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転生生活3

とりあえず戦闘後の閑話


 オブライエンさんたちの話では、天才と呼ばれる魔法士は、魔法を覚えるのが異様に早いらしい。

 魔法を使えるようになる年齢は個人差によるが15歳頃からで、魔法を適切に理解しないことには使えないということだそうだ。


「つまり、10歳で魔法を使えているだけで十二分に天才なんだよ。 私が知っている一番魔法を覚えるのが早い子でも12歳だからね。 しかも、実戦で使える魔法となると20歳でも使える人はそう多くないんだよ」

「そうなんですか」

「そうなんです!」


5歳ごろから使えたことを言ったら相当びっくりするだろうな

 メイさんから言われずともさんざん天才天才と言われ慣れているので今さら自分がどの程度なのかはあまり気にするところではなく。

 これから新しい魔法を教えてもらえるということで頭がいっぱいなのだった。


 盗賊を仕留めてから少し出発まで時間が掛かるからということでメイさんと馬車で談笑していた。

 盗賊をふんじばるのに時間がかかるらしい。 人数が人数だからな。


「メイ、お前も手伝えよ」


 と文句を言うブライトさん


「乙女にそんなことさせようっての?」

「そんないかつい鎧を着た乙女が居るかよ」

「フーンだ」

「僕が手伝いましょうか?」

「いや、護衛対象に戦闘の手伝いをしてもらっただけでも十分だよ」

「……手伝い、ね」

「おい、何がいいたいグレイ」

「いや、今回も何も出来なかったからな」

「くっ、そうだな! 次頑張るぞ!」

「ああ」

「おい! くっちゃべってねえでさっさと運べ!」


 一人黙々と作業をしていたオブライエンさんががなります。


「メイ、そもそも魔法をちゃんと使える者自体少ないことを教えておけ」


 グレイさんはそう言い残して作業に戻ります。


「そうなんですか?」

「そうなんです! 魔法士になれるのは才能を持つものがなれるものなのです!」

「メイさんは何歳から魔法を使えるようになったんですか?」

「フフーン、何歳からと思う?」

「そもそも鎧をきてるから今の年齢すら予想出来ないです」

「声から予測してみて」


 18歳? けどどんなに早くても20歳からしか実戦で戦っている人はいないって言っていたし、


「28歳ですか?」

「え?うーん、そんなに歳とっている声に聞こえる?」

「25歳?」

「もう、いいよ」


 あれ?怒らせてしまったかな?


「え? もしかして20歳ですか?」

「フーンだ」

「優秀な魔法士なんですね」

「今さらそんなこと言っても遅いもんねーだ」


 なんか急に幼い感じになったな。

 しかし、今が20歳なら魔法を使えるようになったのは何歳なんだろう?

 少なくとも十代で魔法自体は使えていたんだろうな。


「大人げないな、メイ、済まないなフレア君。 うちの魔法士はかなり優秀なんだが、どうにも至らないところがあってね」


 作業が終わったらしく、オブライエンさんが、2人を連れて戻ってきた。


「ひとまずこれで出発できる」


 そう言って、ロープでぐるぐるに巻かれた盗賊魔法士を馬車に乗せる。


「生きているんですか?」

「ああ気絶しているだけだ」


 服の一部が焦げているのは僕の魔法がこの魔法士の水の障壁の中まで通ったからだろう。


「どの程度の魔法士かは分からないが、少なくとも本職の魔法士に劣らない魔法士だな」


 オブライエンさんは御者台に座りながら話す。


「なぜですか?」

「どの程度かわからない理由は、お前さんの魔法が異様だからだ。 そして、本職に劣らないというのはうちのメイの魔法を防ぐ程度の魔法を使えるといった点だろう」

「そうです! 私の自信作だったのに!」


 メイさんは頬を膨らませました。

 そんなにあの魔法を止められたことはショックだったんですか。


「魔法士らしき人物も気になるが、それより気になることもある」


 馬車の後ろからブライトさんと一緒に乗ってきたグレイさんがひとこと言います。

 その言葉に真っ先に反応したのはオブライエンさんでした。


「ああ、そうだったな。 盗賊にしては統率が取れていただろ?」

「そうだ……」

「へえ、統率取れている盗賊なんか居るもんなんですか?」


 ブライトさんが興味深げに聞きました。


「……たまには、な」

「ああ、そうだな。 そういった盗賊団も報告されていることもあるが、それでもあの統率の仕方は……、うん、あれだ」

「もし、そうならば、想定以上にややこしいことになってきているな」


 オブライエンさんとグレイさんだけなにかわかったような言い方ですね。

 僕はあえて尋ねてみた。


「どういうことなんですか?」

「すまん、教えられない。 そして、勝手で申し訳ないが、この盗賊魔法士のことは忘れてくれないか?」

「忘れる? 他言無用ってことですか?」

「ああ、そうだ。 他言無用で頼む」


 どういうことなのか気にはなりますが、まあ、教えてくれないのであれば仕方がありませんね。

 しかし、他言無用ですか、実はオブライエンさん冒険者のなかでもかなりの有力者だったりして。

拙作をご覧頂きありがとうございます。

よろしければ評価の程よろしくおねがいします。

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