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謎の死命(シュテルプリヒ)と雷獅王(フィリアス)召喚

初のバトルです。自分なりに頑張って見ました。宜しくお願いいたします!

アルシエラの剣の切っ先が、真也へ向けられた。


「い、いや……っ!決闘はあれだ、危ねえって!な、なあ、イリア? 」


決闘なんて冗談ではない。真也は魔法の使い方なんて1ミリたりとも知らないのである。


イリアなら助けてくれるはずだと、彼女にすがる視線を送った。


そして、イリアは真也に向けて、仏のような優しい微笑みを浮かべる。


助かった。そう思ったのは、その一瞬の間だけだった。


「それは良い考えですね。すぐに闘技場を整備させましょう」


「決まりね」


「ああ、無情レ・ミゼラブル……」


彼の思惑は脆くも崩れ去る。イリアの本性は腹黒だったのであろうか?真也は、絶望に打ちひしがれた足取りで彼女らの後を追った。



「あ、あのー……大丈夫ですかシンヤ様?」


闘技場と呼ばれた場所に到着した一行。そこはローマの室内コロッセオのようである。


この場で真也に、様を付けて呼ぶのは茶髪の少女、ルリーナだけである。


何千、何万人と収容できそうな規模の施設であるが、今は観客の姿はない。理由はイリアが人払いをした為だ。


この闘技場の役割は、単なる娯楽を求めたものではない。狙いは国民の戦意高揚や強い戦士を育成する為である。


酷い話しだと思うだろうが、奴隷を嬲り殺しにするショーや騎士資格を得させる為に、格上の魔獣との死闘を強いられるらしい。


そのような血生臭い空間にいるのだ。真也はガクブルと身体を震わせていた。


「だっ大丈夫なわけねえだろっ!殺されたらどうすんだよ!?」


思わず大きな声で叫んでしまう真也。彼は今、自分存亡の危機に瀕しているのだ。


怒鳴られてしまったと感じたルリーナは、身を竦めてしまい、くすんくすんと鼻を鳴らすと、


「で、ですが、アルシエラ様も鬼ではありませんから、きっと手加減してもらえるかと……あ、でも真也様を敵視しているようですから……あ、ああっ!い、一体私は何をすればっ?」


と、勝手に自分を追い込んでいくルリーナ。これはある種の才能というものであろう。


呆れた様子でため息をついたアルシエラが、ルリーナの首根っこをつかんで後ろに下げる。


「なんで貴女が泣いてるのよ!関係ないんだから引っ込んでなさいっ!」


「すみませんっ、すみませんっ!」


臆病なルリーナはその場で縮こまってしまい、真也は完全に孤立無援となった。


その事にようやく気がついた真也は、現実を逃避し始めた。いや、これは錯乱と言うべきなのだろうか。


ああ、大丈夫だ。異世界に来たんだ。お約束のチートとかなんかあんだろう?第一俺は魔王らしいからな、きっと恐ろしい力があるに違いない!


「ふ、ふふふっ……ふははははははっ!」


真也のそれを見たアルシエラがドン引きする。


「うわ、キモッ……やっぱり変態仮面じゃない!このあたしが成敗してやるわっ!」


彼女は「ご安心下さい陛下!この変態から必ず守ってみせます!」と、戦意をますます上げてしまった。


一方イリアは「シンヤ殿もようやく勝負を楽しむ準備が出来た様ですね」と、柔和に微笑んだ。真也にはイリアが悪魔のように思えた。



真也は闘技場のど真ん中で、青髪ツインテールのアルシエラと互いに真剣を構えて対峙する。


観客席と舞台との間に魔力のシールドが展開される。このシールドで下級から中級の魔法をある程度まで無力化する事が出来る。


真也よりも体格の小さいアルシエラが、大きな態度で口を開く。


「アンタの実力を図ってあげるわ!全く変態の分際で!ありがたく感謝しなさいっ!」


「はあっ?俺は全然戦いたくねえんだって!てか感謝とかもしてねえからもうやめとこうぜ、な?」


全力で説得しようとする真也。戦いたくもないのに感謝しろなどと言われても、彼はただ理解に苦しむだけであった。


弱音を吐く真也の言葉をアルシエラは何故か勘違いする。


「なっ!アンタねえっ!イリア陛下の寵愛を受けたからって生意気すぎんのよ!まさか、あたしよりも実力が上だなんて勘違いしてるんじゃないでしょうね?冗談じゃないわっ!あたしは総帥なのよ?もう我慢の限界……叩きのめしてやるわ!」


怒涛の勢いで口走るアルシエラ。真也は「勝手にキレるなよ!?」と、ツッコミを入れるが、その瞬間にアルシエラが猛然と飛びかかって来ていた。


「ちょっーー!?」


どの様に動いたのか分からない程、気がつけば真也の目前に、剣を振りかざしたアルシエラの姿があった。


ヒュッーー


反射的に上体をのけざらせた真也の目と鼻の先をギラリと光る剣が、袈裟懸けに振り下ろされた。剣身が嫌な音を立てて通り過ぎる。


「あっ、危ねえじゃねえか!今死ぬとこだったぞ!?」


慌てて後ずさる真也に、アルシエラが素っ気なく応える。


「あら、避けると思わなかったわ。案外反応が良いのね。じゃあ七割出してあげる」


なんか今……怖いこと言わなかったか?


アルシエラは七割の力を出すと宣言した。では、今のは一体何割だったのだろうか?


本能的に既に危険信号が出る真也。


「ちょい待て!話せば分かるっ!!」


「問答無用!」


アルシエラの姿が真也の視界からブレる。


ああ、終わった……。


直感でそう感じた真也は目を閉じた。


俺には分かる。犬養毅の気持ちが……ってな場合じゃねえ!?


何故かアルシエラの動きがコマ動きに止まって見える。これが走馬灯というやつなのだろうか?ここで人生を振り返れ、そういうことなのだろうか?


いや、違う!考えろ!俺は異世界にやって来た。何故かは知らない。でも、何かやらなくちゃならねえ事は分かる。それはーー


『なんだ我が主よ。生きておったかのか……』


「は……?へ……?」


突然低い唸り声のような声が聞こえたかと思うと、真也の目の前に巨大な三首のドラゴンが現れた。彼の立っている場所も闘技場の舞台ではなく薄暗い所だ。地に足が付いていない感覚である。


ドラゴンの大きさは闘技場とほぼ互角の大きさ。全身が漆黒で、身体の表面は鋼鉄のような鱗で覆われている。


その頭が三つもあるドラゴンが、真也を見下ろして尋ねる。


『久しいではないか我が主。てっきり死んだものだと思っていたが……今の今まで何をしていたのだ?』


不思議と突然現れた時よりも落ち着いていた真也が応える。


「いや、それは俺にも分かんねえんだ。詳しい事はイリアに聞いてみねえとな。っていうお前は誰だ?」


真也を一気に百人以上丸呑み出来るドラゴンからは何故か殺意は全く感じ取れない。


質問に質問で返した真也に、ドラゴンは目を細めた。


『なるほど……記憶が抜けておるのか。それは難儀なことだが……まあし方あるまいて。よかろう。我が名は、死命シュテルプリヒ。ワシは主殿の、其方の使い魔である』


「使い魔?ってなんだ?」


『うむ。使い魔とは、主の成すべき事を代行で実行する存在を言う』


シュテルプリヒは『つまり』と、真也に分かるように付け加える。


『簡単に言えば、我は主殿の下僕だ。主殿は我を意のままに操る事が出来る。故に、我は主殿の下に馳せ参じた。と言うわけだ』


それを聞いて、真也はシュテルプリヒを見上げる。


「え?マジで!?俺、お前みてえな強そうな奴を使えんのか?」


真也は「おおっ!やっぱチートがあるじゃねえか!!」と歓喜で震えた。


と、真也が喜んでいると、シュテルプリヒは再び目を細めた。


『理屈ではな。だが、今の主殿にワシは使えんようだ』


「おいおいっ!なんでだよっ?」


思わず、ずっこけそうになる真也にシュテルプリヒは言う。


『ふむ。今の主殿はワシを召喚する魔力が足りておらんのだ。故に理屈では可能だが、物理的に不可能なのだよ』


「おい、ぬか喜びさせんなよお前!」


と、真也はシュテルプリヒの前足を蹴り上げて……足を抱え込んで悶絶する。


「う、ああっ!?いってえっ!?お前、硬すぎるだろう!?」


ゴロゴロと転がる真也を見下ろして、シュテルプリヒは笑い声をあげる。


『ふははははっ!よく言われるぞ。だが、これは主殿を護る為なのだ。悪く思わんでくれ』


真也もそれを言われたら仕方がなかった。彼は身を起こして尋ねる。


「そんで、シュテルプリヒはどうやって俺を助けるんだ?」


『簡単なことよ。主殿に別に操れる使い魔を付けさせれば万事解決だ』


真也は「なんだよ」と、ホッと胸を撫で下ろした。


「俺って、他にも使い魔を使えるんか?」


真也の問いにシュテルプリヒは頷く。


『当たり前だ。主殿はあの魔王サタンなのだからな。今のままでも、何千という使い魔をすぐに召喚出来るだろう』


「それを先に言えよ!」と、再びシュテルプリヒを蹴ろうとして、真也はやめる。


『ぬふふっ。主殿もバカではない様だな。よかろう。早速召喚術を伝授してやろうではないか』


主殿と言いつつも、真也を小馬鹿にするシュテルプリヒ。だが、真也は気にも止めずに「召喚術?」と、首を傾げた。


シュテルプリヒは左右の大きな翼を一度広げてから応える。伸びの様なものだろうか?


『左様。主殿の召喚術は他と比べればちと特別でな、魔法陣を作らんやり方なのだ。その代わり少々痛むが、まあ時期に慣れるだろうて。はははっ』


なんとも軽い乗りのドラゴンだ。シュテルプリヒは説明し始める。


『まず、主殿の心臓を刃物か何かで一気に突き刺す』


それを聞いた真也が叫ぶ。


「おいっ!?それって俺死んでるよな?絶対死んでるよな!?」


『騒ぐな主殿。使い魔ジョークだ。本気にするな』


真也の慌てふためく姿を、目を細めて見下ろすシュテルプリヒ。どうやら、使い魔ジョークというのは少々過激なものらしい。


「おいこら!さっきの分の寿命返せ」


真也の言葉を無視してシュテルプリヒは『くくく』と、笑い声をあげる


『主殿のヘタレ具合も見れたところで、改めて説明しようか。まず、どこでも良いから、主殿の血をほんの一滴だけ、召喚したい場所に落とす。そしてその後は召喚したい使い魔の名を呼ぶ。たったそれだけだ』


確かにそれだけ?と思うが、やはり痛いのは嫌である。


「一滴って例えばどんくらいだ?」


『そうさな。この勝負に関して言えば……指に針を刺した時に出る血の量があれば余裕だろうな。使い魔はその時々の血の量で稼働時間が決まるのだ』


シュテルプリヒは『因みに一滴で一体のみのしか召喚出来んからな』と、忠告する。



「針に刺した程度か……それならなんとか出来そうだな。それは良いとして、次は使い魔の名前を呼ぶんだよな。そいつはなんて奴なんだ?」


シュテルプリヒは暫し考えるように三つの頭を傾げる。


『ふーむ……。確かあの小娘の属性は水であったな。ならば雷が良いな。良し、ライガー族のフィリアスが無難だな。アレは強いうえに低燃費だ』


「ふーん。フィリアスかあ。よし、なら早速試してみっか!」


真也は腕を捲って意気込んでみせる。


『ふはははは。健闘を祈るぞ主殿。ではまたいずれーー』


シュテルプリヒはそう言い残すと、その姿がパッと消えて、真也は元の闘技場に戻った。


あれから時間は動いていなかったが、真也が立っていた場所は、アルシエラの背後だった。


真也がいたはずの場所をアルシエラの剣が虚しく空をきる。


「えーー?」


真也はその隙を見逃さずに、自分の剣に親指を当てる。そして、刃に沿って指をひく。


チクリと言うよりはズキンと、いった痛みが指に生じる。少々強くやり過ぎてしまったようだ。


血が闘技場の砂地に垂れ落ちたのと同時に、アルシエラが背後の真也に気がついた。


「なっ、いつの間にっ?」


だが、彼女が気がついた時にはもう遅かった。


真也が使い魔の名を叫ぶ。


「来い!フィリアス!」


次の瞬間、数滴の血が一つにまとまり、眩しい光を放った。真也やアルシエラ呑みならず、外で見ていたイリアたちの視界も遮った。


そして、大きなライオンらしき使い魔が姿を表した。


「ーーガアアアアッ!!」


まさに猛獣の様な雄叫びと共に、バチバチッと、高圧そうな電気が身体中を走る。立派な鬣があることからオスなのであろう。


図体は普通のライオンよりもズバ抜けてデカイ。体長は尾尻を入れて五メートル。体高は二メートル半の巨体。


真也はフィリアスに命令を一つ言う。


「とりあえずさ、あいつの攻撃から護ってくれねえか?マジ頼むわ」


フィリアスは返事のつもりなのか「グアッ」と吠えて、真也を背にアルシエラに身体を向けた。


いきなりこんな怪物が出て来たらきっと発狂するだろうなと、真也は思った。


だが、アルシエラは大きく目を見開いて驚きを露わにするが、彼女は冷静になって大きく後方に飛び距離をとった。これは、恐らく彼女の中の戦いの経験値があったからこそであろう。


雷獅王フィリアスっ!?こんな上級の使い魔と契約出来るなんてアンタ一体ーー」


そこで彼女は頭を振って思考を変える。


「今は関係ないわね。まずはコイツをなんとかしないと……でもこれは、属性的にも力でも圧倒的に不利ね……だけどーー!」


アルシエラは、タッと地面をえぐり蹴ってフィリアスとの間合いを詰めた。フィリアスは身動き一つしない。


「あたしの方がスピードは上!本体を倒せばそれまでよ!」


フィリアスに真正面から突っ込んでいったアルシエラの姿が、真也の目から掻き消えた。


そして真也の左側からドデカイ水球がとんでもない勢いで飛んで来ていた。


これは当たったら死ねる。そのように感じた水球は、バリバリッ!という炸裂音と共に消え去った。フィリアスが雷の障壁を作り出して、アルシエラの攻撃から真也を守ったのだ。


「お、おおっ?何が起こってんのか良く分かんねえけど、ちゃんと働いてくれてるみてえだな」


真也は安心して、アルシエラの姿を探す。


「グワアアアアッ!!」


戦況は既に変わっており、アルシエラは右手で剣を握り空の左手を掲げる。左手から水を出して氷らせると、二十本以上の槍を作り出して、それを上空に浮かべていた。


「見くびらないでほしいわね!あたしは氷属性も使えるのよ!」


掲げていた左手を振り下ろした事を合図に、全ての氷の槍が真也とフィリアスに襲いかかる。


フィリアスは後ろ足で立ち上がり、前足で氷の槍を薙ぎ払う。そのうちの数本が壊れずに弾き飛ばされた。それらは闘技場のシールドを突き破って観客席を盛大に破壊してしまった。つまり、アルシエラとフィリアスの勝負は既に上級魔法レベルである事が伺える。


真也の身体を悪寒が走る。もし流れ玉でも食らわされたら、彼は呆気なく死んでしまうだろう。


次に動きを見せたのはフィリアスだった。彼は牙の生えた口を大きく開けて吠える。稲妻が身体中からビリビリとほとばしって、アルシエラを迎撃する。


無数の雷が地面にぶち当たって、激しく砂埃を撒き散らす。アルシエラは稲妻の間を縫うようにしてそれらを躱していった。


アルシエラとフィリアスの戦いはかなりのレベルだ。だいたい、雷を避けるなど常人の成せる技ではない。真也から見れば、「あ、今光った?」で終わる事だろう。


「な、なによ……全然隙がないじゃない!」


アルシエラは悔しそうにフィリアスから距離をとって一息ついた。


アルシエラはなんとか反撃に出ようと一歩踏み込んだ時、彼女は動きをピタリと止めて固まった。


「うそ……でしょう?」


アルシエラの目が捉えたのは、自分のスピードを遥かに凌駕した動きで、前足を振り下ろしているフィリアスの姿だった。


「ガアアアアッ!!」


「きゃああっーー!?」


咄嗟に氷の障壁で攻撃を防ぐが、彼女はその障壁もろとも地面に叩きつけられてしまった。


大地が砕け、周囲は大穴が空いてしまった。


「そこまでですーー!」


静かに傍観していたイリアが声を張り上げた。


フィリアスはその声に応じるか、真也に顔を向けた。


一瞬ビクッとする真也だったが「いや、俺は大丈夫だろっ」と、自分突っ込み。


「もう良いぞフィリアス!勝負は終わりだっ!」


フィリアスは「グォン!」と、吠えて前足を穴から退けた。


さて、心配なのはアルシエラの安否だ。まさかミンチになんかなってねえよな?と、真也は穴の淵まですっ飛んで行く。


穴の深さは三メートル弱。幸いな事に、あの攻撃に耐えていたアルシエラは、膝をついて立ち上がるところだった。彼女も恐ろしいほどに強靭である。


しかし身体は傷だらけで息も荒い。彼女はその場にドサリと崩れ落ちた。


「おいっ!大丈夫かアルシエラ!?」


「今治療しますからね!」


真也とイリアは慌てて穴を滑り下りて彼女のもとへ駆けつける。そしてルリーナはその場であわあわと動けないでいる。すかさずイリアが彼女に指示を飛ばした。


「ルリーナは衛生兵を呼んで来てください!」


「はっ、はいいっ!!」


イリアの言葉に身体を飛び跳ねさせて走り去って行くルリーナ。


イリアはポワッと、緑色の魔力から陣を作ってアルシエラに魔法をかける。


緑色の魔力が彼女を包み込んで、表面の傷が少しづつ癒えていく。


「わたくしに出来るのは精々応急処置だけです。内臓を破壊されてなければ良いんですけど……」


イリアは心配そうにアルシエラを見つめた。すると、アルシエラが痛みの所為か、顔を歪めながら目を開いた。


真也がいの一番に声をかける。


「大丈夫かアルシエラ!」


アルシエラは真也の方へ顔を向ける。


「な、なによアンタ。変態の癖になに心配しているわけっ?」


相変わらずのアルシエラのセリフに、真也は安堵のため息をつき、アルシエラのそばに座り込んだ。


「無事で良かった」


「あ……っ」


真也の言葉でアルシエラは、彼が本当に自分の身を案じていた事を知る。刹那彼女の顔が赤く染まる。


「ばっ、バカじゃないのっ?……で、でも始めて他人から心配されたかも……」


アルシエラは真也に聞こえるか聞こえないかの声で言う。


「なんだって?」


「なんでもないわよ変態っ!ううっ、もうっ……」


恥ずかしそうに顔を背けるアルシエラを見て、真也は素直に可愛いと思った。


「お前、実はツンデレだろ?」と、言いたいのを我慢して彼女の頭を撫でてやる。そんな事を言えば、いつ首を撥ねられるか分かったものでは無かったからだ。


アルシエラは真也を睨みながらも、その手を払い除ける事はしなかった。


「あ、アンタのことは少しだけ見直してあげるわ!感謝なさい!」


こうして真也は、アルシエラとの決闘に勝利したのであったーー

こんな感じでしたが、いかがでしたか?


次回もあまり期待せずに、快くお待ち頂けると幸いです。


それではご愛読の程宜しくお願いいたします。

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