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強がりで一途な女の子
「お疲れ様ー」
あたしのデコに冷たい缶が当たった。
「長崎さん!」
仕事の先輩。
長崎 透。
大人っぽくて、黒髪の長いストレートヘアーがなんとも大人の色気を感じる。
「終わったからってあんまり大きな声は出さないでね。仕事してる人もいるんだから。」
クスっと笑った。
あたしは、あははって苦笑い。
「あ、ジュースありがとうございます。」
「うん。」
「じゃ、お先に失礼します!」
笑顔で例をして、仕事場をでる。
あたしは家に歩いて帰る。
「たっだいまー」
あたしは妹と2人で暮らしている。
でも、妹は家庭の事情で荒れてて…ほとんど家にいない。
顔なんて滅多に見ない。
ビールを冷蔵庫から出した。
ぐびっと音をたてて飲む。
長崎さんから貰ったジュースは明日飲もっと。
~♩
携帯が鳴った。
「もしもし?」
『もしもし?!』
「健ちゃん。」
同じ班の人。
晪原 健一。
あたしの同級生。
「どうしたの?」
『いや…聞きたいコトがあって…』
それから、しばらく健ちゃんと話しをしていた。