表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

クエスト1 スライム、倒そうぜ!!

クエスト1 スライム、倒そうぜ!!




ててーん

『剣士は、力尽きたようだ』




「おめでとう…剣士。死人コミュニティーに参加できるようになったよ……」



「リーダー死んだから、新しいリーダーいるんですよね…。狩人さん、頼めます?」



「男が死んでも何も感じないわー…。仕方ないか。男だもん」




上から、魔術師、格闘家、狩人と三者三様のリアクションをし力尽きた剣士を見下(みくだ)し……もとい見下(みお)ろしていた。







「死んでねぇし!!力尽きただけだし!!

てか助けろよ!仲間(パーティメンバー)だろ!?」







力尽きていた剣士ことフォーンは、地面にうつ伏せに寝転んで、顔を上げ突っ込んだ。

因みに、パーティ内でリーダーを務めている最弱剣士。剣を振るのが超下手くそ。なんで剣士やってんだレベル。スライムに負けるくらい雑魚い。




「……後衛だもん」と魔術師。



「怠いんですよ」と格闘家。



「なんで男を助けないといけないの?助けてほしかったら女に転生でもして」と狩人。




この反応を見た剣士は


(あ…味方いないパターン?)


と涙目で三人を見つめ返すしかなかった。




「大体…あんたが剣使ったこと無いのに剣士志願するからよ。

あんたは農家にでもなった方があたしの為――――――じゃなかった。社会の為よ」



「さらっと本音出たよね!?そんなに僕の事嫌いなの!?」



「男は嫌いよ。……花がないし。

その分、女の子はいいわ♪ロイたんなんて可愛くて押し倒した――――――げふんげふん」




ロイたんことロイア。ロイアこと魔術師。

魔術師は背が小さく、根暗と言ったら悪いが性格は暗い部類に入る。服装も露出少なめと、狩人ことアキナの正反対写ってしまう。正反対、と言っても腐女子でも同性愛者でもない。少し毒舌というか……口が悪いだけなのだ。




「変態……」



「ロイたんに罵られるなんてっ!

あぁ、押し倒した――――――ゴホゴホ」




狩人、またの名を同性愛者(レズビアン)

本名はアキナとか言う名前だが、変態として名が通っているからかあまり本名は知られていない。可愛い女の子、特に少女が好き。

未成年なのでまだ捕まっていない。成人したら不明。




「なんだ、剣士さん生きてたんですか。

ならさっさとスライム倒してください。オレ、早く帰って寝たいんですよね」




やる気無しのジャージ野郎こと格闘家。

名はナツサ。剣士がこの組に配属されて一週間経つが未だに彼が闘っているところを見たことが無い。というより、武器を構えた姿を見たことがまず無い。

前衛なのに、戦闘に参加しない。他の二人も勿論参加してないが。




「いやいやいや!!

僕今、HPゼロで瀕死状態なんですけど!?」



「それだけ突っ込んでたら、元気でしょう?

さっさと倒してください」




最弱剣士に根暗毒舌魔術師、やる気ゼロの格闘家に、変態狩人。

なんとも言えないパーティの、冒険が始まった!!




「とりあえず、回復して…?」



「……やだ」





 ◆





王が消えた世界は大混乱に陥った。


王は絶対的なカリスマと、知略に長けた人間で王になる前は『勇者』と呼ばれていた。


王……勇者は消える前に、こういったそうだ。



「人は、誰かと繋がっていないと生きていけない。なら、『コミュニティー』を作らせようじゃないか」



のちに、これは実現した。彼の者はその目に見ることはできなかったが。




『コミュニティー』、それは国認可の同業者団体で大きなものは『ギルド』とまで呼ばれている。






 ◆




「100年間存在する『闇』を祓う為に、戦闘技術に富んだ若者……最終的には『勇者』になるであろう戦闘技術に長けた者を育成するための機関。それがあたしたちが通うクリアティナ戦術高等学校」



「……それぞれのクラスはパーティとして独立し、緊急時以外は共闘しない」



「っても、毎日モンスター倒すだけの日々なんですけどねー。

どうやってこの学校に入ったんですか?カンニングでもしましたか?」



「してないし…。

全うに試験受けて入ったし……」




剣士は血だるまに変貌していた。

瀕死状態からスバスケットボールくらいの大きさの青いスライム―――見た目も、バスケットボールが青いスライムになって可愛らしい目と口がついた感じ―――に挑み、ものの見事にやられてしまったのだ。




「仕様が無いですね…。

敵も3体とかたくさんいますし、狩人さんと魔術師さんとオレでやりますか」



「ロイたん、見ててね?あたしの活躍を!!」



「……面倒。

なんでこんな雑魚倒せないの?死ぬの?」




(なんでもいいから早く倒してください!!)


血だるま剣士は仰向けに倒れ、両手を腹の上で組み、端から見たら死体に見える。

死には……まぁ、近づいているが。



「んじゃあ、一体ずつでいいですか?」



「ロイたん、見ててね!」



「…………了承」



格闘家はジャージの上着ポケットに手を突っ込み、金属製の籠手を取り出した。

狩人は腰につってあった弓を構え、矢をつがえる。

魔術師はその手にもってあった先端に水晶とそれの外側に3つのリング、真ん中のリングには8つのしずく型の飾りがついている杖を両手で持った。



「……ほんっと、面倒だなぁ」



格闘家は怠そうに右足をひき、左足を前にだし、右手を腰だめに構え、左手は体の前に突き出していた。

一度深く息を吸い、吐き出すと同時に



「ふっ!」



右手を突き出した。

突き出された右手からは真空弾のようなものを生み出し、離れたところにいたスライムを真空弾で穿った。


一方、狩人は



「ロイたんにいいところ見せちゃうわよ!あんたはその踏み台になりなさい!!」



つがえた矢に青色の魔力―――魔法を使うときに必要なエネルギー。量は個人差がある―――を収束させ、どんどん量を増やしていく。



「逝きなさい!!」



矢を放つと同時に、矢に収束していた魔力が龍の形をとりスライムに襲い掛かった。

矢がスライムに刺さり、青い龍がスライムを焼き溶かした。


その後ろ、魔術師は



「彼の者は我に仇なすもの。火刑に処す」



杖の先端をガンガンと二度地面に打ち付け、足元に魔法陣を展開させた。

魔方陣は半径一メートルくらいで、紅い光を放っていた。



「―――火焔輪舞かえんロンド



魔術師がつぶやくと同時に、スライムの下に半径5メートルはあろう魔法陣が展開し、大きな火の竜巻はを発生させた。

確認するまでもなく、スライムは跡形もないことだろう。












「はぁ……疲れた」



「どう?どうだったロイたん!」



「出力、低めにしたのに………。高すぎたかな……」



それぞれスライムを倒した三人はさっきの真面目な態度から打って変わって、通常運営で






「お前らがスライム倒せよ!! 僕が戦う必要あるの!?」




血だるま剣士は空中を漂いながら突っ込んだ。



職業と名前


剣士 フォーン


魔術師 ロイア


格闘家 ナツサ


狩人 アキナ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ