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アルジ往戦記  作者: roak
32/300

第32話 衝突

アルジたちは街道を進んでいく。

新たな魔獣の襲来に警戒しながら。


アルジ「あれは…」

エミカ「…ああ」

リネ「強い魔波を感じます」

ミリ「あれだね」


アルジたちは見つけた。

街道の近くに大きな穴。

その大きさは人が楽に立ち入れるほど。

地中へ伸びていて、奥の方は真っ暗。


エミカ「ヤマエノモグラモンの巣穴か」

リネ「なんて大きいんでしょう…」

ミリ「突撃…だよね」

アルジ「ああ、行くか!!」

リネ「待って」


リネは魔波を察知する。

茂みから現れる2頭の獣。

魔獣化したグレグマだった。


リネ「まただ…。どうして…?」


グレグマもノイ地方に住む獣。

普段は静かで臆病な性格。

しかし、魔獣化によって凶暴化。

その体はヤマグマよりも少し大きい。


アルジ「オレがやるぜ」

ミリ「また連続技で決めちゃおうよ。

 私の魔術で凍らせてアルジが斬る!」

アルジ「それもいいな」


ミリが冷気を浴びせる。

さっきよりも強い冷気を。

彼女は刺激を受けていた。

エミカとリネの強力な魔術を見て。


ミリ(強く!!もっと強く!!)


空気を凍らすかのような冷気。

グレグマに激しく当たる。

杖から猛吹雪が発生しているかのよう。


リネ「なんて強い冷気…。でも…!」


ミリは一層魔力を込める。

2頭のグレグマは体を丸めて耐え忍ぶ。


リネ「相性が悪い!グレグマは寒さに強い!」

ミリ「ふぅううっ!!」

アルジ「おい、ミリ!大丈夫なのか!?」

ミリ「わあああ!!」

アルジ「おい!!」


荒々しい冷気がアルジたちにも及んだ。

急激に体を冷やされ、アルジは震える。


リネ「エミカ、ミリを止めてちょうだい」

エミカ「はい…!」


エミカはミリに体当たりした。

ミリは倒れて我に返る。


ミリ「あ…ごめん。エミカ」

エミカ「ふぅ…危なかった…」


グレグマは丸まって動かない。

攻撃の好機。

アルジは斬りかかる。


アルジ「円月斬り!!!!」


胴体を深く斬り裂いた。

◇ グレグマAに596のダメージ。

◇ グレグマAを倒した。

もう1頭のグレグマが立ち上がる。

勢いよくアルジに殴りかかる。

素早く体をひねるアルジ。

攻撃をかわそうとする。

だが、鋭い爪が肩をかすめた。


アルジ「くっ!!」


アルジは倒される。

◇ アルジに67のダメージ。(HP347→280)

グレグマがさらに襲いかかってくる。

そのとき、アルジの目の前に現れる。

現れたのは、巨大な火柱。


グレグマB「バゥウウ!!!」


ボオッと音を立て、グレグマを焼く。

エミカの火樹が命中。

◇ グレグマBに606のダメージ。

◇ グレグマBを倒した。

消えていく火柱を見上げるアルジ。

鎧についた土を手で払い、起き上がる。


エミカ「アルジ!大丈夫か?」

アルジ「ああ、ありがとな。助かったぜ…。

 やっぱすごいな。さっきの魔術」

エミカ「剛刃波状斬撃もな」

アルジ「へへ…もっと見せてやる」

エミカ「私も負けない。

 もっとすごいのを見せる」

アルジ「頼むぜ!」

エミカ「ああ!」


◇ アルジたちは戦いに勝利した。

◇ アルジはレベルが上がった。(レベル9→10)

◇ エミカはレベルが上がった。(レベル8→9)

◇ ミリはレベルが上がった。(レベル6→7)


リネ(素晴らしい…!

 お互いに刺激し合っている…。

 力を見せ合って…高め合っている…。

 ああ…なんて好ましいこと…。ああ…。

 思い出しちゃう…。自分の若い頃を…。

 北土の魔術研究所で切磋琢磨したことを…!)


リネは近くに魔波がないことを確かめる。


リネ「穴の外の魔獣はこれで全滅のようです。

 いよいよ本番です。退治するとしましょう。

 ヤマエノモグラモンを!」

アルジ「おし!行くぜ!!」


アルジたちは巣穴へ入っていく。

リネは光の玉を出す。

その魔術は光玉。

巣穴の中を明るく照らす。

アルジたちは4人でかたまって進む。

穴の奥へ、奥へ、緩やかに下りながら。

しばらく進むと、リネの顔がひどくゆがむ。

エミカもミリも不安な表情。


アルジ「どうした?」

リネ「嘘…。何かの間違い…。

 こんなの…そんな…!」

エミカ「…リネさん!」

ミリ「これって…!」

アルジ「なあ、一体どうしたんだ?」

リネ「とてつもなく巨大な魔波…!化け物…!」

アルジ「…!!」


アルジもようやく感じる。

今までに体感したことのない強さの魔波を。


アルジ「ははっ…今分かったぜ!

 オレにも分かったぜ…!!」


穴の奥で動き出すヤマエノモグラモン。

その驚異的な魔波をアルジたちは体感する。


リネ「来る…!」


ゾゾゾッという音が奥の方から聞こえる。


リネ「みんな私の後ろへ!!」


リネの叫ぶような声。

その声は危機感に満ちていた。


リネ(岩壁よ!私たちを守れ!!)


リネは杖を振って岩の壁を作り出した。

岩の魔術、岩壁。

その硬い壁は巣穴を塞ぐ。

塞いだ瞬間、大きな衝突音。

揺れる巣穴の中。


エミカ「わあっ!」

ミリ「ううっ!」

アルジ「…!!」


ヤマエノモグラモンの強力な体当たり。

何度も、何度も、岩壁にぶつかる。

リネの強い魔力で生み出された岩壁。

並大抵の力では壊れない。

だが。


リネ「ここは退避です!」


ドン、ドンと何度も強く壁にぶつかる音。

そのたびに揺れる巣穴。

ぱらぱらと落ちてくる砂や石ころ。


リネ「打ち破られるのは時間の問題!!

 さあ!!みんな!!早く!!外へ!!!」


アルジたちは駆け出す。

穴の外へ出た。

一際大きな音が穴の奥から聞こえる。

ついに岩壁が破られた。


リネ(もう壊された…!)


穴から出てくる1体の化け物。

アルジたちの目の前に現れる。

とがった鼻。

小さな丸い目。

口からはみ出た太い牙。

全身を覆う硬い鱗。

長い4本の腕。

太い2本の脚。

そして、それぞれの手足から伸びる鋭い爪。

リネがかつて見た絵巻物。

それに描かれていたのとほとんど同じ姿。

その化け物の名はヤマエノモグラモン。


リネ(ああ、なんてこと…!落ち着いて…!

 私ならできる!私の魔力なら…できる!

 今までだってやってきたんだから!)

エミカ(なんて姿…!なんて魔力…!!

 でも…焼いてやる!!私の炎で…!)

ミリ(絶対…!絶対に負けない!)

アルジ(おいおい、参ったな…。

 いきなりこんなのと戦うのか。

 でも……)


アルジたちは取り囲む。

ヤマエノモグラモンを。


ヤマエノモグラモン「グガ!!グガァァ!!

 グガオオオオオオオオ!!!!!」


その声は空気をビリビリと震わせる。


アルジ「行くぜ!!!勝負だ!!」


ヤマエノモグラモンとの戦いが始まった。



◇◇ ステータス ◇◇

◇ アルジ ◇

◇ レベル 10

◇ HP   280/423

◇ 攻撃  16★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 防御  14★★★★★★★★★★★★★★

◇ 素早さ 12★★★★★★★★★★★★

◇ 魔力  2★★

◇ 装備  勇気の剣、銀獣の鎧

◇ 技   円月斬り、剛刃波状斬撃


◇ エミカ ◇

◇ レベル 9

◇ HP   253/341

◇ 攻撃  8★★★★★★★★

◇ 防御  12★★★★★★★★★★★★

◇ 素早さ 9★★★★★★★★★

◇ 魔力  17★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 装備  魔樹の杖、深紅の魔道衣

◇ 魔術  火球、火砲、火樹


◇ ミリ ◇

◇ レベル 7

◇ HP   144/237

◇ 攻撃  4★★★★

◇ 防御  7★★★★★★★

◇ 素早さ 8★★★★★★★

◇ 魔力

  18★★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 装備  魔石の杖、紺碧の魔道衣

◇ 魔術  氷弾、氷柱、氷乱


◇ リネ ◇

◇ レベル 23

◇ HP   678/678

◇ 攻撃   6★★★★★★

◇ 防御  16★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 素早さ 11★★★★★★★★★★★

◇ 魔力

  26★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

   ★★★★★★

◇ 装備  天界石の杖、創造の杖、聖星清衣せいせいせいい

◇ 魔術  雷弾、雷砲、雷柱、王雷

      岩弾、岩砲、岩壁、王岩

      光玉、治療魔術、再生魔術、蘇生魔術


◇ 持ち物 ◇

◇ 治療薬 25、魔力回復薬 16


◇◇ 敵ステータス ◇◇

◇ グレグマ ◇

◇ レベル 19

◇ HP   565

◇ 攻撃  17★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 防御

  18★★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 素早さ 11★★★★★★★★★★★

◇ 魔力  4★★★★


◇ ヤマエノモグラモン ◇

◇ レベル 24

◇ HP   3636

◇ 攻撃

  20★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 防御

  38★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

   ★★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 素早さ

 19★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 魔力

 31★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

   ★★★★★★★★★★★

◇ 技   ホリホリカミカミ

◇ 魔術  岩弾、岩砲

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