2話 女性の手違いと幸運
扉を通るとそこには、カウンターと先程の女性が立っていた。カウンターまでいくと紙を出され、女性が喋りだした。
「こちらは、重い罪を犯していない方々が輪廻に戻るために必要な書類ですのでお書き下さい。お書きになったらこちらのボックスにお入れ下さい。」
そー言われると、フムフムなんか、輪廻に戻るのに、希望する事、なんの世界に行くのか、などと必要なのか?と思うような欄があり、女性に聞いてみた
「すいません、この希望する事とか、なんの世界に行くのか、とか書かないといけないですか?」
と聞くと、女性は慌てた様子で、
「へ?すいません!!書類間違えました!!」
と、謝ってきた。少し気になったので話を聞いてみると、
"とある世界にイレギュラーが発生しその世界の均衡が崩れようとしてるらしい、なので他世界からイレギュラーを抹消するための存在を探し、この世界に送ろうとしているらしい"
「その世界の神様から要請を受け、そのような存在を探すことを任されたのですが、なかなか条件に合致する人がいなくて困っていたんです。」
そう話す女性。ここで俺は興奮していた。あの本の中でしかありえなかった事が現実になるのではないかと・・・。
ここは1つ言ってみるか、
「俺でもダメですか?」
そう言った途端に目を輝かせる女性。
「いいんですか?!ありがとうございます!淳さんは最低限、条件をクリアしているので行けます!」
そ言うと手元で作業をしだした女性、
ー待つこと5分ー
「淳さん、手続きが終わりましたので、あちらの世界に行ってもらいますがその前に、あちらの神様がお礼を言いたいとの事なので、お会いしてもらいます。」
そう言うとまた現れる扉、
「では、良い世界を・・・」
女性はそう言うと扉を開けた。
まぁ~上手く行き過ぎたかな、と思いながらも俺はその扉をくぐる。