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5話 魂は、器に影響されるのか?

体を交換できるなら、どんな体になりたいですか?

2025/8/20 加筆修正

 木々の向こう、紺碧(こんぺき)(やや黒みを帯びた青色)だった空が、ゆっくりと白み始める。


(やっと、夜明けか)


 眠りから目覚めた鳥がさえずり始め、森の至る所で朝の訪れを知らせる。鳥の歌声に誘われるように、かすかな足音が近づいてくる。やがて、朝の爽やかな空気と共に、二人の姿が視界に映った。


青「おーい、朝だよ~!」


(おはようございます)


ピ「おはよう!今日も精が出るね!」

青「若者よ!失敗を恐れるな!」


(まぁ、ぼちぼちやってます。ところで、目のピントが合わなくて良く見えないんですけど、どうすればいいですか?)


ピ「ピントねぇ。元々目が悪かったからかな?眼鏡は持ってこられなかったからなぁ」

青「目に集中してみたら何か変わるかな?」


(目に集中…焦点を合わせる感じかな?)


 目に意識を集中させていると、少しずつピントが合い始めた。よしこの調子で――と思った瞬間。


ピ「なんか、目が黒くモヤモヤしてきてる!」

青「まるで指名手配犯!怪しい!」


(え、何?何か変?)


ピ「うわっ、鼻からも!耳も!あっはっはっは!あっはー↑」

青「あははは、やばいよ君!怪しいというか面白人形だよ!何やってんの?!」


(別にやりたくてやってる訳じゃないんですけど!?)


 目に集中した結果、体内の闇属性魔力が頭部へと大量に送られてしまった。ろくに制御もされずに送りこまれた魔力は、行き場を失って穴という穴から溢れ出ていたらしい。ひとしきり笑った後、頭部に送る魔力を、外へ漏れないように内側に留めたらどうかというアドバイスをいただいた。


(これでどうです?)


ピ「あんまり漏れなくなったから、モヤモヤはさっきよりはマシになったね」

青「面白くなくなっちゃった」


(面白くなくていいんですけど?)


 内側へ留める事で魔力の密度が上がったせいか、さっきよりもピントが合いやすくなった。昨夜の自主練の成果もあり、昨日よりも魔力を動かす感覚に慣れてきたようだ。


ピ「それにしても、一日しか経ってないのに、ずいぶん上達が早いねぇ」

青「もしかして、一晩中練習してたの?」


(動けないし、他にやることも無いので)


 怖くて眠れなかったというのは、少し恥ずかしかったので黙っていた。


ピ「いやいや、体が人間じゃなくなったからって、行動まで人間辞めなくてもいいんだよ?普通に眠れば良かったのに」

青「君、人外の才能があるよ」


(何そのうれしくない才能…)


ピ「まぁ、あの条件に当てはまるような人だし、気にしてもしょうがないかな」

青「それもそうだね」


(召喚の条件は気になるけど、早く動けるようになりたいので、もう少し練習します)


ピ「あいよ~、あんまり頑張りすぎないようにね~」

青「若者よ!ベストを尽くすのだ!」


(僕のポリシーは”ベターを積む”です。)


ピ「ほんと、変わってるねぇ」

青「何言ってるのか分からないや」


(変わり者なのは自覚してるので、ほっといてください)


 軽く応援の声をかけると、二人はまた何処かへと楽し気に去っていった。


(さて、目と耳の使い方はだいぶ掴めて来たけど、気を抜くとすぐにモヤりそうだ。無意識で出来るくらいにしないと、人前には出られないな)


 人生で初めて触れる魔力に最初は戸惑ったが、助言をもらいながら少しずつ新しい体に馴染んでいくのだった。

 読んでいただき、ありがとうございました!

貴方に、満月の祝福がありますように…

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