ちいさな春
こんにちは、はじめまして。雷稀です。
初投稿の作品は、いつもと違う作風に仕上げて見ました。
解説は後ほど。
読んでいただけたら嬉しいです。
一人寂しく過ごす毎日。
今日も話し相手さえ出来ず、冷たい夜を向かえる。
ひんやりとした冷気が、私の体に纏わりついた。
ああ、もう、いっその事死んでしまえば楽なのに。
私は雑草。決して届かない百合や薔薇を、低い低い地面から眺め、水を貰う事も無く、寂しく咲き、寂しく枯れていくだけの人生。
雑草でも、雑草に囲まれれば少しは暖かいものだ。しかし運が悪い事に、コンクリートの隙間にたった一つだけ種が落ち、そのまま咲いてしまったような…。
こんな人生、何が楽しいんだろう。
今日もそんな事を考えながら眠りに付いた。
目が覚めると、暖かい日差しが降り注いでいる。
お昼前の、喉かな日曜日の風景が目の前に広がっていた。
そんな日でも、私は寂しく今日を過ごすのだろう。
ああ、もう死にたい。
神様にお願いしてみる。
間もなくして、たんぽぽの綿毛や花を持った幼い子供に体を千切られた。
茎からは汁が滴り、急速に力が抜けていく。
体は子供の暖かな手の中に、他の花と一緒に納まる。
やっと、一人じゃなくなったよ。
私は薄れる意識の中で、初めての喜びを感じていた。
読んでいただきありがとうございます。
あらすじにもあった通り、春の暖かさと、主に残酷さを描いています。
出る杭は打たれる、と言う感じでしょうか。
一応、たんぽぽの目線で書いているんですが、捉え方は人それぞれだと思います。
人に例えて見るのもまたアリですよね。
さて、前書きでも書いた通り、いつもとは作風が違うんです。
初投稿なので分からないとは思いますが…
他に書いてみた作品は、もっと長めの作品で、連載形式の物が多いです。
植物目線というのも初めてですし、とにかく何もかもが初のチャレンジでした。
そんなものを初投稿にしていいものか迷いましたが、思い切ってUPさせていただきました。
長々と失礼しました。
アドバイス等ありましたら、よろしくお願いします。
※7月16日
一部修正




