第三4i空襲
ノット主義。
ノット・ハルジオンの提唱する精霊の概念主義の一種であり、魂よりも概念が先立つという反霊権主義の一種である。
バアル王は主義信奉を明確にしない統治者であり、その国の掲げる主義は明確にされていないのです。
戦争とはすれ違い…。仕方のないことだなんて思えないですよね…。
でもその復讐心が同じ過ちを繰り返すんです…。
しかし、私はそんなバアル王の統治する国の身にある。
そしてその素性の知れない王に私の概念は利用されていた…。
4iの空襲は三度目だった様です…。
アシュタロトは風の悪魔を連れて来た…。
街は未来と過去の概念を剥奪され、混沌としていた…。
戦犯者を処刑していた。
また…多くの精霊が犠牲になっていた。
私がふわふわしている間にたくさんの仲間が死んでいくのです…。
私の概念は…?
私にはその感受性の使い方を大学で学ばなければいけない様です…。
それなのに…。
記憶の意識は散漫であり、ナルコレプシーに陥っていた。
またそんな多くの刺激が頭に流れてくるから、私は私でいることができない…。
天井を見上げていた。
たくさんの人が死んでいる。
私には分かるんです。
その感受性が全てを知らせるのです。
私にとってはあなたの『幻惑』が頼りなのです…。
ありがとうグレイ…。
ごめんなさい…なにもできなくて…。
こんな強い感受性なんて…
私には必要なかったんだ…。
これから世界はどうなるんだろう。
私はグレイに頼らなければ壊れてしまう。
幻惑によって感受性を鈍らせることで私は発狂せずに保たれていた…。
私には運命を誓い合った人が居た…。
でもその精神は今、グレイに支配されていた。
彼が悪感情を孕むならそれは私、ミモザの貞操は奪われてしまうかもしれない。
戦争という危機が彼を高揚させるなら私は幻惑に匿われているこの隙に犯される可能性がある。
あれ、どうしましょう?
私は大丈夫?ねぇ!グレイに頼りすぎてない?
いや、私も戦わないと!でもこの感受性でどうやって戦うの?