「ただならぬオーラ」
俺は怒り狂った。
「どうして、助かってあげなかったんだよ、目の前にまだ生きている人間がいたっていうのにどうして、どうして!これじゃあ前の奴らと一緒じゃないか、」
と鋭い視線にリューに飛ばした。
そうすると兄が、
「俺が母さんを見つけた時にはもう助からなかった。俺にできる事は無かった、」
そんな事を言ってるが、それでも俺は兄さんを許せなかった。まだ生きている人間を助けないでそれでただ何もせずに帰ってくるなんて、考えられない。やはり俺と兄さんは違う生物なのかとでも思ってしまった。
「見殺しにしたことには変わらないから!」
出て行ってと言わんばかりに窓の方に振り向き、もう目も合わせようとしなかった。
しかし兄さんは何分も何分もこの部屋に居続けた。
ありえない修羅場だった。一人は寝ているふりをし続けて、もう一人はただひたすら下を見ているだけで、動いたら負けのような雰囲気が出ていた。
10分経ったあたりで、トイレに行きたくなった俺が遂に動き口を開く、
「良い加減出て行ってくれよ、邪魔だ目障りなんだよ」
と吐き捨てた。
それでも兄はそれでも、全く動じず下を見てまま一向に出て行かなかった。
どうしてだろうまだ何か言うべきことがあったのか?
そうして俺がトイレに行くため部屋を出ようとした時に遂に兄が何かを話した。
「どこに行くんだ」 「トイレだよ」
「トイレか、じゃあ済ませたらすぐにこの部屋に戻ってこい、戻ったら行くぞ・・・」
その言葉を聞いて俺はすぐにトイレへと向かった。
なんなんだあいつは自分が間違っていないとでも思っているのか?
普通に考えたら戻らないところだろう。でもなんか戻らないと嫌な予感がした。兄さんから何かオーラを感じた。恐らく憎しみと悲しみを含んだ殺意のようなオーラを。
これは俺に向けられていないとは思う、けどもしあの感情が俺に向いたら、、、と思うと恐ろしくなり素早くトイレを済ませ部屋に戻った。
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