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この世の春はここにあったらしい。
全てがきらめいて見える。
「ご主人様?」
なんていい日なんだ。
なんでもできそうな気分だ。
そういえば前世でも三十余年、一度も恋人ができたことは無かった。
そして、この世界では五年。
合わせれば四十年もの間、恋愛を知らなかった。
そんな私に恋人ができたのだが。
恋愛って何をすればいいの?
「ご主人様!」
どうしよう。
恋愛のレも知らないことが、破局の原因になるのでは?
男として頼りない、別れましょう。
なんて、なったら。
「バルくん!」
「フェリア!!」
「え!? あ、はい、なに?」
「ボクに恋愛を教えてくれ!!」
「れ、え? 恋愛? って、ええ!!」
「ボクには君しかいないんだ」
思わずフェリアの肩を掴んでしまう。
よく見ると、フェリアは顔をそむけてしまう。
感情が前に出てしまった。
こんな顔を近づけては彼女も困ってしまうだろう。
「ごめん」
「ち、ちが。嫌ってわけでは」
「急だったろ?」
「急では、あったけど。覚悟はしてるから」
覚悟、なんの?
まあでも、手助けしてくれるなら。
「まずは、世の恋人たちがどんなことをしているのか、情報収集しよう」
「そ、そうね。間違ったら、最悪だしね」
「一生の傷になったら、死にたくらるしな」
そういえば、初めてのキスで力み過ぎて歯と歯がぶつかったなんてギルドメンバーが言っていたな。
他にも、デートで映画に行ったが彼女が苦手なホラーを選んでしまったとか、自分の趣味に走りすぎて引かれてしまったとか、ギルドメンバーが一てなような気がする。
その後、どうやって仲直りしたって言ってたっけ?
クソ! 彼女持ちの話なんて悔しすぎて適当に流していた覚えしかない。
ちゃんと聞いておくべきだった。
「よし、まずは図書館で恋愛小説を読もう!」
「はい!」
意気揚々と図書館に私たちは行くのだった。
行ったまでは良かった。
よくよく思い出してほしい。
ラノベと言われる小説は挿絵がちょっとエッチなために、不純なものと思われがちである。
だが、純文学の恋愛の方がドロドロのエロエロな内容が多いのだ。
つまりは、私達には早すぎたのだ。
私は熱いパトスがエクスタシーしそうだが、まだ子供のこの体では吐き出すものが無くもやもやしてしまい。
「~~~~~」
隣のフェリアはあまりの内容に顔を真っ赤にして倒れてしまったのだった。
仕方なくフェリアを背負って彼女の部屋まで送り、私は一度部屋に戻るのだった。
この後は先生もといリシュナウラとの魔物討伐の練習がある。
それまで少し休憩を。
自分の部屋に入り、ベットに身体を委ねる。
柔らかい温かさと、感触が。
「感触?」
「やっと戻ってきたか」
「先生!?」
ベットの中になぜか先生が隠れていた。
そして、私の手は先生の胸を。
「ひゃわ」
「随分かわいい声を出すんだな」
「え、ええ?」
あれ? 何で先生が。
この後、いつもの庭でモンスターを相手にした特訓があるはずなのに。
「な、で、あれ?」
「もう、ここではモンスター相手の特訓はしない。ゴブリン連中ではあなたの相手にならない。それに、これ以上のモンスターと戦うなら、連れてくるよりダンジョンや魔物の森に行った方が効率もいいし、学べるものも多い」
「そう、なんですね」
「でも、今はダメ」
私の手から柔らかいものが離れていく。
まだ、ダメなのですね。
「活性期はモンスターや魔物の能力が著しく上がるの。だから、今は」
リシュナウラは私の小さな体を包むように抱きしめる。
柔らかいものが顔を。
しあわせ~
「魔力を合わせる」
「へ?」
「感じて、私の中にある魔力は大きいから分かりやすいはず」
確かに彼女の中から熱いものを感じる。
これが魔力なのだろうか?
「それを合わせる」
「はい」
どうやって?
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