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転生生活2

第二話、盗賊が現れます。

主にそれだけです。


 馬車でガタゴト揺られてはや半日、周りは見えづらい林に囲まれた道に入ってしばらく経ち馬車の揺れに揺られて気持ち悪くなっていた気分もだいぶ落ち着いてきたところだった。


「おい!、みんな伏せろ!」


 とオブライエンさんが叫んだ。

 その言葉に従い頭を荷物にうずめる。


「盗賊か」


 グレイさんは苦虫を噛み潰したように言う。

 何が起こっているか顔を埋めているからわからないが、馬車の外から複数の男の声が聞こえた。

 この緊張状態は覚えがある!


「盗賊!」


 村にいた時も幾度か村を襲ってくるような連中だ。


「ふう、ボウズはそこでうずくまってな。 ハイッヤー!」


 オブライエンさんはなれた様子でいいます。

 そして馬車の速度を上げていく。


「まあ、この時期は盗賊が多くてなよく出てくるのは有名な話だよ」


 僕が不思議そうに見ていることに気づいた鎧のメイさんが詳しく教えてくれた。


「君のようなお上りさんを狙って来るんだよ。 ただ、こういった護衛付きを狙うのは珍しいね」


 とても落ち着いた様子で話す。


「あ、あの、大丈夫なんですか?」


 と思わず尋ねてしまった。


「うん、6人ぐらいしかいないし男どもに任せてれば大丈夫だよ」


 6人また、微妙な人数だな。

 最低でも十人前後で襲うはずなのに

 ちなみにさっきから矢を鎧で止めているから、金属音が絶えない。

 メイさんは馬車の後ろに座っていて後ろから見ると結構迫力あると思うんだけどな。


 盗賊は気にせずに馬車を追いかけてくる。


「馬に乗ってるのか?」

「うん、まあ、そうだよ。 ちょっと脅そうか」


 そう言って、メイさんは、杖を取り出す。


「杖?」

「うん、こう見えても私は、魔法士なんだよ」

「へえ」

「うん? 驚かないなあ、誰かから聞いた?」

「いいえ、でも理には適ってるかなと思って」

「理に適ってる? ほう、この装備の良さがわかるとは、君は前途有望だね」


 魔法を使うものは基本的に近接戦に弱いというのはこの世界でも同じだ。

 その為、魔法士は自分の体を鍛えない。

 鍛える時間があればその分を魔法に注ぎたいからだ。

 しかし、冒険者として旅をするのであれば体はある程度鍛えなければならない。

 それでも、わざわざ鎧を着れるほど鍛える者はいない。

 でも、砲台として防御力の高いものを装備することは決して間違ってはいないだろう。

 むしろ、ある程度攻撃を受けても気にしなくていいということはプラスに働く。


「君は、魔法学校に行くんだったよね」

「はい」

「じゃあ、ちょっと見ててね」

「はい!」


 やった、魔法士の魔法を間近で見る機会は意外と少ないのでとても嬉しい。


『炎の弾丸は相手を撃つ』


 とてもシンプルな呪文じゅもんを唱えるメイさん。

 そして、その言葉に反応するように杖から火炎弾が飛び出し、吸い込まえるように盗賊の一人の頭に命中する。

 盗賊は少し驚くがどうも想定済みのようだ構わず追ってくる。


「とてもシンプルだったでしょ? この魔法は初級中の初級の魔法だよ」

「うん、僕もできる」

「え? ほんと?」

「うん」


 そう言って僕は杖を取り出してメイさんの鎧の後ろから魔法を放つ。


『雷の矢は相手を射抜く』


 僕が放った雷の矢は杖から発生し一直線に盗賊の方へ向かう

 そして、盗賊の体に命中すると轟音を立てて、盗賊と馬を真っ黒焦げにした。


「へ、へー、なるほど、天才だねー」


 メイさんの顔やしぐさは分からないが声が若干引きつっていた。


「どうしたのメイさん?」

「い、いや、なんでもないよ」

「ほう、こりゃとんでもないな」


 今まで黙っていたグレイさんがポツリという。


「ああ、本当に10歳か?」


 ブライトさんのノリが普段と違う。


「フ、フーン、まあ、私にはもっとすごい魔法があるけどね」

「本当ですか! 見せてもらえませんか!?」

「うーん、まあ、この魔法なら」


 そう言ってメイさんは杖を掲げて


『無数の炎は行路を閉ざす』


 メイさんの杖からたくさんの炎が出てきて盗賊の方へ向かっていく

 盗賊はそれを避けようとに逃げるが、盗賊を囲むように飛んでいった炎の玉が、点から線になるように敵の行く手を阻みまるで檻のように閉じ込める。

 とっさに反応した盗賊は炎の檻に閉じ込められ、反応が遅れた盗賊は、火だるまになっていた。


「名づけて監獄炎」

「かっこいい!」

「相変わらずエグいな」

「ああ、最悪だ」


 何故か、ブライトさんとグレイさんには不評だ。


「ねー、この魔法の良さをわかってくれる人は、少ないんだよ」

「すごいのに」

「うんうん、そうなんだよー」


 くぐもった声で言うメイさん。


「なにがすごいだよ、ったくあんな魔法、使われる身にもなれってんだ」


 ブライトさんは愚痴ります。


「おい、どうやら新客だ」


 とオブライエンさんがいいます。

 まあ、叫ぶようにですが


「どのくらいいる?」

「ざっと20だ、グレイ」

「それは、メイお前の出番だ」

「えー、流石に取りこぼしますよ」

「大丈夫だ。オブライエンとグレイがフォローする」

「ブライト、お前も参戦しろ」

「へいよっと」


 馬車が止まり前の一団を見据える。


「あ、やばいですね」


 誰ともなくメイさんは言う。

 その声に真っ先に反応したのは、オブライエンさんだった。


「魔法士か?」

「ええ」


 盗賊の中に魔法士、少なくとも魔法を使うものが居る。

 それは、僕も感じ取れていた。


「さて、どうしたものか」

「とりあえず」『無数の炎は行路を閉ざす』


 メイさんはさっき唱えた魔法を放った。


『猛き水は全てを流す』


 魔法士の一人が魔法を放ちメイさんの魔法を打ち消す。


「ああ、これはめんどくさい」


 くぐもった声ながら若干やる気が削がれていることがわかる口調だった。


『猛き風は我らを押す』


 盗賊魔法士が魔法を唱えると向こうから風が吹いてくる。

 そして、盗賊たちが弓を用意する。

 その光景をみてオブライエンさんはそれほど実感がこもってなさそうにいいます。


「こりゃ、ヤバイな」

「まあ、なんとかしましょう」


 メイさんはそう言うと杖を構えます。

 すると盗賊たちは慌てたように、弓を一斉に射掛けます。


『古き風よ、新しき風に負けた者共よ、今ともに取り戻そうぞ』

 

 メイさんが唱えると先ほどの風とは比べ物にならない風が向こう側に向かいます。

 向こうが射掛けた矢がそのまま向こうに帰っていきます。


「今がチャンス」『無数の炎の弾丸は相手を撃つ』


 最初に放った炎弾を大量に撃ちだすメイさん、声が心なしか上ずっているように聞こえました。


『猛き水は我を守る』


 盗賊の魔法士は水の障壁を張る。


「フレアくんさっきのお願い」

「はい」『猛き無数の雷の矢は相手を射抜く』


 さっきと同じものと言われたが少し面白みにかけるので、2人の魔法を自分なりに解釈して自分の魔法に取り込み放った。

 メイさんのように上手く制御できずバラバラに飛んでいくがそれでも着弾した雷の矢は十二分に威力を発揮し残っていた盗賊を壊滅させ、たくさん飛んでいった矢の一つが相手の水の障壁に直撃する。

水の障壁が解けて中にいた魔法士が驚いた顔をして倒れた。


「さっきのとぜんぜん違うやつじゃない!」


 鎧姿で叫ばれると怖いですね。


「すいません、こんなに極端に変わるとは思わなかったので」

「はは、でもすごいな、メイの魔法を使おうとするとは」

「……天才…か」

「おうおう、いいとこ持って行かれちまったな」

「まあ、いいけどさ」


 鎧のせいで表情は見えないけれど何故か拗ねていると思わせるメイさんだった。

拙作をご覧頂きありがとうございます。

ド素人が書いているだけに読みにくい点が多いかと思います。

できるだけ読みやすよう精進して行きますのぜひ評価の程よろしくお願いします。

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