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そしてベースへ

<二話>


今後の生活に一切役立たないであろうことを延々と考え続けているうちに講義が終わった。

こんなことでいいのかな?と思ったけど、いつものことなので気にしない。

もしかしたら、自分は肝っ玉が据わっているのかもしれないぞ、などと考えていると



矢田「事務室行こう。行って新たな扉を開こう!」


夏木「せやな。」



どうやら講義前のバンドのことで事務室に行くらしい。

そして夏木のマイブームは「せやな」らしい。



真下「そういえば、事務室行ったことってほとんどないね。」


矢田「確かに。事務室ってなんとなく入りづらい雰囲気だしね。」


夏木「せやな。」




事務室へ移動




矢田「ここが事務室か・・・。夏木先に入れよ(笑)」


夏木「いやいや、矢田先に入れよ(笑)」



お前らは付き合いたてのカップルか。

面倒くさいので取り合えず先に入室。



矢田「すいません。バンドの練習室ってあるんですか?」


事務員「ありますよ。お使いになるのでしたら、登録が必要になります。」


矢田「あ、じゃあ登録します。」



普段は頼りなさげだけど、矢田は案外頼りになる。さすが最年長。

ここはお前に任せたぞ。お前がナンバーワンだ。


説明を聞き終えた矢田によると、練習室を使うには予約が必要らしい。

と、いうわけで予約することに。



矢田「とりあえず来週から練習しようか。」


真下「ギター全然わかんないから、矢田教えてよ。」


矢田「真下ベースやれば?」


真下「は?」


矢田「いや、ベースやろうよ。」


真下「ベース持ってないし、っていうか急だな。」


矢田「じゃあ、帰りに楽器店行こう。夏木もドラムの教本とか買えばいいし。」


夏木「あぁ、ついに俺もバンド始めるときが来たか・・・。」



早くもギターからベースに転向が決定。

これはあれだ、音楽性の違いで解散ってのも近いな。

音楽性以前の問題だけど。


大学周辺には楽器店がない。楽器店に行くにはモノレールで移動しなければならないのだが、

運賃が高くて案外馬鹿にならない。


しかし、矢田&夏木曰く、我々の青春はそんなことには負けない。らしい。

言いたいことはよくわかる。よくわかるけど何となく間違ってる気がする。



岩橋楽器店到着。



矢田「へ~、品揃えいいね。」


夏木「あ、『けいおん』モデルのベース売ってる。真下コレでいいじゃん。」


真下「一万円しか持ってないから買えないって。」


夏木「そうかぁ、俺はドラムスティックこの『けいおん』のにしようかな。」


矢田「安いベース、安いベースはどこだ?」


真下「なかなかそんな安いやつはないんじゃない?」


矢田「一万円台ならあるんだけどな・・・。さすがに一万円以下はないか・・・。」


夏木「お~い。ここに安いのあるよ!」


真下「うわっ!五千円って・・・。」


矢田「安っ!何これ呪われてるの?」


夏木「中古だしね。あり得る。」


真下「・・・。」


矢田「店員さんに聞いてみよう。」


夏木「おう!」



夏木店員呼ぶ。



矢田「このベースなんでこんな安いんですか?」


真下(さすがに「呪われてるんですか?」とは言わなかったか。)


店員「あぁ、これですか。初心者セットって知ってます?」


真下「何かありますね、色々セットになってて安いやつが。」


店員「それの中古なんですよ。このベース。」


真下「自分初心者なんですけど、このベースからで大丈夫ですかね?」


店員「大丈夫ですよ。試しに弾いてみます?」



何か大丈夫らしい。安いしコレでいいかな。とか思ってたら。

店員さんが何か弾き始めた。

あれ?ベースってこんな音だったっけ?

何か迫力あってかっこよくないか?




気がついたらベースを購入していた。

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