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勇者の親友は暗躍する ~クラス転移の裏側で、機甲の主は世界を統べる~  作者: Allen
精霊/学術都市エルネンシア

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032:TIPS_クライヴの手記『精霊に関する考察』『人工精霊について』






『精霊に関する考察』



 精霊とは何か。

 一言で説明するのであれば、疑似生命化した自然現象と呼べばいいだろう。

 彼らは大昔から存在し、その存在を観測されてきた。


 彼らは、魔力を得ることで自然現象を発現する。

 その出力形態は様々ではあるが、特性として挙げるべきは、彼らが術式を用いない点だろう。


 精霊たちは、ただ魔力を得るだけで魔法現象を発動させる。

 その際に、術式による方向性の指定は必要ない。

 もっとも原始的かつ高度な魔法――それが、精霊たちの魔法だ。




 大樹の魔女、大賢者エステラは精霊についてそのように述べた。

 私としても、その意見は間違っていないと認識している。


 だが、エステラはそれ以上の説明を行わなかった。エルフとして、精霊という存在に敬意を抱いているからか。

 或いは――我々の学びの場を奪わぬようにするためか。

 彼女の口癖を思えば、どちらかと言えば後者だと私は考えている。

 故にこうして、精霊について考察するためにペンを執っているのだ。




 精霊を見る機会はかなり少ないが、狙って発見することが不可能というわけではない。

 たとえば、南方にある砂漠地帯。あの砂地のど真ん中で、可燃物も無いのに立ち上る火柱が発見されることがある。

 あれは、火属性の精霊による現象だ。意思を持たぬ精霊は、特に理由もなく魔法現象を発生させることもある。

 故にこそ、あの砂漠地帯は特級の危険地帯であると見做されているのだが。


 ここで疑問がある。

 他の地域ではほとんど見られない精霊現象が、あの砂漠地帯では何故頻繁に見られるのか。


 通説では、あの砂漠が火属性のマナ偏重地帯であることが原因とされている。

 これに関しては、私も同意見だ。

 しかし、火属性のマナが偏重しているから、精霊が寄ってきているのではない――私は、そのように考えている。


 火属性の精霊は、あの砂漠で生まれているのだと。

 そう、即ち、属性マナの極端な集中。それこそが、精霊の生まれる要因ではないかと、私は考察した。




 仮説を立てたのならば、後は実験を行うべきだろう。

 だが、わざわざマナ偏重地帯まで出向いて実験を行うのも非効率的だ。


 幸い、学院の傍はエステラが居を構えるほど地脈に優れている場所だ。

 そこからマナを得て、属性ごとに分離させてやればマナの属性集中は行えるだろう。


 学院の蒙昧どもは気づくまい。

 大賢者エステラには――苦言を呈されたなら、頭を下げておくこととしよう。






『人工精霊について』



 結論は出た。故に、こうして再びペンを執る。

 私の仮説は正しかった。だが、最初から全てが正しかったわけではない。

 まあ、仮説なのだからそれは当然であろうが、方向性があっていたことは喜ばしいことだろう。


 属性マナの一点集中。これにより、意図的に精霊を発生させることは可能だ。

 故に、私の開発した生成器を地脈上で起動させれば、精霊を人工的に生み出せる。

 この技術により、機甲術の動力系は飛躍的な進歩を遂げるだろう。




 一方で、属性マナの集中については少々考えを改める必要があった。

 あれは、ただ属性マナが極端に集中していたから精霊が発生したのではない。

 マナの太源、即ち■■■より零れ落ちた■■■――マナを純化し、集中させることによりそれに近い環境を生み出したことこそが、人工精霊発生の要因だったのだ。


 これが何を示しているか。それ即ち、精霊がどこから来たのかという答えでもあるだろう。

 ■■■を基として生まれるのであれば、精霊たちは間違いなく■■の■■から現れたということに他ならない。

 マナ偏重地帯にて生まれたことの方がイレギュラーな例なのだ。




 果たして、顕霊であればそれを証明することができるのか。

 いや、この地で生まれた顕霊では、それに関する知識を得ることはできないだろう。


 あり得るとすれば、■■。或いは、■■■で生まれた■■。

 だが、そんなものと接触する機会など存在しない。

 前者は何処にいるのかもわからないし、後者にはそもそも接触する手段など無い。


 まあ、これに関しては気にしていても仕方がないだろう。

 現状、確かめる術は存在しない疑問なのだから。




 精霊の意図的な発生には成功した。

 ならば次は、それを動力利用するための方法を確立する必要があるだろう。


 案は既に存在する。精霊を宿した道具が現実として存在する以上、精霊を封入する道具を作成することは可能なはずだ。

 そして精霊の封入にさえ成功すれば、後はそこに機甲術で術式を刻んでやれば、一定の出力を行える動力を作り上げることができるだろう。


 精霊たちの力を自在に操る道具――その実現は、そう遠くはないだろう。

 私は、そう確信している。






TIPS回のため、12時頃にもう一話投稿します。

また、連載開始1ヶ月間の連続更新完了となるため、

明日以降は2日おきに1話の定期更新となります。

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― 新着の感想 ―
読めない部分が気になりますねぇ(笑) 顕霊になったアイちゃんに聞いても答は得られそうにないし…… まぁ、エステラさんに倣って学びの機会を失わないようにしてるのかな? 人工精霊自体がロストテクノロジー…
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