クエスト2 先生、コイツらチート過ぎます!!
先生は出てきません(笑)
クエスト2 先生、コイツらチート過ぎます!!
「剣士さん……、遂に………」
「え、どしたの?」
格闘家が驚いたように、剣士を見ていた。
しかし、剣士は何が起こったかわからず他の二人、魔術師と狩人を見る。
「………かわいそう」
「ごめんなさい……」
予想外な言葉が返ってきた。
一体、彼には何が起こったのだろうか。
「何!?何なの!?」
剣士はワタワタと、軽い体を動かす。
視界に入った手は、何故か見えないはず地面を見せていて、足元には何故か血だるまな彼自身が見えて、
「ぼ、僕…!!」
「はい。剣士さんは死んで、オレらは剣士さんの魂と話してます」
「………さっさと成仏して」
「美少女に生まれ変わりなさいよ。男に生まれ変わったらすぐに死になさい」
唯一まともなリアクションをしたのは、格闘家であろう。
剣士(魂)は、まともな格闘家に
「た、助けてくれ格闘家!」
「剣士さん……」
藁にもすがる思いで頼んだのだが、
「怠いんで嫌です」
あっさり断られた。
「畜生ォォォォォオ!!」
「祝福のー、女神よー。彼の者をー、お助けくださいー。わー。リバイブー」
「ロイたんかわいいよ!ロイたん!!」
魔術師が棒読みで唱えた魔法『リバイブ』。超上級治癒術で、死人すら生き返らせたこともあるとかないとか、そんな魔法である。
実は大人でも難しい蘇生魔法なのだが…。
「あ…ありがとう魔術師!」
血だるまから人間にジョブチェンジもとい復帰できた剣士は魔術師に感謝の意を示そうと、魔術師に近づいた。
「空弾掌!!」
「青龍炎矢!!」
スライムをぶっ飛ばした真空弾と青い龍の形をした炎を纏った矢が剣士を襲った。
「ぎゃぁぁぁあ!!」
「ロイたんに近づくなんて、万死に値するわ!!」
「すいません、ついノリで」
格闘家はどうやら空気は読めるタイプらしい。
狩人はとても彼女らしい理由で彼女らしい行動に出ている。
魔術師はというと………
「リバイブ、1回500ユーン」
「金取るの!?」
「じゃあ……499ユーン?」
「1ユーンしか変わってないよ!!」
ユーンは通貨単位だ。
しかしまぁ、超上級治癒術が1回500ユーンで受けられるのはとても良いことなのだが……彼らはそれを知らない。
「はぁ……仕様がないなぁ。雑魚だし」
「酷い!!」
この団欒を遠くから見ている者がいた。
「アイツらが三組?」
「そうだよ〜」
「そうらしいよー」
「殺りましょうよ、リーダー」
重鎧を着こんだ者、魔女風の衣をその身に纏った者が二人、軽装で眼帯をつけた者。
彼らは一体!?
「行くわよ、奴等を殺りに!!」