転生生活 魔法都市エディミアル 試験当日1
少し手こずりましたが何とか投稿を再開しようと思います。
毎日書いている人ぱないです。
とうとうこの日がやってきた。
僕の実力が試される試験の日だ。
ここ最近慣れた道を三人で歩く。
魔法学校までの道のりは慣れのせいもあり単調に思える。
しかし、今日は頭が重い。
「うう、緊張する」
「エリイも」
「ふふふ、私もそうだったよ」
僕とエリイのつぶやきに懐かしそうにイブが言う。
「けど、心配しなくてもいいよ。
二人なら簡単に昇級できる」
「そうか?」
「うん、魔方陣を使えるのって本来は精霊クラスでも巨人クラスに昇級するのが決まっている人位だからね。
私も使えないのに使っている君は間違いなく昇級できる」
「そうか」
「エリイは?」
「エリイちゃんも心配はしなくていいと思うよ?
闇のクラスは多少成績が悪くても確保したいだろうし」
「そんな裏話聞きたくなかったよ」
「とはいえ、あまりに成長の見込みがなかったら……ふふふ」
「え? どうなるの?
エリイどうなっちゃうの?」
「ふふふ、大丈夫よ。
ちょっと地獄を見ることになるけどね」
「大丈夫じゃないよ!?」
「ぷ、くふふふふふふふ」
エリイとイブの掛け合いを見て思わず笑ってしまった。
我に返ってエリイを見ると頬を膨らましていた。
「むう」
「ははは、どうやら緊張も解けたようだね」
イブにそう言われて頭が軽くなったのに気が付いた。
「エリイちゃんの方も大丈夫そうだ」
「むむむ~」
エリイが何故か唸っているが、確かに気負いがなくなっているように見受けられた。
ただ問題が一つ、頬を膨らませながら唸るエリイは可愛くて悶えそうだ。
「どうしたんだエリイ?」
「エリイが緊張解きたかった」
「そうか、けど、僕の緊張が解けたのはエリイのおかげでもあるんだよ」
「本当に?」
「ああ、本当だよ」
流石にエリイが可愛いからなんて照れ臭くて言えないけどね。
そんないつもとは少し違うけれどもいつもと同じような空気が流れる中、不粋な声が空気を割る。
「おい、そこの犯罪者」
どこかで聞いたことのある声だ。
しかし、こんな大通りで人を犯罪者呼ばわりするとはどういう神経をしているんだ?
「おい、お前のことを言っているんだよ! フレア!」
どうやら声の主は僕に用があるみたいだ。
ため息を吐いて声の主を確かめる。
そこにいたのは取り巻きが増えたムストだった。
「貴族がそう簡単に人のことを犯罪者呼ばわりするとは、自分の家を貶めることが分からないかなぁ」
僕は、呆れ気味にため息を吐く。
「イブ! そんな犯罪者と一緒にいるんじゃねえよ!」
「イブリスよ気安くイブって呼ばないで、それに誰と行動しようが私の自由よ」
「ふん、まあいい。
そいつがお前にふさわしくないことは、今日の試験ではっきりわかるだろう。
おい、行くぞ」
ムストの取り巻き達はこちらを一睨みしてからムストのあとを付いて行く。
「金魚の糞が増えていたな」
「金魚?の糞って、面白い表現ね。
因みに金魚って」
「ああ、エンゼルフィッシュみたいなやつだよ」
「なるほど」
おっとつい前世の慣用句が出てしまった。
この世界には金魚に相当する奴がいるからまだ通じるけど、それでもごく一部の人に対してだけだ。
あまり通じにくい慣用句は使わないようにしないといけないな。
「他に何か例える物ってあったっけ?」
「そうね、ガーガー鳥のヒナが増えたとかがあるよ」
ガーガー鳥とは、まあ、端的に言えばアヒルのことである。
ガーガー鳥のヒナは親鳥の後を付いて行く習性があるためそのまま、金魚の糞と同じような意味を持つ。
「エリイもガーガー鳥知ってる」
「うん、僕もエリイがガーガー鳥を知ってることを知ってる」
同じ田舎から出てきたし一緒に見たからね。
「そんなことよりさっさと行って心の準備をしとかないとフレアは今日試験なんだから」
「そうだね。
頑張ってねフレア」
ああ、そう言えばこの二人もう精霊クラスなんだった。
拙作をご覧いただきありがとうございます。
ええっと言い訳をば一つ聞いて下さい。
先々週は親戚の結婚式ととあるフェスが被ったことにより執筆時間がなくなり投稿できませんでした。
先週は生活環境が変わった加減で執筆する余裕がありませんでした。
そして、少しプロットなるものを作ってみた加減で執筆に時間がかかりました。
何とかエタらずにやっていこうと思います。
いやあ、なんで高評価の人ってああも面白いものを書けるのかものすごく羨ましい限りです。