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俺だけレベルアップな…

温泉露天風呂から出て、あまりの気持ち良さにアルコール飲料とつまみをポチる。


今日着た服と使ったバスタオルをまとめて魔法で綺麗にする。

魔力残量は40%

後は魔力を使い切って寝るだけだ。


そう思ってスマホを見ると、お知らせが来ている。


『個体名ネフとの同期を開始しますか?

同期すると魔力総量と使用可能魔法が共有されます。』


缶のフルタップをプシッと開けてぐびぐびっと飲みながら考える。


スライムと魔力総量を共有って……増えるのか?減るのか?

でもネフって女神の結界を破るくらい強いんだよな?

じゃあ俺よりは上だよな……

同期するって……どうするんだ?

まさか、身体の一部がネフと同化したりして……ミギーかよッ

…ネフの魔力と合算で総量が増えるんなら、俺個人の魔力総量は少ないままって事だよな……

ん〜……

同期すればたしかに使える魔法も魔力も増えるかもしれない。

だがそれは俺自身の魔力総量が上がっている訳ではない。

俺の魔力総量は使い切れば増える段階だ。

しかもまだ使い切るのに苦労して無い。

つまりガッツリ伸びしろがあるって事だ。

俺の魔力総量がガッツリ伸びてから同期すれば、今同期するよりすげぇ事になるよな…?

え、じゃあ保留の方が良くないか?


俺はこの通知についてシエルに相談しようと思いシエルを見ると、シエルはまだネフをつまみあげたまま何か説教をしている。

ネフは……あれは聞いてないな、ハハッ


ネフといえば、昼間はほぼ背中に居たから気にもしなかったが……半透明のゼリー状とはいえ至近距離のあのおっパイは……まずい。

そう。

非常に気まずい!

どうにかしなければ…つい見てしまふッ!!


シャツでも着せるか?

いや、ワンピース?

でも地面に引きずるよな?

タンクトップで下は切る…とか?

乳下の空間が俺好み過ぎるッッッ!

伸縮してズレず、自由度も高く、見せても大丈夫なブラ……ハッ!!水着!?

そうだ!水着という選択肢があるじゃないか!

セパレートタイプなら胸だけでも使えるし…


俺は女性水着の商品をスクロールして見ていく。

まさか異世界で女性水着をこんな真剣に選ぶ日が来るとは欠片も思わなかったぜ……


トライアングル……紐で縛るやつか。

バンドゥ……?…ああ、チューブトップってやつな。

ホルターネック……色っぽいヤツ。ホルダーネックじゃないんだ…へぇ〜。

ブラトップ……タンクトップの上だけみたいな…スポーツブラみたいなやつか。

オフショル……リゾート水着って感じの可愛い系。

ハイネック……谷間隠しには良いけど、実は鎖骨と肩が妙に色っぽく見えるヤツ。


うーん……悩む。

好みで言ったらホルターネックだけど、絶対見ちゃうやつ……

紐はすぐ解けそうだから却下だな。

海やプールで流される定番水着第1位だもんな。

ブラトップは俺的に無いな。

オフショルは可愛いけどネフのイメージじゃ無いな。

バンドゥとハイネック……どっちも捨て難い。

よし、ネフに選ばせよう!


「ネフ〜ちょっといいか?」

俺はネフを呼んでかくかくしかじかと説明してどっちがいいか聞いてみる。

彼女が選んだのはチューブトップタイプだった。

しかも青系マーブル模様。

後ろ側はレース仕様で透けるタイプだ。

後ろ側から見ると体の色と相まってあまり違和感が無い。


ふむ…いいな。


割と満足してさっきの案件を尋ねようとシエルを見たら、なんだかとても恨めしそうにこっちを見てる。


「えっと?……どうした?」


「……ズルい。」

「…はっ?」

「ネフばかりズルい〜ッ!!」


ズルいって、そんなこと言われても……

「……私も。」

「え?」

「私も何か優耶からプレゼント貰いたいッ!」


おおおお!?

なんかスゴイ注文されたぞ!?

でもシエルってAIアバターだよな?

なんかもう、AIの域を超えてきてるような…


「……ダメなの…?」

俺が返事をしないから不安になったのか、半べそ顔で上目つかいに俺を見つめて来る。


んんんッ!

その顔は反則だろう!?


「い、い、いや、ダメじゃないぞ?すぐはいい物が思いつかないから、今度でも良いか?」

自分の動揺を抑えながら答える。

「絶対、絶対よ!?」

シエルはむぅっとむくれながらも、 念押して納得してくれた。


ねだられて悪い気はしないが、どっちかと言うと妹のご機嫌取りしてる気分だ。


「ところでシエル」

「なぁに?」

「このお知らせだけどさ…」

そう言ってスマホをシエルに渡すと、フッと画面が消えた。

「優耶、優耶がスマホを離すと画面は見えなくなるのよ?」

「そうなのか?」

シエルからまたスマホを受け取るとパッと画面が映る。

「ホントだ。」

「だから優耶が触ってないと他人は見ることが出来ないんだよ。」

「ああ…なるほど。」

便利なのか不便なのかはさておき、防犯には最適な機能だな。

「それで、どうしたの?」

「このお知らせだけどさ…」

そう言いながら画面を操作すると、シエルが背後に回ってきて俺の横からスマホを覗き込む。

頬が触るくらい近い。

「ん〜…?」


ドキッとする距離だ。


「ん?『ネフと同期』?……あぁん?」

俺の体温が僅かに上がっているが、画面を見たシエルの雰囲気がスゴイ勢いで下降する。

画面を見つめる瞳が眇められる。

「いや、俺はさ、先ず自分の魔力総量をあげるべきだと思うから、一先ず保留にしようと思ってるんだけどさ、どうなるのか…なぁ〜って……」

「……」


ち、沈黙が怖いよっっ


「いや、あの、保留!保留にするから!」

「……うん。優耶のその推測は正しいと思うよ。自分の魔力総量をあげた方が絶対に良いからね!さ、早く今夜のノルマをこなそうか?魔力ももう半分は消費してるよね?今日はお風呂にも入ったし、後は歯磨き?して魔力使い切るだけだよね?ライトも良いけど、自分に回復をかけても問題ないよ?さぁ今すぐ、ベッドで横になって回復魔法使いましょう?」

シエルがものすごい笑顔で提案してくる。

提案っていうか…圧が……強い。

あまりの圧力に俺はすぐさま口内を綺麗にして、灯り用のボールを浮かせ、ベッドに横になった。

スススっと横に来たネフをシエルがムンズッとつかみ、俺を見てニコッと笑う。

「じゃあおやすみなさい、優耶。」

「お、おやすみ…」

俺はそのただならぬシエルの雰囲気に負けて、高速で自分に回復魔法を重ねがけした。


おかげで何回かけたのか分からないウチに意識はフェードアウトした。



(ꐦ°᷄д°᷅)アアン?

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