表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/120

転生生活10(裏側)

黒幕が悪巧みをします。

悪い子が出てきますが、制御のためにも人数が少ないです。

なんだかそれほど怖くないです。

 フレアが魔法都市に到着する少し前、とある洋館でガラスが割れる音が響き渡る。


「クソッ! また失敗か! 何のために高額な報酬を出して魔法士を雇ったのかわからんではないか!」


 背中にたくさんの首がある竜の刺青タトゥーを入れた上半身裸の男性が険しい顔をしている。

 どうやらその男性が、部下の目の前でワイングラスを叩き割ったようで、男の足元には割れたワイングラスが転がっておりそしてそのガラス片が飛び散っていた。


「どうやら、今回は、『黄昏(トワイライト)姫巫女プリーストプリンセス』という冒険者グループが関わっているようです」


 部下の男は黒いローブを纏い床に服従の姿勢で報告を続ける。

 その顔は仮面を被ったように無表情だった。


「だから嫌いなんだ! 変人フォーミュめ、『黄昏(トワイライト)姫巫女プリーストプリンセス』をどうやって動かした! 政治的に関わる仕事は一切してこなかったあの冒険者共を!」


 『黄昏(トワイライト)姫巫女プリーストプリンセス』は冒険者ギルドに所属しているトップクラスの冒険者グループである。

 冒険者ギルドは独自の力を持っており、貴族の力を持ってしてもそうやすやすと動かすことが出来ない。

 はずなのだが、フォーミュという最近貴族になった老人は謎の繋がりが多い為、どういう繋がりかわからないが、とんでもない人物を動かしたりすることがある。


「それともう一つご報告があります」


 黒装束の男は主の答えが出ない自問自答を止めるように言う。


「組織の幹部はこれを扱うことに賛成多数となりました」


 そういうと黒装束は懐から小瓶を取り出し、そしてそれを刺青タトゥーの男に渡す。

 刺青の男は怒りでしかめた顔を緩ませる。


「ほう、そうかそうか、それは重畳いい傾向だ」

「早速、組織内で広めるとのことです」

「くくく、組織の方向性とうまくかみ合っているからなこの薬は」


 男性は、組織の中で一番権力を手に入れる自分を想像し悦に浸る


「引き続きこの薬を仕入れ続けろ」

「はっ!」


 指示を出された黒装束の男は立ち上がって、『我、闇より出でて闇夜に帰る』と唱える。

 すると黒装束の男性は黒い靄に包まれた。

 黒い靄がなくなった時には黒装束の男性の姿はなくなっていた。

 残った男性は、背中のいくつも首が有る竜の刺青タトゥーを隠すようにシャツを着てタキシード姿になった。


「さて、この魔法薬さえあれば俺の成功は約束されたようなものだ」


 男性は、自分の成功を信じて疑わなかった。

 真っ赤なその薬を覗きながら満足そうに笑うのであった。

拙作をご覧頂きありがとうございます。

遂に敵(と呼べる代物)の登場なのですが、悪を描くのは難しいですね。

次回はいよいよ動き出す・・・前の準備期間ですよろしくおねがいします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ