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誕生日は昼食の後も続いた。
劇団を呼んでの冒険モノの劇やクラシックを聴いたり等前世では考えられないほどの経験を積むことができた。
そして、後は夕食を待つだけとなったところで、それは起きた。
「プレゼントターイム!!」
「え?」
今日一日のあれがプレゼントではなかったのか?
一歳の体力ではそろそろ限界がきており、パパンのテンションが正直辛かった。
でも、せっかく用意してくれたので「わーい」と両手を上げて喜んだ。
大変うれしい事なのだ。
目の前に大量のプレゼントボックスが無ければ。
「これって全部開けるの?」
「全部ではない」
それは良かった。
「バルトンが中身を当てられたものだけ、開けていいぞ」
「うん?」
どういうこと?
「正直に言うとプレゼントに何がいいのか分からなくてな。そこで、若い男性冒険者たちからなんでももらえるなら何がいい、とアンケートを取りプレゼントを用意したのだ」
「それで、ボクがプレゼントの中身を当てられたらもらえる。という事なんですね」
「そうだ」
これって当てられたらってゲームに見えるが、これだけの量だと逆に当たらない方が難しい。
つまり、欲しいものをプレゼントしよう作戦か。
若い男性冒険者という私に思考が近い人からアンケートをとったのもそのためだろう。
もう疲れたし、早々に終わらせるか。
「なら、まずはお金ですかね。大体の人が貰って嬉しいものなので」
ピンポーン
小気味のいい音共にプレゼントボックスが目の前に持ってこられる。
開けると大量の金貨が。
「でも、ボクにはパパがいるのでいらないです」
こんなにお金貰っても敷地外に出ない私はもらっても困るものである。
それに、これは当てるゲームなので返すのもありだろう。
「そうか」
パパンは簡単に引き下がった。
想定内だったのだろう。
「次は、ペットかな」
男の子は一度はかっこいいペットを夢見るものだしな。
あれ? ピンポーンが来ない。
「全部で二十種類あります」
「は?」
ペットで二十種類?
えっと。
「猫、犬、馬辺りは定番ですね」
ピンポンピンポンピンポーン
全部当たったか。
でも、まだ後十七個。
そうだな、欲しい物とは違うかもしれないが。
「ドラゴン、とか?」
ピンポーン
え!? 冗談で言ったんだよ!
一歳にドラゴン与えてどうするの!
「って、あれ?」
ドラゴンを当てて持ってこられたのは思いの外小さな箱だった。
それを開けると中には卵が入っていた。
「ドラゴンは卵から出ないとペットに出来ないからな」
「そうなんだ」
それって、テイムだよなと思いながらも今までのプレゼントで一番うれしかった。
前世で犬は飼った事はあるが、ドラゴンなんて飼う事はおろか今まで見たこともないし、不安よりも楽しみの方が勝っていた。
「卵には一定以上の魔力を与え続ければ生まれるはずだから、気長に頑張りなさい」
「はい!」
「さあ、次々!」
パパンは私以上に嬉しそうにしていた。
その顔を見て、よりうれしくなった。
「そうだなあ、武器とか?」
また沢山のプレゼントが目の前に持ってこられる。
少し意地悪してやろう。
まずここにない物、例えば。
「聖剣とか」
ピンポーン
あるんかい!
え? 聖剣だよ。
GRWでも固定のキャラか、特定のイベントで一位をとった廃人が持っていたあれだよ。
その数は全部で五本。
ついでに、その五本の内二本を持っているのだが、それはまた置いておこう。
「開けても?」
「もちろんだ」
箱を開けるとそこには。
「ガランゴルム」
「お、知ってた?」
「なんで?」
「え?」
「なんで、こんなところにあるの!?」
ガランゴルムは別名 聖帝剣ともいわれていて、ハートゲイズ帝国の後継者が代々受け継いでいくものなのだ。
白と黒のコンストラクトが失われた中二心をくすぐり、GRWでは誰もがその剣を求めて数々の検証が行われてきたが、ついに誰もその剣を手にする者はいなかった。
それが、今ここに。
「偽物?」
「本物だといいね」
「いや、偽物でしょ? ハートゲイズの後継は? 国際問題だよ!」
「あ、帝国は今後継問題や内乱がひどくて、色々なものが流出していてな。いくつか裏で流れていたものを回収した中にあった一つだ」
なら偽物だよな。
でも、あの日憧れたガランゴルムそのものなんだよな。
「でも、まだ持てないし」
「なら、この前あげた魔法の鞄に入れて置けばいいだろ」
「そうだね」
ガランゴルムを魔法の鞄に入れて次に取り掛かる。
聖剣があるなら、聖弓や聖杖もあるかと思ったがさすがになかった。
「聖盾は?」
「え、あるの?」
「いや、あの、あるかな?」
パパンそれはあると言っているのと同じかと。
でも、聖盾なんてGRWでは聞いたことが無い武器だけど。
「おい、それは」
「エルフ先生、いたんですね」
「あ、ああ。準備があってな」
そうか、今夜からお願いできるようだ。
でも、それよりも聖盾とは。
「何ですか?」
「この馬鹿のメインウェポンだ。子供にやったら緊急時どうするんだ!」
「どうにかする!」
これはパパンが先走ったな。
子供を思って用意してくれたのは嬉しいが。
「パパ、それはダメだよ」
「え?」
「パパから爵位を貰った時に貰うね。だって、この家の家紋が盾なんだもの」
「そうだな。これをバルトンが受け継ぐまでパパ頑張るからな!」
これで何とかなったか。
エルフ先生も深くため息を吐いていた。
それから、プレゼントを開け続けるが百個ほど開けたあたりから難しくなってきた。
全然思いつかない。
なのにまだ半分以上ある。
なにか、あ。
「男の夢と言えば、ハーレムとか女奴隷とかですかね」
ピンポーン
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