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オレだよ母さん!オレオレ!オレだって!

タイトルふざけているようですが、作者は真面目です!


どうぞよろしくお願い致します!

「あーマジで疲れたわー」


私室のベッドにうつ伏せでダイブする真也。


会議はあの後自己紹介やら抱負やらなんやらと、形式通りの進行でつつがなく終わった。そして真也にはすぐに次の行事に移る準備がされていた。


準備が整うまでの束の間の休息である。


イリアは帝都からの伝令を受けて急ぎ帰参してしまった。王女と言ってものんびり出来る訳では無いようだ。彼女の仕事は常に山積みになっている。


と言うわけで、真也が今頼れるのはルリーナただ一人である。その彼女は真也の情けない姿に苦笑した。


「お疲れ様です。次は予定通り、隣国の国主様方がお祝いの言葉を述べに参られます。それまではゆっくりしていて下さい」


本当なら彼女は真也に対して「おめーはただ座ってただけだろ!」と、言っても良いのだが、人に見られる事をこれまで意識してこなかった彼の気持ちをくみ取ったのだろう。それに思っていたとしても性格上絶対に言わない。


まあ確かに真也の気持ちは分からなくも無い。例え落ち着きのある人間だったとしても、長時間ただ座っていれば動き回りたくもなるし身体が固まって案外疲れるものだ。


「挨拶とか俺は要らねえし!もう手紙で良いんじゃねえか!?」


行事と聞いて突然身体を掻き毟る真也。中学時代の体育祭ですら面倒に思っていた彼にとって、行事という言葉を聞くだけで拒否反応が出てしまうらしい。


真也の生態については実にドン引きだが。生真面目なルリーナは眉毛をハの字にする。


「ですがそういうわけには……挨拶と言っても本当の目的は同盟関係の見直しという大事な外交交渉ですから……どうしても面と向かって話し合いをしなくてはなりません。本当に申し訳ありません……」


「あー、まあ分かってんだけどさー」


流石にルリーナの言いたい事は理解している真也であるが、やはり窮屈なものは窮屈なのである。


「あ、そう言えばさあ。イリアはなんの用事で帰ったんだ?」


イリアは真也に「すいません。勝手ながら急ぎ戻らなくてはなりません」とだけ言い残して去ってしまった為、彼には状況が伝わっていない。


「推測ですが、前線になにやら動きがあったのでしょう。恐らくは悪い意味で。だいたい、国が陥落したか鞍替えしたかのどちらかだと思います」


のんびり屋の真也はそこでハッとする。


「お、おいっ……まさかあいつが行ったのって戦場なのかっ?」


「はい?そうですが……?」


ルリーナは「それがどうかしましたか?」と、言いたげに首を傾げて真也を見つめる。


真也は慌てて立ち上がる。


「おいおい!マジかっ?大丈夫なのかよっ!俺らも助けに行った方が良いだろっ!?」


居ても立っても居られない真也の様子に逆に慌て始めるルリーナ。


「お、落ち着いて下さい閣下!今我々には軍を編成する準備は整っておりませんっ!第一陛下なら大丈夫です!あの方の見かけは温厚そのものですが、戦場の女神と崇められる程の名将なのですから!」


「なに?戦場の女神っ?んなもん知るか!いくらあいつが強かろうが死ぬ時はあっさり死んじまうんだぞ!?クソっ!良いから離しやがれっ!」


小さな身体で真也を必死に羽交い締めにするルリーナ。彼女も見かけよらず強い。まあ本当は身体強化の魔法を使っているのだが、今その様な事は問題ではない。


何故なら、真也の部屋に無断で上がり込んで来た人物が現れたからだ。


「ーーじゃますんでー!おわっ?こりゃほんまお邪魔やったようやなあ」


ニタリと笑う人物は妖艶な女。見た目は二十歳半ばくらいの年齢に見える。黒と灰銀のしましま模様の変わった服装を来ている。しかも露出度が半端ない。体型は出るとこはドンと出て引っ込んでいるところはキュッとしまっている。まさに、これを見た男の脳内を破壊し尽くす。歩く破壊兵器だ。


「邪魔すんねんやったら」「帰って下さいっ!」


「おうおう!こらコンビのええツッコミやで!さすがオレの主やなあ!」


「「ーーって?ええっ!!??」」


腹を叩いて大笑いする女の存在に真也とルリーナはようやく気がつく。


「おっ、お前だれやっ!?」


気が動転しているのか。女の口調につられて何故か関西弁になってしまう真也。


ルリーナは真也を守る様に彼の前に立つ。


「ど、どうやって入ったのですかっ!?部屋の前には衛兵がいたはず!」


ルリーナの言葉に女は思い出しかの様に後ろを振り返る。


「んんっ?あいつらか?なんかケンカ吹っかけて来やがったからぶっ飛ばしといたで?クソ相手にならんかったけどな!」


年頃の女はなにが面白いのか「がははっ!」と、得意げに爆笑する。


「そ、そんな……五人の衛兵をこうもあっさり……」


ルリーナはショックで崩れ落ちそうになる。


国主付きの衛兵は国の近衛軍から抜粋されるエリート中のエリート兵士だ。当然一人の衛兵にルリーナが十人で闘っても敵わない。それが五人で束になって闘ったのにも関わらず女はこの余裕である。


女は、そんな事はどうでも良いと言わんばかりに部屋を見渡す。


「なかなかに、ええ部屋やな!今度からここで寝よかー」


ルリーナが立ちはだかるのを完全に無視して女はベッドに向かう。そして丸くなって寝る。不思議な間が出来る。


………………………。


「ーーいや!だからてめえは誰だっつってんだろっ!?」


真也の突っ込みに女は眠そうにむくりと起き上がる。


「んん?なんや主。オレやオレ!オレやって!もう忘れたんかいな?」


「ええっ?ヒロユキ?お金が必要ーー?じゃねえわっ!なんでオレオレ詐欺なんだよっ!」


真也の乗り突っ込みに対して女は申し訳なさそうにする。


「悪いなあ主。オレにはその乗りはちとわからん!」


「なんか謝られたっ!?」


どういう訳か先ほどから会話が成立していないが大丈夫なのかっ?


そして、このお笑いが好きそうな女の正体とは果たしてーー?

途中から読んで下さっている方もこの女の正体が誰なのかはお分かりのはずかと思いますが、次回に続きます!


またのお立ち寄りを心からお待ち致しております!


ではでは……

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