転生生活 魔法都市エディミアル 錬金術師ギルドへ
すみません少し遅れました上に短めです。
準備で思ったより話数が伸びてしまいそうです。
パレアさんは、馬車で来ていたらしく僕たちも馬車に乗ることになった。
子供が三人増えたので、ウィグラが御者の方へ行き一人枠をエリイとイブが座り僕がパレアさんに抱えられている。
なぜこうなったかと言うと僕の隣がどちらかと言うことでエリイとイブが小競り合いをしたからだ。
どうしたものかと考えているとパレアさんに抱えられて馬車に持ち込まれた形だ。
僕の隣に座れなくなった二人はパレアさんを睨むが、パレアさんは気にすることも無く。
「ほら、置いて行くわよ?」
の一言で二人はあわてて馬車に乗り込むのだった。
しかし、パレアさんなかなか力持ちだ。
今の自分の体重がどれほどのものかは知らないけれど十一歳ぐらいの子供だったら女性が抱えるには重い気がするんだけど。
「なぁに?」
後ろから聞こえた声にドキッとする。
ただ、その声が自分に向けられたものでないことはすぐにわかった。
「い、いえ!
なんでもありません!」
そう言ったのは、ボリスだった。
「文句があるならはっきりいいなさいよ?」
「まあまあ、いくら子供とはいえ男をパレアさんの膝に乗せるのは思うところがあるんじゃないか?」
「そう?」
パレアさんにクーデルが言葉を挟むが、
「そうであります!
長たるあなたが、今回の討伐に参加すること自体……!」
「それはもう終わった話でしょう?」
「は、はい!」
パレアさんが行くこと自体?
どういうことなんだろう?
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馬車が止まるのを感じると扉が開く。
「おかえりなさいませ」
扉が開いて聞こえてきたのは女性の声だった。
てっきりウィグラさんが扉を開けたと思っていた僕は、声の主を思わず凝視する。
頭を下げて、礼の仕草をしているため顔を確認できないが、服装からも女性だろうと判断できる。
「ええ、ただいま」
「パレア様!?
その子は一体誰ですか!?」
扉を開けた女性は頭を上げると同時にこちらを見て驚く。
「今回の助っ人だそうよ。
ね?」
「ああ、そうだ」
「仮にも竜種を狩るのに子供を連れて行くのですか!?」
「大丈夫だ。
見た目は子供だが、下手な魔法士より強い」
「本当なんでしょうね!?」
「ああ、俺の師匠が保証してくれてる」
「はあ、わかりました。
後ろの女の子二人も聞きたいですが」
「私が保証するわ」
「パレア様が言うなら、ただ、なぜパレア様がその子を抱えているんですか?」
「ほら、かわいいじゃない?」
「言うに事欠いてそれですか……」
女性は溜息を付いて
馬車を降りたパレアさんに未だに抱えられたままの僕、歩かなくて楽だなぁ。
なんてのんきなことを考えるよりも後ろの二人の視線が痛い。
「もうそろそろ降ろしてください」
顔がにやけそうになるのを抑えるのが大変です。
「そう、残念ね」
パレアさんはそう言って僕を降ろしてくれました。
僕が降ろされると同時に後ろからエリイとイブが来て僕の両腕をホールドしてきた。
「エリイ? イブ?
これじゃあ動けないんだけど?」
「エリイのためにもこれ以上いらないことに巻き込まれないよう捕まえとかないとね」
「ふんだ」
エリイ可愛いな。
だが、やはり動けない。
「ほら、じゃれてないで行くぞ」
クーデルの言葉で渋々、二人とも離れる。
拙作をご覧いただきありがとうございます。