異世界生活2日目〜小さい事は良い事だ
まぶたに光を感じて目を開ける。
「ふゎぁぁぁ〜……」
ん〜…っと背中を伸ばして眠気を飛ばす。
どこだ…ここ。
テント……?
ボンヤリした脳みそが昨日の記憶を思い出す。
……異世界で……
……スマホから女の子が出てきて……
……薬草採取で……
……テントで魔法だ!
「そうだッ!魔力ッ!!」
俺は昨日空にした魔力が戻っているか確認するためにスマホを探した。
そして静かにジーッとこちらを見ているシエルと目が合った。
「ッッッッッ!!!!」
びっくりしたッ!!
めっちゃびっくりしたよッッッ!!
口から飛び出そうな心臓を胸の上から押さえていると、ニコリと笑ってシエルが口を開いた。
「おはよう!優耶、気分はどう?」
「おおぉぉぉ……オハヨぉ……」
え、何?
まさか起きるまでずっと見られてた!?
やだ怖い。
……いやいや、えっと気分、気分は……
「ん?ばっちし!?アレ?……なんか……いつも寝起きはダルい感じだったけど……今朝はすっげえ身体が軽い気がするな!」
「んふふふ、良かったね!」
「ああ、マジでよく寝た!ってカンジだ。」
スマホの充電を見ると100%になってる。
よしよし、とりま顔洗お。
俺は両手を顔に当てて「洗顔」と心の中で言った。
ソワァァ……
うん。
やっぱり朝は洗顔だよな!
寝てる間の滲み出た顔脂がスッキリしたよ!
しかも、お口の中までスッキリ!
え、アレ?
コレ、めっちゃ魔力使ったんじゃね?
俺は焦ってスマホを確認した。
電池……もとい、魔力残量は……70%!?
え!?
40%じゃなくて?
70%も残ってるの!?
「ちょっ、シエル!シエルさんッ!!魔力残量が昨日と全然違うんだけどッ!?」
勢い込んで尋ねると、やや得意げな顔で彼女が説明してくれた。
「んふふふ…やっぱり優耶は素質あるねぇ〜」
「え、ウソ、マジで!?たった1回空にしただけでこんなに変わるもん?」
「そうみたいね!」
「やっば!今からまた空にするか!?」
「良いけど……他のチュートリアルもこなさないとだよ?あと、お金も稼いでおかないと。」
「あっ……そっか。寝ないと充電出来ないもんな…」
「そうよ〜まずは朝ごはん食べて、採取レベルを上げながらお金を稼がないとね!午後は森の採取もしたいし!」
おおう……シエルには一応チュートリアル計画が有るらしい……
じゃあまぁサクッと薬草でお金稼ぎするかぁ
朝食にタマゴサンドと飲むヨーグルトとブラックコーヒーを注文した。
すげぇ!ブラックコーヒーのホット、紙コップと普通のカップが選べる!
俺は陶器のカップタイプを注文。
大自然の朝にカップのホットコーヒー……
俺の頭の中では某コーヒーメーカーのCMソングが響いていた。
……ダバダ〜、ダ〜ダ〜、ダバダ〜……
午前中の薬草採取は昨日よりも捗り、中腰の疲れも昨日ほど感じず終了。
昼食をMUber Eatsで頼む時に見たら30万円程稼いでいた。
すげぇ...
昼食も食べ終わり、シエルが何処からか出してくれた『御美箱』と書かれてるリングをゴミの上にかざしてゴミを処理する。
「……昨日も不思議に思ったんだけどさ、なんで上からかざしただけでゴミが消えるんだ?」
飲み終わったペットボトルとか、プラスチックの容器とか食べ残した残飯とか今朝のコーヒーカップとか、シュンッて消えるんだよ。
でもその下の机とかは大丈夫なんだよな〜
「ん〜?これはね、超高性能な瞬間粉砕機なのよ!」
「粉砕機!?」
「そそ。あの一瞬でリングを持っている者が思った物質を素粒子レベルまで粉砕してくれるの。」
「……そりゅうし……」
「素粒子の説明要る?」
「いや、いやいや大丈夫。つまり肉眼で見えないレベルまで一瞬で分解したってことで良いんだよな?」
「……まあ、概ねそんな事よ。」
「めっちゃすげえな……ゴミで環境汚染しなくていいって事だもんな!」
「そうよ〜だから朝優耶が御そそに行った跡もちゃんと処理しておいたから安心してね!」
「お……おおおおお……アリガトウゴザイマス。」
そっか……
おそそまでアレで……
じゃあうっかり自分のうん〇を踏む心配無かったんだ……
「じゃあ森に行こうか!」
シエルがそう言ってポンッと消えた。
「えっっっ!?」
シエルが消えた!?
「シエル?消えた?」
慌てて周りを見回すと横からほっぺをむにっと押された。
「ここよ〜ここ!ここ!」
やたら耳元で声がした。
目だけでそちらを見ると、俺の肩の上でQポスサイズのシエルが笑っていた。
「……ッッッッッ!?」
「ふふふっ小さい私も可愛いでしょ?」
( *˙꒳˙*)つ)*`꒳˙* )ムニッ




