なら物足りない物も俺にはとてつもない安心感が得られる。しかし今日は違った。いや違いすぎた。冬なのに空の色が濃かった。その時点であのことを思い出して休むべきだった。だが俺はいつも通りに登校ルートを駆け抜けた。しかしいつもならこの朝の早い時間帯には誰もいないはずの田舎道で俺は物凄い速さで走っているのに後ろからはっきりとした声が聞こえた。
謎の声:久しぶりだな…楠木響也。君は"あの時の事"を覚えているかね?
響也:なぜ俺の名前を知ってるんだ…それにあの時ってまさか…………
謎の声:そのまさかだ…二年前の夏祭り。
自転車が勝手に止まった。
響也:なっ…なぜ…俺のチャリが動かないんだ!!!!それにお前はどこにいるんだ?!!!
謎の声:そうか、そうか気になるか…では教えてやろう。
【創鳴】(謎の声の主が放つ)
響也:なっんだこれ!!中になにか入って……………
謎の声から放たれた青色に輝く光線のようなものが体の中に入ってきて俺は気絶してしまった。