ここは…
季節は夏。杉山京子は今日もいつもどうり学校から家に帰っていた。
今日はテスト最終日で、ほっとしていた。家に着いたらお菓子を作ろう!そう思って帰路を急いだ。
あと少しで家に着くというときに事件は起こった。幼稚園児くらいの女の子が道を渡ろうとしていた。すると、女の子の方に大型トラックが猛スピードで迫ってきているのに私は気づいた。女の子はどうしたらいいのかわからずに、道の真ん中で止まっている。私は、女の子を助け出すために女の子のところに向かった。女の子のところにつくのと同時に大型トラックが猛スピードのまま私たちのところに来た。私はとっさに女の子をトラックから遠ざけた。女の子の無事を確認するのと同時に私はトラックにひかれ意識を失った。
ああ、死んだんだ、女の子を助けれてよかった・・・・・
杉山京子、享年17歳。
私はふと目を覚ました。ここはどこだろう?一面白い世界だ。誰かいないのだろうか。私は人を探し始めた。
だが人は見つからない。諦めかけたその時、男の人の声が聞こえた。
___ほーおぬしの色はきれいだのー
私は辺りを見回した。すると、神秘的な雰囲気をまとった男の人がいた。
「ここはどこですか。私は死んだのではないのですか。」
すると、___確かにお主は一度死んでおる。ここは妖精界と人間界のはざまじゃ。そして儂は、妖精王のカイゼルじゃ。それにしても、こんなにきれいな色の持ち主ははじめてみたのー。それでじゃ、よかったら儂の孫にならぬか?
私はまた質問した。
「きれいな色というのは何ですか。
身寄りがないのを心配して、孫にしたいのですか。この世界で幸せになれるのですか。」
___きれいな色というのは、魂の色のことじゃ。わしの孫にしたいのは、おぬしに幸せになってもらいたいからじゃ。
「わかりました。あなたの孫になります。」
__あい分かった。だが今の体では、妖精界で過ごせぬ。だからおぬしには、転生という形をとらせてもらう。さあ目を閉じるのじゃ。
私は言われたとうりにした。