地下に誘われし者たち
俺の名は「佐和田俊之。」足立区在住の24歳の独身で、無職である。21歳の時、勤めていた会社が倒産。酒と娯楽に明け暮れる毎日を過ごした結果、500万の負債を背負う。
そんな俺の元に、ある日1通の封筒が届いた。
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佐和田利幸殿へ
おめでとうございます。
貴方は「AWAY X SUBWAY」の参加者候補に選ばれました。
明日、九段会館にお集まりください・・・
AWAY X SUBWAY 主催者 柏木真貴
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「AWAY X SUBWAY」だと?俺には何の事だか分からない。
しかも何故500万の負債を持つ俺に?
柏木真貴とは何者なのか?
その答えは明日の説明会でわかるに違いない。
俺は寝床に就いた。
そして翌朝。俺は指定された場所へと行った。そこには俺と同じく参加者候補に選ばれたと思われる100名弱の男がいた。そしてその中には俺の同僚だった藤川靖志がいた。藤川もまた俺と同じく負債を負った者である。俺は藤川に声をかけようとしたその瞬間・・・
「皆様、お忙しい中態々お集まり頂き真にありがとうございました。
私は主催者の柏木真貴と申します。どうぞお見知りおきを。」
群衆の視線は壇上にいる男、柏木に集まった。
「此奴が、柏木真貴・・・!!」
壇上には30代後半と思われる如何にも高級そうな純白のスーツを着た男が立っていた。