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精霊遺産  作者: 星黎 澪
7i王権国家クヲジオラ
1/4

ヘクセンナハトの廃棄物

『せいれい』です。

「なんだこの光景…何人が死んだんだよ…。」

「気を付けろ!尖った石が物凄い速さで飛んでくるんだ!」

「『奴』に気を付けろ!」

「この生物はなんだ!?」

「その生物が『奴』だよ…そいつの仲間がみんな殺したんだ…」

「殺した…!?な…なんで…!?あいつらが!?」

「俺の子供が居ないんだ!」

「痛い!痛いよぉおおお!」

「殻が硬い…あいつら鎧虫かよ!外皮が硬いんだ!」

「待て、透視した…こいつら中に骨がある。外郭が張り付いてる訳じゃない!」

「大きい虫って訳じゃない…むしろ俺たちに似ているぞ?」

「外皮…というより、鎧か?」

「一体何で出来ているんだ!」

パァン!

「うわっ…」

「いやぁああ!!」

「急に石が飛んできて、体を貫いたぞ!」

「魔法を使え!!持ってるものを奪うんだ!」

「追い込め!拉致しろ!」

「???????」

「言葉わかんねぇぞ!攻撃やめろ!」

「????????????」

「なんだこいつ!石板を触ってやがる」

「この石板!光ってるぞ!」

「あ?なんか音が鳴ってる?」

「何か言っているぞ?この世の言葉じゃない!?」

「お前ら!どこからやって来たんだ!」

『??????????』

「言葉が通じねぇみたいだな?」

「うあ!痛い!なんだ?」

「うわぁああ!変な煙が!」

「なんだこの煙!意識が…」

「…」


───────────────────────…


「ミモザも成霊期かぁ…」


「うん!どんな事が出来るようになるのか楽しみ!」


「うふふ…明日は『クェドナ』にしましょうね!」


「ママ!『クェドナ』ってどんな味がするんだろう!」


「うーん…そうねぇ…凄く渋くて辛くて…全身がビリビリする味よ。」


「うへぇ!聞いてもいまいちピンと来ないんだよなぁ…『クェドナ』ってまずそう!私『クェドナ』食べれるかなぁ…」


「そりゃ、マナを促進させる薬みたいなものだからなぁ…でも元気になれるんだぞぉ!ママとエ◯チする時だって『クェドナ』使ってるんだからな」


「ミモザの前でそんな話やめなさい!」


「パパさいてー!」


そこは精霊の世界。

精霊は体内のマナを代謝して、それぞれの概念を支配することができる。司るものは精霊によってそれぞれ、異なっており、生まれ持ったその信条に応じた効果が発現する。

世界には『限り』が存在しており、宇宙のサイズは有限であることが確認されていた。それ故に、限りある資源を共有するため、概念を協力しあって共和していた。


「成霊式を始める前に…一言…クォジヲラ建国785年…限りあるこの星で…我々、精霊は力を合わせ、生き永らえてきました…我々のこの世界は…聖霊クォジヲラの産み出した、『ヘクセンナハト』の廃棄物である…。

民よ…ああ…クォジヲラの民よ…よく生き永らえて来た…。

この、聖王クォジヲラ・バアル…君たち新成霊の信念を占い、導いてみせましょう…。」

胸に手を当て、涙を流し…王に伏していた…。

とてもクェドナが美味しいです。

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