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第6話:異世界残滓の影、校内に忍び寄る
放課後の校舎は静まり返っていた。
教室には誰もおらず、窓から差し込む夕日が長い影を作る。
「……静かすぎるな」
司は教室を一歩一歩踏みしめながら歩く。異世界の残滓が、この世界で微かに動いている気配を感じた。
廊下の角、微かな赤い光が揺れた。
「……残滓か?」
司は手をかざし、魔力でその気配を追う。形はまだ不明瞭だが、確かに存在している。生徒に害はないが、このまま放置すれば混乱を引き起こす可能性がある。
魔力を集中させ、空間の波動を調べる。光が瞬き、かすかな囁きが耳に届く。
「……警戒を怠るわけにはいかないな」
司は深く息を吸い、校庭へ向かう準備をした。
異世界の力は、静かに現代に忍び寄っていた。




