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転生生活裏 魔法都市エディミアル 一週間前

遅れてすみません

短めです。

「おい本当にできるんだろうな」

「はい、お任せください」


とある館の一角にある部屋で着飾った少年と黒ずくねの男の男が相対していた。


「しかし、父上の考えることはよくわからないな。

何故、こんな素晴らしい物をもっと使わないのか」


少年は、赤い液体が入った小瓶を軽く振る。

少年の言葉を聞いた黒ずくねの男は、如何にも困惑したかのように首を振る。


「私達には分かりません。

ただ、若旦那の方が理解されているように見受けられます」

「ふんっ、そうだろうな」


少年は、持ち上げられたことを悪く思わなかった。

寧ろ、ある意味格上の存在に言われて嬉しく思ったぐらいだ。

勿論、貴族の端くれである少年は笑みをこぼさないようにした。

無駄な努力だったのは一目瞭然だが、


「これさえあれば、誰に負けることもない。

あいつに負けることもない」


少年は、自分が勝つ未来を幻視する。

()()は、本来の在り方と違うことを少年は分かっていない。

ルールが何のためにあるのか、なぜルールを守らないといけないのか。

彼が行おうとすることは、先人の思いを冒涜することだ。

しかし、彼はそんなことは気にしないだろう。


「罪も償わずあまつさえ何もなかったかのように戻って来やがって」


黒ずくねの男は、そんな彼を見て呆れる。


(こいつが、後継ぎじゃなくて良かったな。

後継ぎだったらとっくに消えてるだろうがな。

せいぜい儲けさせてもらおうか)

「では、私は仕込みをしてきます」

「分かった」

「では失礼します」

『我、闇より出でて闇夜に還る』


 黒ずくねの男が呪文を唱えると黒い靄が現れ男を包んでいった。

 黒い靄が晴れた時には男の姿は消えていた。


「イブリス、なぜあんな奴を気にするんだ……くそっ!

 だが、これであいつを見限るだろう。

 ク、クク、ハハハハハハ!」


 少年の笑い声は月夜に響いていった。

拙作をご覧いただきありがとうございます。

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