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私立高等学校物語  作者: 北野ゆり
6/9

第6話

今回は結構短いです。

「じゃあ、月末テストの結果を返すぞ。」

担任がそう言うとひとりひとり名前を呼んだ。全員に渡し終えると再び口を開いた。

「じゃあ、今日はこれで終わりだ。」

本崎は早く帰ろうと鞄を手にしたとき担任が声をかけた。

「本崎少しいいか?」

「ここでいいと言うのなら。」

担任は思いっきりため息をついたが、諦めたようで話し始めた。

「今回、お前どうしたんだ?」

「といいますと?」

「だってありえないだろ。全教科(・・・)8()0()点以上・・・とか。今まで良くても半分以上取ったことすらないのに。」

「勉強方を工夫しただけですよ。用事があるので失礼します。」

本崎は鞄を持ち、ドアへと向かった。

「ま、まて。その方法を聞いてるんだ!」

担任は慌てて本崎を呼び止めた。それもそのはずだ。今まで良くて40点、赤点も取ったことのある人間がいきなり80点以上を取ったのだ。その方法は誰だって知りたくもなる。

「ああ、それなら橋森に聞いた方が早いですよ。それじゃあ。」

本崎はニコリと笑い、橋森を指さしてから教室を出た。担任は腑に落ちない顔をしたが、

「橋森。」

本崎の言う通り素直に橋森に聞くことにしたようだ。

「はい、なんでしょうか?」

「少しいいか?聞きたいことがあるんだが。」

「あ、はい、大丈夫です。」

「本崎の成績はなんだってあんなに上がったんだ?」

「え?ああ、えっと、勉強時間を増やしたからだと思います。」

いきなり本題に入られて橋森は理解するのに少しかかった。

「増やしたのか!?」

担任は驚愕した。それに対して橋森は至って普通に返す。

「はい、そうですが、なぜそんなに驚いてるんですか?」

橋森には担任がなぜ驚いたのかわからなかった。

「あいつ、用事があるから無理だって言っただろ。どうやって説得したんだ?」

「ああ、違いますよ(・・・・・)。」

橋森はようやく担任の真意を理解した。

「休み時間を利用したんです。授業終わったあとの10分休みとか昼休みとか。彼の勉強を見ててわかったんです。彼は馬鹿なんじゃなくて、勉強時間が圧倒的に足りてないだけだって。」

「だが、単純に勉強時間を増やしただけでいきなりこんなに上がったりしないだろう?」

「はい、そうですよ。なので勉強の仕方も変えました。ただ教えるのではなく、授業を受け終わったあとすぐにその授業でわからなかったところを教えるんです。昼休みには昨日の授業の復習と時間があれば簡単な試験対策をやるんです。彼は基礎学力はありますから、応用力を身につければ簡単に成績は上がると思ったんです。それがこの結果です。納得していただけましたか?」

「なるほどな。」

「先生。」

今度は橋森の方が担任を呼んだ。

「うん?なんだ?」

「私も話したいことがあるのですが、どこか人気のない所で話せないでしょうか?」

「なら、進路相談室でどうだ?あそこなら空いてるだろう。」

「はい、わかりました。」

橋森と担任は教室を出て進路相談室へ向かった。

最近色んな小説を書いているせいでなかなか続きを書けずにいます。なんで書いている途中で、違うアイデアが浮かんでしまうのでしょう…

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