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「は?」
プレゼントの中に奴隷かハーレムが。
冗談のつもりだったのに、当たってしまった。
いや、それよりも一才の子供になんてものをプレゼントに用意している!
目の前にプレゼントボックスが持ってこられるが、開けるまでもない。
「いらない」
「そう言うと思った」
じゃあ何で用意したんだ。
プレゼントを運んでいた使用人の一人が持ち直した時、プレゼント無いから小さな悲鳴が聞こえた。
父様に「開けて上げて」というとその場で使用人により開けられる。
その中にいたのは神も目も白い小さな女の子だった。
「……」
「バルトン?」
「犯罪です」
「え?」
「この国で成人前(成人は十歳)の奴隷は犯罪です」
「おう」
「自首してください。大丈夫。貴族の犯罪はお金を積めば軽くなります。ボク、出てくるのずっと待ってますから」
因みに見つかってと自首するのとでも罪の重さはだいぶ違う。
ここは確実に自首してもらわないと。
「待って、待って。奴隷じゃないから」
「ボロボロの服に頑丈そうな手錠がされてるじゃないですか!?」
「でも、奴隷紋はない。それに、あの手錠は無理に外そうとすると毒針が出てくる仕様で、簡単に取れないんだ。それに、奴隷じゃなくてハーレム名目でのプレゼントだし」
それはそれでどうなのだ?
どこでこの女の子を見つけたのか分からないが、どう見ても普通の女の子じゃないのは雰囲気からわかる。
しかも、青い髪に水色の目だ。
使用人を見えいると分かるが、多少の明暗はあれどほとんどの人が金髪に青目なので、彼女のような色には自然と違和感を感じてしまう。
まるでゲームの中のイベントキャラのように。
「この子ってボクがいらないってなったらどうなるのですか?」
「そうだな。教会に送って面倒見てもらうか、うちで侍女見習いとして育てるかになるかだな」
「そうか」
ただ、彼女からにじみ出るような不幸オーラのようなものを感じる。
ハイライトを失った目に、ずっと俯いて表情すらいまいち分からない。
それなのに、美しいと思えてしまうほどの存在感。
これって、GRWだったら何かしらのイベントフラグのように思える。
「貰っておきます」
「本当?」
「なんで、ちょっと嬉しそうなの?」
「いやあ、息子と好みが似てるのってちょっと嬉しくて」
父親と女の好みの話とか罰ゲームでしかない。
それに、私に性欲は無い。
まだ、生殖器が発達していない子供だからか分からないが、前世のように女性を見ても綺麗、かわいいを感じてもむらむらくるものが無い。
熱いパトスがまだ私の中にないのだ。
早く大人になりたい。
「彼女きっと綺麗になるよ」
「そうですか」
「さあ、最後にケーキを食べよう!」
プレゼントの山を避けてケーキが運ばれてくる。
それが普通のケーキだったら喜んでいただろう。
上が見えないほど大きなケーキが運ばれてきたのだった。
「こんな量、どうやって食べるんだ?」
「大丈夫! 残ったら他の使用人みんなで食べるから、問題無し!」
こうして、パパン主催の誕生日パーティは終わったのだった。
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「先生お待たせしました」
夜中、いつもの鍛錬場所に行くとエルフ先生が待っていた。
月の光が照らす先生は魅惑的だった。
これからの事を思うとそんな甘い考えは捨てた方がいいだろう。
「早速始めるよ」
「はい」
先生の近くにあった木箱が開けられる。
そこから何かが飛び出してきた。
それは小人のようであるが、緑色のバケモノ。
「ゴブリン」
「ゴブリンは魔物の中でも弱いって言われてるけど、こいつのせいで新人冒険者が何人も死んでいることを忘れないで」
「はい」
私はいつも訓練で使っている木の剣ではなく、鉄の剣を握りしめる。
ゴブリンはまだ現状を掴めていないのか混乱している。
その間に剣を振り落としたのだった。
「浅い!」
「はい!」
肩から斜めに入った剣だったが、威力が足らずに止まってしまう。
すぐに剣を抜いて、今度は頭に振り落とす。
すると大量に血をまき散らしながら、頭がひしゃげたゴブリンは膝をついたのだった。
「最初にしてはよくやった」
「はい」
初めて魔物を殺した時より冷静でいる自分に驚いた。
でも、内臓しか見えてない魔物を殺すより、魔物そのものを殺した方が罪悪感が無かった。
まるで魔物を殺すことが遺伝子に刻まれているかのように。
「気分は大丈夫か?」
「問題なようです」
「そうか」
これでレベルアップしているのだろうか?
いや、していると信じるしかない。
「一年でいいのかい?」
「はい」
この魔物を使ったレベル上げは一年という期間を設けている。
もし、レベルという概念が無かった場合やるだけ無駄だ。
それに私自身に素質が無かった場合エルフ先生の貴重な時間を無駄にすることになる。
先生が私を見極め、必要では見切りをつけるタイミングが必要なのだ。
だから。
「もし、先生がボクに見切りを付けなければ、また来年から一年お願いします」
「分かった」
私は鉄の剣を握りなおしたのだった。
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