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転生生活 別荘(二回目)

すみません少し遅れました。

 黒髪の少年、ホンジョウ・クルトが立ち去った後、前回同様に別荘に向かった。

 ここからは城が地味に遠いので歩いて帰るには時間がかかる。

 なので、別荘に立ち寄るしかなかっとも言える。


 前回は、セバスチャンが出迎えてくれたけど……。

 あ、もうすでにいる。


「お待ちしておりました」


 相変わらずヘリオスさんに似ているな、双子なんだろうか?

 デジャブのようなものを感じつつセバスチャンさんに付いて行く。

 通された部屋も前回と同じなので少々不思議な気分だ。

 前回と同じ轍は踏まないようにソファでじっと魔法陣を描きながら待つ、

 今はだいぶ慣れたからいいのだけど、最初の頃はこの光魔法を使った魔法陣を描くのは難しかった。

 スフィリアさん曰く、東の国にもある技術らしい。

 東の国、ルストレア王国では紋章術が基本的な魔法として取り扱われているらしい。

 なので、紋章術に関してはルストレア、詠唱術に関してはアルヴァスティアと言うのは有名な話だとか。


「今回は遅かったわね」


 唐突に犬のぬいぐるみが喋りだした。

 何でぬいぐるみなんだろうか?


「今回は手伝ってくれる人がいなかったですし」

「そう、今回洞窟に送り込んだ理由は覚えてる?」

「はい」


 前回は、試験のようなもので今回は、前回自力でクリアできなかったからだったっけ。

 あ、その前に僕が狙われてるみたいなことも言われたな。


「洞窟から出た時に、黒髪の少年と会いましたけどまずかったですか?」

「黒髪の少年?

 ホンジョウ・クルトって名乗らなかった?」

「はい」

「そう、それならいいわ」

「どういうことですか?」

「大した話ではないわ。

 単純に恩を返してもらっただけだわ」


 そう言えば、ホンジョウもそう言ってたな。


「恩って言っても僕、彼に何かした覚えないんですけど」

「そこら辺のこと私にもわからないわ。

 ただ、義理堅い人だということは確かね」


 マリコさんの言葉に首を傾げる。


「まあ、それだけなら問題無いわね。

 とりあえず今回はしばらくその屋敷で待機していた貰うわ」

「しばらくってどのくらいですか?」

「後、もって2日ね」

「そうですか」

「そう言えば、クーデルは何処に行ったの?」

「え?」

「ほら、あなたを護衛するように頼んだの覚えてる?」

「ええまあ」


 忘れてたけど。


「おかしいわね。

 その屋敷に待機させていたはずなんだけど」


 犬のぬいぐるみは振り向くと後ろにおいてあったベルを押す。

 そしてしばらくすると扉がノックされ


「失礼します」


 と言ってセバスチャンが入ってきた。


「何が御用でしょうか?」

「ええ、クーデルは何処に居るの?」

「今は、地下の訓練場にいるかと思いますが、お連れいたしましょうか?」

「いいえ、大丈夫よ。

 フレアというわけだけど二日後に詳しく話すことになると思うけど、あなたには魔法学校に戻ってもらうことになるわ」


 マリコさんの言葉を聞いた瞬間背中にゾワリと冷たいものが走ったような気がした。


「ああ、心配しなくとも濡れ衣は、私の名のもとに無いことを保証するわ」

「あの、マリコさんに何か迷惑を掛けたりはしないですか?」

「そこのところは大丈夫よ。

 昔から結構迷惑かけられてきたから今更あなたを保護する程度問題ないわ」

「そうですか」

「ええ、まあ、子供はやっぱり学校に行くのが一番だわ」


 確かに、まだ学びきれていないものもあるし、図書館の本が気になるし戻れるなら戻れる方がいい。


「じゃあね」


 そう言い終わるとぬいぐるみは動かなくなった。

 濡れ衣がなくなるのを保証するってことは犯人が見つかったのだろうか?

 会うのが不安が無いわけではないが、それでもあの村から付いてきた幼馴染 エリイに久しぶりに会えると思うと胸が高鳴るのだった。

拙作をご覧いただきありがとうございます。

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