プロローグ
「あー平和だな」
俺の名前は工藤新一 28歳だ
製薬会社の営業をやっている
冒国民的少年漫画の主人公と同じ名前だ
何故工藤と来て新一にしたかというと
姓名鑑定師に新一にしたらこの子は億万長者になると太鼓判を押されたらしい
家が貧乏だったから金運星5つの名前にとびついた
子供の頃から受けはよかったもののからかわれることばかりだったやれ死神だシャーロキアンだと言われる日々だった、シャーロック・ホームズは好きだけどね
美人で気立ての良い幼なじみ欲しい
俺の人生は平和で事件なんて全然なくて
「おい死神仕事しろよ」
なんていわれるくらい平和だった
事件なんて悲しいことは起きない方がいい
うちは母子家庭だ、父親とは会ったこともないばーちゃんが言うにはろくでなしのヒモ男だったそうな
家には父親の残した借金があって子供の頃は大変だった生活を支えるために新聞配達もしてたけど今は借金完済したしプラスに変わって行くだけだ
何もないけどそれがいい
「あーでも彼女は欲しい」
結婚前提の
できれば化粧臭くない可愛い顔の
趣味がゲームと料理でインドアだから出会いもない
独り言をいいながら家路につく
歩いていると前方で何やら揉め事のようだ
俺は足を止め様子を伺う
どうやら酔っぱらいに黒ずくめの男が絡まれているらしい
女性や子供やお年寄りなら助けるが男なら自力でなんとかしろ
そう思って見ていたら
ザシュ
嫌な音が響いた
酔っぱらいが倒れた
黒ずくめの男がこちらに気づいた
回れ右をして逃げる
走る
追いかけてくる
明るい道に出た
キーッ バン
俺は飛んだ
車に跳ねられた
黒ずくめの男がこちらを見て言う
「ハッピー………エンド」
幸せな時間は終わった