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なろうテンプレについて思うこと。

 私が、この“小説家になろう”というサイトに最初に踏み込んだ時にびっくりしたのは、テンプレというものの存在です。

 そもそも、元々は書くのも読むのも魔法のiらんどさんが主流だったので、どうしてもiらんどとなろうを比べてしまうのも仕方ないとは思うのですが。



 まず、類似作品の多いこと多いこと!

 悪いことだとは思いません。それに、iらんどでもそういう作品はありました。しかし、文章丸コピでない作品でも設定が丸被りだと“パクリだ!”という苦情がきてしまうようです。なので、なろうユーザー、寛大だなと。皮肉でも嫌味でもありません。特殊だなと驚いたのです。

 まあ、その作品のファンの方にとって、類似作品が許せないというのもわからんでもないのですが、少し似ているくらいで……ねぇ。……面白ければなんでもいいじゃないですか。……いや、“なんでもいい”は言いすぎたかもしれません。


 iらんどでは、1度ランキングに上った作品の類似作品は、叩かれこそすれ、滅多にランキングに上がってくることはありません。しかし、もちろん、iらんどでも王道要素は好まれます。逆ハーとか、不良ものとか、傍観主人公とか、溺愛ものとか。

 しかし、なろうの作品は、悪役令嬢も、巻き込まれ召喚も、勇者召喚も(ごめんなさい。RPG関連の作品は読んだことがないのでわからないです)、王道要素なんてレベルじゃなく、もう、ストーリーの運びがほぼ同じ! びっくりしました。しかも、そういうものがランキングにいくつも入ってるんですもの。それがわかった瞬間、なろうって特殊だなぁと思いました。




 閑話休題


 別に、テンプレが悪いとは思いません。そもそも、こういう投稿サイトさんって、無料で作品を読ませていただけるわけだし、趣味で書いてる方もたくさんいらっしゃるわけです。いくら同じ流れ・景色をなぞるだけな物語だとしても、書き手が満足していればよいと思われます。


 ただ、読み手としましては、物足りないのは当然ですよね。悪役令嬢ものや聖女召喚巻き込まれなんて、もう、顕著です。

 言い方は、悪いですが……ええ、とっても、悪いのですが、こういう表現しか思いつきません。

 ……まるで、誰かの作品をコピペして、細かいところを手直しして投稿したのではないかと疑うような作品が頻出しているのです。特に、短編。


 まあ、小説を書く練習としては二次創作小説の次のレベルなのかな、とは思うので、練習として書くにはぴったりと言えばぴったりです。

 ちなみに、私も軽い気持ちで悪役令嬢ものを書いてしまいましたが完全にお遊び感覚で、ささっと終わらせる気満々でした。なので、ランキングに載った時は戸惑いが強かったです。もちろん、嬉しいですし、光栄なことではあるのですが申し訳なさも強かったです。はい、余談でございます。




 テンプレとは、わたくし、悪いものとは思っておりません。ただ、あまりにもテンプレをなんの調理もせず、生のままで使ってらっしゃる方が多いのが残念だと思います。

 テンプレとは、なろうに来て初めて聞いた単語なのですが、おそらく、テンプレ=王道作品ではない気がするのです。どちらかと言うと、テンプレは類似作品(雛形だとか、型にハメるような意味の単語だとも聞いていますので)という面が強く、王道作品は王道作品で別物な気が……。王道作品は、要素はテンプレと似ていますが、話の運びがテンプレとは違って型にハマっていないもの、という印象でしょうか。持論です。なろうは、テンプレと王道をごっちゃにして見ている気がいたしますのです。



 ヒットする作品を見れば、“テンプレ×何か”というのが、単純にやりやすくて読者様がつきやすい作品に思えます。いわゆる、テンプレというよりかは王道作品というイメージの作品です。


 例えば、うちの作品はわかりやすいです。悪役令嬢×メンヘラ。発想が安易です。ごめんなさい。あの時、私はなぜかハイだったんです。

 他にも、あえて、作品名までは明示しませんが(というか、なろう作品って題名長くて覚えにくいのです)

 悪役令嬢×借金返済

 悪役令嬢×ヒロイン女装・悪役令嬢虐げ

 悪役令嬢×女帝になるには馬鹿すぎる


 個人的に、“おおう、そうくるか……!”と噴き出してしまったのは、この辺りです。

 テンプレでも、書き手さんの工夫というか、突飛な発想とかが見えると楽しくなってきちゃいますよね。


“娯楽としての物語”というものがこの世には溢れているわけですから、完全被りナシの作品なんて到底、無理です。

 ものすごく個人的な意見ですが、“そういえば、あの小説のこのシーン印象的だったよな”と誰かの記憶にワンシーンでも残っていれば上等かと思うのです。もちろん、そのシーンだけに力を入れるのではダメです。その過程がきちんとあるから意味のあるシーンとなるわけで、意味のあるシーンだからこそ印象に残るわけだと思います。




 例えば、王道作品にはどういうタイプのものがあるのか。

 うちの作品“悪役令嬢はメンヘラです。”と“トリップした世界には、裏設定がありました……。”を例に取り上げましょう。題名からして、テンプレなのがわかる作品ですね。ええ。


 “悪役令嬢はメンヘラです。”

 がむしゃら・前向き・上昇志向・逆境に負けない主人公。で、死因が自分のせいでないのがテンプレな気がします。……なら、逆、いってみる? 死因は、自殺――どうせなら、犯行動機は“魔がさして……”という呆れるようなふざけた理由で。被害妄想持ちのメンヘラ主人公。未来をなんとかしてやろう? ……いや、メンヘラは、きっと、そんなこと考えないよ。刹那を生きるのに必死だから。馬鹿王子? いや、王子は馬鹿じゃない方がいいな。平凡で。馬鹿な王族っていうのも、歴史上、そうそう、多くはないでしょ(なぜか、妙なところでリアルを追求)。人間くさい方が好感持てる(個人的好み)から、王子の葛藤シーンはどこかにほしい。

 テーマは……完璧な人なんていません。何かしら弱みを持っているものです。かねぇ……。


 本当に、執筆する前に考えたのは、これで全部。

 “例えば、~じゃなかったら?”という簡単なIF作品パターン。



 “トリップした世界には、裏設定がありました……。”

 ちょいとややこしい作品ですので、要所を書き出してみます。バリバリ、ネタバレを含みますが、書き直しが決まっている作品なので、そこまで気にすることもないかと思います。


 ・乙女ゲームトリップもの。なのに、主人公が男嫌い。(本来のゲームのヒロインも日本からの異世界トリッパー設定。もちろん、男嫌い設定ではないです)

 ・乙女ゲームの世界観は中世ヨーロッパ。内容は、中世~近世に実際に起こった強烈な事件をモデルにした事件に、主人公が巻き込まれて行くというもの。乙女ゲームにトリップした主人公は、なんとか、事件に巻き込まれないようにと足掻きますが、そのせいで悪い展開に転んだり、状況を悪化させます。しかし、主人公、こりない。

 モデルとなった事件例・バートリー伯爵夫人(吸血鬼のモデルの1人)、ジル・ド・レ(青髭のモデルと言われています)、切り裂きジャック、魔女狩り(冤罪事件)、ゾンビ(実際には、仮死状態にして、脳をうんたらかんたらと言われています)など。


 ・例の乙女ゲームのスピンオフ的作品として、原作である乙女ゲームの攻略対象者の1人、ヒロインが身を寄せる伯爵家の次男が、例の事件や、陰謀などのせいで駆けまわるという小説が存在している。

 ・原作乙女ゲームに盛り込めなかった設定を全部詰め込んだ作品と言われており、ゲームとかなり違った物語になっている。そのひとつとして、ゲームのヒロインは登場しない。

 そして、裏では特殊な物質を心臓として加工し、あらゆる能力を付加できる人形と、それを造る人形技師の存在がある。ゲームの攻略対象者に、それぞれ、人形と人形技師が1人ずついる。人形は、人間にまぎれて、人間として生活している。

 人形を最初に造った・造ることを援助した、初期派と呼ばれる側に伯爵家などが属しており、初期派は、人形はあくまでも心を持った人間と変わらないものとし、家族として扱うべきとしている。しかし、国は無機物として扱い、付加できる能力を戦闘に全振りし、戦争兵器として使おうとしている。この2者での、人形の心臓争奪戦が裏で繰り広げられる。

 これらの裏側は、全く乙女ゲームで描かれていない。

 ・この小説の主人公である伯爵家次男は、乙女ゲームにトリップした主人公の弟(転生者かつ前世の記憶を保持)である。若くして病死している。


 ・攻略対象者に、狼に育てられた青年がいる。



 長い説明、読了、お疲れ様です。……これ、失敗例です。

 王道として、テンプレ×~という話をしました。これも、そのパターンですが、調子に乗り過ぎると、こうなります。

 今、私が持っている連載中作品で1番ブクマ数は多いのですが、何が問題なのかというと、ひとつの作品に設定を突っ込み過ぎているんです。

 しかも、突っ込んだ設定に統一性もないから、必ず活きて来ない設定が出る。


 テンプレ×~×~……なんて掛け合わせすぎた例です、はい。


 やるんなら、“異世界で弟が転生してました”“攻略対象、実は、人形でした。しかも、心臓争奪戦”は絶対に分けなきゃ飽和する。そこに、ヒロイン男嫌い設定や狼少年をかけあわせるのは問題ないし、こじつければ歴史上の事件も大丈夫でしょう。ただ、色々と突っ込むよりシンプルにした方が、わかりやすい小説になるとは思いますが。

 全部掛け合わせたらカオスっす。掛け合わせりゃいいってもんじゃないことの証明です。




 話は変わりまして。たまに、テンプレを嫌煙する方や書けない方の中で、しかし、テンプレでないと読まれないと嘆いてらっしゃる方をお見かけします。私も、その事実はすっごく残念に思います。なろうは、特に、テンプレばかりがランキング上位を独占することが多い傾向にあるので。


 ひとつ提案です。テンプレ、書いてみたらいかがでしょ?

 もちろん、私、テンプレ至上主義では断じてないです。そこは断っておきます。しかし、テンプレが人気なのは事実。

 少しでもランキングに引っ掛かれば、アクセスは爆発的に伸びます。で、私もそうなのですが、面白い小説に出会った時、その作者様の他の作品も読んだりするんですよね。少なくとも、iらんどでは、新作がランキング上位に載ったりすると、過去作品も2、3作ジャンル別には上がってきたりします。いい時で、1、2作総合の端に引っ掛かることもあります。


 ……まあ、あくまでも、最終手段として、こんなのもありますよってことで。

 でも、テンプレ以外の面白い作品……ほんと、なんで、ランキングに上がりにくいのでしょうねぇ……納得いかねぇ。ああ、テンプレが悪いってわけじゃなくてね?




 最後に。

 テンプレって、初見の人間には優しくないと思うわけです。


 初めて、テンプレものを読んだ時、

 テンプレ? テンプラ? ん? なんのこと? え、一体、テンプレって、何?

 ……みたいな。テンプレという言葉自体が指す意味がわからなかったのです。もやもやしながら読み進め、結構してから気付いた。あ、王道展開のことを(厳密には違うかもしれないと後で気付いたのですが)テンプレって言ってるんだな、と。



 例えば。初見に優しくない悪役令嬢もの・短編。


 “とうとう来ましたわ。断罪イベント”


 なんか、いきなり始まった。しかも、いきなり、“断罪イベ”? なんか、物騒な響きだなぁ……。何がはじまるのさ。


“まあ、お決まりの流れです。どうやっても、逃れられないようです”


 お決まりの流れ? どんな流れですか?


“でも、できる限りのことは致しましたわ”


 あ、解説文はなしですか。しかも、なんか、色々割愛した……!? その“できる限りのことをした”って部分が物語の主軸じゃないの!? きっと、主人公が頑張ったであろうところを割愛!?

 

“このご令嬢が私にイジメを……!”


 うおう! いきなり、罪なすりつけられた!?

 王子登場! あ、四面楚歌……。

 あ、あ、あ……(何がどうして、この場面では、何が起こっているのかわからない。置いてけぼり)


 “ざまぁ(終)”


 結局、何が書きたかったのだろうか……(ほとんど理解できなかった)



 慣れればなんともないのですが、慣れるまでは理解するのが難しいんですよね。ええ、上記みたいな感じです。




 テンプレにも大きく2通りの書き方があるような気がします。


 ・なろう初心者・テンプレ初見の人に気を遣って、テンプレについての解説をしながら、もしくは、展開はテンプレだけど、テンプレ発言やテンプレの一言で割愛しない書き方にする。

 ・なろうヘビーユーザー・テンプレ常読者のために、まどろっこしい説明をなくしてテンプレの一言で片付ける。


 どっちにするか、結構、この辺は、個人的に問題点な気がいたします。実際は、だいたい……というか、ほとんどが後者な気もしますが。




 以上、テンプレについてでした。


……やっぱり、なろうのテンプレ作品の傾向や、ランキングへの食い込み方って特殊だと思います。

iらんど・野いちご・エブリスタ(大型メンテナンス前)・フォレストページは知ってますが、どれともランキングの傾向が違いすぎます。……ああ、でも、フォレストは、また、違った方向で特殊かもです。

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