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30.武具屋

退屈だったのかヨルムはいつの間にか寝てしまっていた。

組合から酒場に戻る途中、ふと思い立って武具屋に入る。


店内には所狭しと剣やら鎧やらが並べられているが、

種類が豊富というわけではなく同じ物が大量に置いてあるようだ。


「いらっしゃい、何がほしいんだい?」

店主らしきおばちゃんが無愛想に話しかけてきた。


「特に目的の品があって来たわけじゃないんだ。

 何があるか確認させてもらってもいいか?」


「冷やかしなら帰っとくれよ。」


「見せてもらったら何かしら買うよ。それじゃ駄目か?」


「買ってくれるなら文句はないよ、これがうちにある品物のリストだ。」


リストに目を通すと気になるものがいくつかあった。


・ドンイ鋼の剣

・ミスリルの剣

・ダチョウの鞍(シマロバ)

・ダチョウの鞍(キリン)

・ダチョウの鞍(ゾウ)


「そうだな、ドンイ鋼の剣とミスリルの剣を2本ずつもらおうか。

 あと、ダチョウの鞍3種類を見せてくれ。」


「合計1100万円だよ…あんたに払えるのかい?」


「これでも腕は立つほうでな。」

図鑑から1100万円と書かれたバッグを取り出す。


「こりゃ驚いた…

 ハッタリかましてるだけかと思ったがアンタやるねえ!

 盗難防止は解除したから持ってっていいよ。

 ダチョウの鞍は奥にあるんだ。持ってくるから待ってな!」

金を受け取ってから急におばちゃんの愛想がよくなる。

4本の剣をこちらに差し出し、店の奥に引っ込んでいった。


盗難防止が施されているのか。

…まぁそれがなかったら図鑑で万引きし放題だもんな。

買った剣を図鑑にしまう。


ドンイ鋼の剣:C

 ドンイ産の鋼で作られた剣。かなりの強度を持ち、しかも錆びない。

 刀身の縞模様が美しいため、使わずに飾っておく者もいる。


ドンイ…つまりはウーツ鋼か。確かに模様が綺麗だ。


ミスリルの剣:B~

 魔法金属ミスリルで作られた剣。

 ミスリルの特性として、触れた魔子を吸収する効果がある。

 魔子を吸収すればするほど頑丈になるが、同時に重くもなるので

 扱えるうちに魔子吸収封印の刻印をするのが一般的。


興味深い特性だ…限界まで魔子を吸収させてみたくなるな。


「鞍を持ってきたよ。どれがお好みだい?」

図鑑に目を通している間に鞍を運び終わっていたようだ。


3種類の鞍をそれぞれ見る。

元の動物の柄が残っているものとそうでないものがあるようだ。

もっとも、ゾウはそのままみたいだが。


「この中だとキリンの柄なしがいいな。」


「そうかい?ゾウのもオススメだよ。」

高い物を売りたいだけのようにも思えるが…


改めてゾウ革の鞍を見るが、背もたれに肘置き…もはや鞍というよりは椅子だな。

ダチョウに乗りながら聖帝様のポーズを取りたいわけじゃないし遠慮しておこう。


「うん、やっぱりキリンで。」


「やっぱりダメかい。あんのバカ亭主…こんなの作っても売れやしないってのに

 私の話なんて全然聞かないんだから。」

夫の手作りだったのか。それは大変だな…一応フォローしておくか。


「欲しくはないがロマンを感じたぞ。」

形状はともかく手間がかかっているのは感じ取れる。


「そうかい!?じゃ…」


「欲 し く は な い が!この部分が大事だ。」

結局全然フォローにならなかった…すまない夫よ。


「はぁ…ダチョウの鞍(キリン)の柄なしタイプ、30万円だよ。鐙は必要かい?」


「いや、鞍だけで大丈夫だ。」


金を支払い、鞍を図鑑にしまう。


ダチョウの鞍(キリン):C

 キリンの革で作られたダチョウ用の鞍。しっかりとした作りだが表面は柔らかく

 長時間騎乗していても疲れにくい。また、底面には密着の魔法がかけられており

 装着に際してダチョウの動きを阻害するような紐等は必要ない。


おお、これはいいものだな。

「それじゃ、また来た時はよろしくな。」


「ああ、あんたの顔は覚えとくよ。」

ゾウの鞍の話をしていた時は苦虫を噛み潰したようだったのに

おばちゃんの表情は明るくなっていた。剣と鞍で結構な利益が出たんだろうか。



初の買い物は満足のいくものだった。

ドンイ鋼の剣は完全に図鑑の肥やしになりそうだが…

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