転生生活 修行と授業
すみません毎週投稿する予定だったのですが、リアルが忙しく投稿が伸びてしましました。
危うくエタるところでした。
もしよろしければ今後とも宜しくお願いします。
「というわけで、今から俺と模擬戦を行う」
クーデルさんはそう言うと魔術剣『フリード』を抜く。
「そういうことですか」
僕は今、マリコさんの別荘の地下にある訓練場に居るのだ。
紋章術を教えてもらうことになったのだが、どうやら普通に教えてくれるというわけではなさそうだ。
「この前はちと油断して遅れを取ったからな。
まあ、兄弟子としてはちゃんと実力を見せとかないといけないしな」
「兄弟子?」
「ん? ああ、教えてなかったから知らないのも仕方がないか。
お前が放り込まれた洞窟は紋章術を学ぶための場所であると同時に試す場所でも有るんだよ。
それで、あの洞窟から抜け出せた者は、魔導士マリコ・ペンドラゴンの弟子になる資格を得るんだ」
「弟子ですか」
あの人の弟子か。
ピンとこないな。
「何も言わずに放り込まれればそうなるのもわかる。
しかし、それはそれだ。
とりあえず準備はいいか?」
クーデルさんがそう言い終わるな否や訓練場の雰囲気が変わる。
空気が重たくなる。
「もちろんです」
別にクーデルさんの実力を疑っているわけではない。
だからこそあの時は、不意打ちで攻撃したのだから。
「まあ、先手はそちらに譲ってやるよ」
その言葉に甘えて呪文を唱える。
『五条の雷槍よ敵を穿ち貫け』
少しばかり本気を出す。
「おお! 遠慮ねえな。
じゃあこちらも」
そう言ってクーデルさんは、剣をそれぞれの雷槍に向けてトリガーを引く。
ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!
という銃声が響き渡る。
「え!?」
思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
だけど仕方ないと思う。
自信があった雷槍が何かにぶつかったかのように消えてしまったからだ。
その驚きで硬直したのを利用され一気に距離が詰められる。
「! くっ、『雷へ……」
「隙ありだ」
次の呪文を唱える前に剣を目の前に突きつけられた状態になった。
僕は両手を挙げる頭の上に上げ降参を意を伝える。
「ふう、ここまで強いとは思いませんでした」
「はは、そうだろう。
あんな醜態見たらそう思うのも無理はないな」
クーデルさんは気まずそうに頬を掻く。
そんなクーデルさんの様子をみてさっきの魔法を消した方法を首を傾げながら尋ねる。
「しかし、何をやったんですか?
魔法を消すなんて聞いたことが無いです」
「紋章術を使うとさっき言ったよな」
「はい」
「その紋章術で一番得意とするものはわかるか?」
「いいえ」
紋章術を知ったのがついさっきだからね。
「はは、さっき知ったばっかりという事を信じるのであれば知ってたら逆に怖いがな」
そう言いながらクーデルさんは親指ほどの大きさの弾丸を取り出した。
考えたことに近い事を言われてビクリとした。
「これがその種だけど、まあ、百聞は一見にしかずってね」
そして取り出した弾丸を空中に放る。
放った弾が地面に落ちるが、地面に当たる前に跳ねる。
その後、数回跳ねた後、弾は地面から少し浮いたところで止まった。
「これがさっき君の魔法を破った正体、結界弾だ」
ドヤ顔を浮かべるくーデルさん。
「結界を飛ばすんですか」
なんとも突飛な発想をするものだ。
詠唱術では出来ないことだろう。
「まあ、ほんの小手調べだが、紋章術の良いところはこうやって物自体を発動媒体に出来ることだ。
他にも洞窟で体感したと思うが、予め魔法を設置して罠として使うことが出来るしよく使うなにより同じ魔術を何度も使えると言うのが利点だ」
「なるほど」
「その魔法陣を覚えるまでの暫くの間は俺が実戦も交えた魔法陣を教えていく所存だ」
クーデルさんの言葉に首を傾げる。
「マリコ師匠? は教えてくれないんですか?」
「ああ、そうだな、暫くの間来客が途絶えないだろうからな。
その間兄弟子、姉弟子である俺とスフィリア、そんでライラが教えることになる」
「兄弟子たちがですか?」
「ああ、心配はいらない一応俺たちは魔導士と名乗ることを師匠に許されているからな。
まあ、魔導士と言ってもピンきりだからなんとも言えねえがな」
照れくさそうに天井を見上げ頬を掻くクーデルさんを見ながら心配になってしまった僕はおかしいのだろうか?
拙作をご覧下さりありがとうございます。
一回の投稿で一万字とかどういうことですか!?
と思う今日このごろです。
リアルが、リアルが追いかけてくる!