第34話 正直
アルジとリネが攻める。
動きが鈍くなったヤマエノモグラモンを。
リネの杖から飛び出す雷弾。
ヤマエノモグラモンは反応。
鳴き声を上げて魔力を高める。
ヤマエノモグラモン「グァウ!!」
リネ「食らいなさい!!」
小さな弾が飛んでいく。
王雷に比べてそれはあまりに弱々しい。
だが、動きを一瞬止めるには十分。
雷弾が当たる。
ヤマエノモグラモンの体が痺れる。
◇ ヤマエノモグラモンに63のダメージ。
そこへアルジが跳びかかる。
アルジ「リネ!!!上だ!!!!」
剣を振り上げながらアルジは警告。
リネは空を見上げる。
リネ「あ…!!」
大きな岩が落ちてくる。
リネの王岩ほどではない。
だが、人を1人潰すには十分な大きさ。
ヤマエノモグラモンが放った魔術、岩砲。
魔力を使い切ったリネに感知できなかった。
もはや逃げられない。
彼女は即座に判断。
手で頭を覆い、その場に伏せる。
リネ「ウッ!!!」
ドスンという大きな音。
砂煙が巻き上がる。
リネの体を押しつぶすと、その岩は消えた。
◇ リネに616のダメージ。(HP678→62)
アルジ「うおおお!!食らえ!円月斬り!!」
アルジはついに硬い鱗を斬り破る。
胴体を深々と裂いた。
◇ ヤマエノモグラモンに244のダメージ。
ヤマエノモグラモン「バァル!!!」
ヤマエノモグラモンは地面に崩れ落ちる。
アルジは頭の上に素早く跳び乗った。
アルジ「これで終わりだ!!」
勇気の剣を強く、深く、突き立てる。
ヤマエノモグラモンは目を見開く。
びくり、びくりと全身を震わせる。
それから、目を閉じ、動かなくなった。
◇ ヤマエノモグラモンに944のダメージ。
◇ ヤマエノモグラモンを倒した。
◇ アルジたちは戦いに勝利した。
◇ アルジはレベルが上がった。(レベル10→11)
◇ エミカはレベルが上がった。(レベル9→10)
◇ ミリはレベルが上がった。(レベル7→8)
◇ リネはレベルが上がった。(レベル23→24)
光を失っていく勇気の剣。
アルジはヤマエノモグラモンの頭から降りる。
アルジ(剣が光ると…力が湧いてくる。
斬れなかったものが斬れるようになる…。
これは一体…なんだ?…って!!
そんなことより!!)
アルジはミリに駆け寄る。
茂みの中から抱えて出す。
アルジ「おい!!しっかりしろ!!!」
ミリ「………」
アルジ「ミリ!!死ぬな!!」
ほとんど虫の息だった。
いつ死んでもおかしくない。
そのように見えた。
リネ「アル…ジ…さん…」
うめくようなリネの声
今度はリネの元へ駆け寄る。
リネ「薬を…薬を…」
アルジ「薬!?」
リネ「私の袖に…袋があるから…出して…」
リネは地面にうつ伏せになったまま求める。
あちこち骨折して動けない様子だった。
アルジは彼女がしまっている袋を取り出した。
右手だけでなんとかその中を探る。
小さくて平たい箱に指先が触れる。
それをそっと取り出した。
箱を開けると、小さな丸い粒が16個。
アルジ「薬って…これか!?」
リネ「そう…それ…それを…
私の口に…全部…入れて」
アルジはリネに薬を飲ませる。
その薬は魔力回復薬。
消費した魔力を回復する。
徐々に回復していくリネの魔力。
しばらくすると、彼女の体が光り出す。
再生魔術を自分に使ったのだった。
◇ リネはHPが全回復した。(HP62→751)
骨折はたちまち治り、彼女はすっと立ち上がる。
アルジ「おお…!」
リネ「あなたの腕も治してあげる。その前に…」
アルジ「ああ…!かなりやばい…!」
リネはミリの元へ行く。
アルジはエミカの元へ。
アルジ「エミカ、起きろ」
エミカ「うう…化け物は…?」
アルジ「倒した。もう終わったんだ」
エミカは体を起こす。
倒されたヤマエノモグラモンを見るエミカ。
エミカ「そうか…」
アルジ「フタが外れそうになったから、
リネが止めてくれたんだぜ」
エミカ「思い出してきた…。迷惑かけたな…。
…って、アルジ!その腕…!」
アルジの左腕を見て驚くエミカ。
アルジ「かなり痛むけど…大丈夫だ。
あとでリネが治してくれるからな」
エミカ「そっか」
アルジ「それよりミリがやばい」
エミカ「ああ…!」
アルジとエミカはリネの元へ。
アルジ「ミリは…大丈夫か?」
リネ「ちょっと向こうへ行っててくれる?
傷が深くて…服を脱がさなきゃ…」
アルジ「あ…ああ、悪い…。
腕を探してこようかな…」
リネ「そうしてちょうだい」
エミカ「アルジ、手伝うよ」
アルジ「助かる」
アルジとエミカは茂みの中を探した。
エミカ「こっちの方だったか?」
アルジ「いや、確かあっちだ!」
探し続ける。
アルジ「うーん、ないな!」
エミカ「なあ」
アルジ「なんだ?」
エミカ「さっきは、どうして…」
アルジ「え?」
エミカ「いや、なんでもない。
少し分かった気がした」
アルジ「は…?何が分かった?」
エミカ「なんでもない。気にするな」
アルジ「?」
さらに探し続ける。
エミカ「あったぞ!」
アルジ「おお!ありがとな!やったぜ!!」
エミカ「よかったな」
リネの元へ戻る。
ミリはすっかり元気になっていた。
◇ ミリはHPが全回復した。(HP2→315)
ミリ「捕まっちゃったね…。ごめんなさい」
エミカ「…よかった」
エミカはそっとミリを抱きしめた。
リネ「さあ、腕を」
アルジ「ああ」
アルジは斬られた左腕をリネに渡す。
断面と断面を合わせて、リネは魔術を使う。
光の魔術。
再生魔術を。
アルジ「あったかいな」
リネ「光の魔術ですから」
ちぎれたところが繋がり、元に戻る。
傷跡さえも見えないほどに。
◇ アルジはHPが全回復した。(HP93→494)
リネ「もう大丈夫です」
アルジ「不思議な魔術だ。ありがとう」
リネはエミカの方へ歩いていく。
エミカは気づいて振り向く。
エミカ「…ごめんなさい」
リネ「いいえ、むしろ謝るのは私の方。
早く目的地までたどり着きたい…
そんな安易な気持ちで化け物退治を…」
アルジ「…それはオレもだ」
リネ「アルジさん…あなたはいいんです。
私は少し過信していました。自分の力を。
あれほどの魔獣がいることも…
本当に想定外だった。
この勝利は…みんなのおかげです。
私1人だったら…ダメでした。
本当にありがとう」
アルジ&エミカ&ミリ「………」
リネ「さあ、エミカ。お腹をこっちに。
治療してあげる。痛かったでしょう?」
エミカ「はい、とても」
リネ「あら…正直ね!」
ミリ「あははは」
◇ エミカはHPが全回復した。(HP206→403)
◇◇ ステータス ◇◇
◇ アルジ ◇
◇ レベル 11
◇ HP 494/494
◇ 攻撃
18★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 防御 14★★★★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ 12★★★★★★★★★★★★
◇ 魔力 3★★★
◇ 装備 勇気の剣、銀獣の鎧
◇ 技 円月斬り、剛刃波状斬撃
◇ エミカ ◇
◇ レベル 10
◇ HP 403/403
◇ 攻撃 8★★★★★★★★
◇ 防御 12★★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ 10★★★★★★★★★★
◇ 魔力
18★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 装備 魔樹の杖、深紅の魔道衣
◇ 魔術 火球、火砲、火樹
◇ ミリ ◇
◇ レベル 8
◇ HP 315/315
◇ 攻撃 4★★★★
◇ 防御 7★★★★★★★
◇ 素早さ 9★★★★★★★★
◇ 魔力
19★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 装備 魔石の杖、紺碧の魔道衣
◇ 魔術 氷弾、氷柱、氷乱
◇ リネ ◇
◇ レベル 24
◇ HP 751/751
◇ 攻撃 7★★★★★★★
◇ 防御 16★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ 11★★★★★★★★★★★
◇ 魔力
27★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★
◇ 装備 天界石の杖、創造の杖、聖星清衣
◇ 魔術 雷弾、雷砲、雷柱、王雷
岩弾、岩砲、岩壁、王岩
光玉、治療魔術、再生魔術、蘇生魔術
◇ 持ち物 ◇
◇ 治療薬 25