第245話 剛刃
遺跡へ足を踏み入れるアルジたち。
エオクシが察知する。
石の壁に隠れている魔獣の気配を。
エオクシ「出てきやがれ」
魔獣たちが姿を現す。
それらはどれもロニが生み出したもの。
遺跡に立ち入る者を排除するために。
硬く、白い毛に覆われた大きな魔獣。
その名はオオジログマ。
立ち上がり、前脚を上げ、威嚇する。
武器を構えるアルジたち。
エオクシ「右の3体はオレがやる」
アルジ「左の3体はオレだ」
エオクシは前進し、剣を振る。
1体、2体、3体。
剣を自在に振り回し、斬っていく。
◇ オオジログマAに10014のダメージ。
◇ オオジログマBに10621のダメージ。
◇ オオジログマCに11775のダメージ。
◇ オオジログマA〜Cを倒した。
エオクシ「大したことねえな」
アルジも続く。
1体目、縦に剣を振り下ろす。
◇ オオジログマDに9767のダメージ。
◇ オオジログマDを倒した。
2体目、横に剣を振り抜く。
◇ オオジログマEに9676のダメージ。
◇ オオジログマEを倒した。
そして、3体目。
全身の力を一撃に込める。
壮刃破竜斬撃を見舞った。
オオジログマは真っ二つになった。
◇ オオジログマFに21887のダメージ。
◇ オオジログマFを倒した。
アルジ「おし!」
エオクシ(最後の一撃は威力が別格だな。
壮刃破竜斬撃…か。
いい技を覚えたじゃねえか。アルジ!)
アヅミナが新たな魔波を感知する。
迷路のような遺跡の壁の向こう側。
何頭もオオジログマが隠れている。
アヅミナ「壁が邪魔だね」
エミカ「…任せて」
エミカは岩術を使う。
岩壁の魔術で壁に沿って斜面を作る。
ほかと比べて厚く、高く、丈夫そうな壁に。
アヅミナ「なるほどね」
エミカ「行こう!」
エミカとアヅミナは岩の斜面を駆け上がる。
そして、壁の上に2人で立った。
アルジ&エオクシ「………」
アヅミナ「そんなところにいたら焼け死ぬよ」
アルジ「なんだって…!?」
エオクシ「…そういうことか」
急いで登るアルジとエオクシ。
壁の上に4人は立つ。
エミカとアヅミナは見下ろした。
オオジログマたちの姿を。
壁の上からその姿はよく見える。
見下ろされていることに気づく魔獣たち。
一斉に怒り狂い、立ち上がり、ほえる。
アヅミナ「一気に消していこう」
エミカ「ああ」
エオクシ「効率的だ」
アルジ「まさか…」
エミカとアヅミナは王火を放った。
下にいるオオジログマに向かって。
方向を変えては放つ。
焼いて焼いて焼きまくる。
周辺にいた14頭。
そのすべてが黒焦げになるまで攻撃は続いた。
◇ オオジログマGに8747のダメージ。
◇ オオジログマHに9252のダメージ。
◇ オオジログマIに8893のダメージ。
◇ オオジログマJに9891のダメージ。
◇ オオジログマKに8567のダメージ。
◇ オオジログマLに9755のダメージ。
◇ オオジログマMに8877のダメージ。
◇ オオジログマNに9231のダメージ。
◇ オオジログマOに8767のダメージ。
◇ オオジログマPに9543のダメージ。
◇ オオジログマQに8982のダメージ。
◇ オオジログマRに9989のダメージ。
◇ オオジログマSに8486のダメージ。
◇ オオジログマTに9253のダメージ。
◇ オオジログマG〜Tを倒した。
アヅミナ(…やるね。
あたしの王火に負けてない。
ここまで戦える術師がいたなんて)
エミカ(アヅミナさんの王火…速くて、強い。
見習うことがいっぱいだ。でも、負けない!)
◇ アルジたちは戦いに勝利した。
◇ アルジはレベルが上がった。(レベル31→32)
◇ エミカはレベルが上がった。(レベル27→28)
◇ エオクシはレベルが上がった。(レベル38→39)
◇ アヅミナはレベルが上がった。(レベル36→37)
壁から降りて探索を再開。
アヅミナ「遺跡の中心に行こう」
アルジ「中心に何があるんだ?」
アヅミナ「地下に通じる入り口がある」
エオクシ「また虚構街みてえな場所に行くのか」
アヅミナ「そうだね」
アルジ「虚構街?」
アヅミナ「エオクシとあたしが行った古代遺跡」
アルジ「へえ…そんなとこにも行ったのか」
エオクシ「カタムラって学者に連れられてな。
だが、これが大ハズレだったみてえでな」
エミカ(またカタムラの名前…)
アルジ「大ハズレっていうのは?」
アヅミナ「あたしたちは虚構街へ探しに行った。
魔真体を復活させる装置を。
そこにあると信じて。だけど、なかった」
エオクシ「見たこともねえ怪物が出てきてな。
そいつを倒して帰っただけだった」
アルジ「そうなのか」
エミカ「ロニもラッセイムスラも地下かな」
アヅミナ「その可能性は高い。
空から姿が見えなかったから。
近くにいる感じもない。
だから、行ってみよう」
エオクシ「上から降ってくるかもしれねえぜ」
アルジ「ラッセイムスラは空飛ぶ竜だしな…」
アヅミナ「それもある。心の準備をしておこう。
いつどこから現れてもいいように」
アルジ「おう…!」
アヅミナが持ってきた古代遺跡の資料。
それを頼りに進む。
壁と壁の間を何度か曲がり、進む。
魔獣は現れない。
エミカ「地上の魔獣は全滅したみたいだな」
アヅミナ「そうだね」
エオクシが指差す。
エオクシ「あれか」
白い石が高く積まれた厚い壁。
その壁に囲まれた場所。
地下へ続く階段があった。
エオクシが先頭を歩く。
階段の1段目。
それを彼が踏み込んだときだった。
ゴン、と大きな音が鳴る。
アルジたちは立ち止まる。
アルジ「なんだ?今の音は」
地下から響いてくる。
ドスン、ドスンという音が。
その音は、次第に大きくなってくる。
素早く後退し、階段から離れるエオクシ。
エオクシ「来るぜ…!」
1体の怪物が地下から姿を現す。
現れたのは獅子の守護兵。
エオクシがアルジとエミカに伝える。
エオクシ「あれは秘術人形ってやつだ」
アルジ「秘術人形…!?」
エオクシ「遺跡を守るために襲いかかってくる。
そこらの魔獣とは違う。強ええ。気をつけろ!」
アルジ「そうなのか」
エミカ「秘術人形ってことは…
秘術の力で動いてるのか?」
エオクシ「詳しいことは知らねえ。
だが、そうみてえだ!」
守護兵は階段の最上段から先へは進まない。
立ち止まり、アルジたちをじっと見ている。
エオクシ「アヅミナ。やるぜ!」
アヅミナ「ええ」
アヅミナが魔力を高めたときだった。
アルジ「待ってくれ」
エオクシ「どうした?」
勇気の剣を構えるアルジ。
アルジ「あいつはオレがやる」
エオクシ「…何?」
エミカ&アヅミナ「………」
アルジ「オレが倒す。みんなは見ててくれ」
エオクシ「何言ってやがる」
アルジ「竜を斬るんだろ」
エオクシ「は…?」
アルジ「オレたちは竜を斬る。
ラッセイムスラを斬る。そうだろ、エオクシ」
エオクシ「だからどうした?」
アルジ「竜を斬る戦士なら…
あんな敵は、魔術なしで倒さないとな」
エオクシ「…何?」
勇気の剣が光を放ち始める。
アルジは前へ踏み出す。
背を向けたままアヅミナに言った。
アルジ「それにアヅミナさん」
アヅミナ(アルジ君の魔力が…
急激に高まっている…)
アルジ「ここに来るまで…
かなりの魔力を使ったはずだ」
アヅミナ「………」
アルジ「カルスの操縦に、さっきの王火に」
アヅミナ「………」
アルジ「なしだぜ」
アヅミナ「…何が?」
アルジ「いざロニを捕まえようってときに…
魔力が足りない、精神操作できない、
そんなことは、オレが承知しないぜ」
アヅミナ「………」
アルジ「だから…こいつに魔術は必要ない。
エミカも使わなくていい。
こいつはオレが1人でやる!」
エオクシ「アルジ!勝手なことを…!」
アルジ「竜を斬る男がどうやって戦うのか…
見せてやる!!」
エオクシ「て…てめえ…!」
勇気の剣の光が一層強くなる。
赤く、激しく、光り続ける。
エオクシ「…!!」
アルジ「オレたちは全員無事で旅を終えるんだ!
魔獣を全部倒して!ラッセイムスラも倒して!
ロニを捕まえて!!創造の杖を取り返す!!
そして!!!オレたちは4人で帰るんだ!!
誰も!1人も!!死なせはしない!!」
アヅミナ「アルジ君…」
エオクシ「あいつ…!」
アルジは向かっていく。
獅子の守護兵のところへ。
エオクシ「本気か…!!」
エミカは少し笑って言う。
エミカ「大丈夫」
エオクシ「…何?」
エミカ「ああなったら…アルジは止まらない。
止められない。そして、必ずやってくれる」
エオクシ&アヅミナ「………」
エミカ「それに…アルジには技がある。
あの勇気の剣を使った…とっておきの…技が。
2人には…まだ見せてない技がある…!」
エオクシ「まだ見せてない…技?」
アヅミナ「………」
アルジは大きく剣を振り上げて斬りかかる。
獅子の守護兵は槍でその一撃を受け止めた。
アルジ(簡単には食らってくれないか!
エオクシに強いと言わせるだけあるな!!)
2発目。
アルジが出した次の攻撃。
それは斬撃ではなく、蹴り。
獅子の守護兵の腹を素早く強く蹴りつけた。
それは敵の意表を突く一撃。
守護兵が一瞬よろめく。
アルジはその隙を逃さない。
激しく剣を振って襲いかかる。
アルジ「うおおおおおおお!行くぜ!!」
エミカ「来る…!」
エオクシ「…!!」
縦に顔面を斬る。
◇ 獅子の守護兵に10943のダメージ。
横に腹部を裂く。
◇ 獅子の守護兵に12226のダメージ。
斜めに肩から腰にかけて斬りつける。
◇ 獅子の守護兵に12041のダメージ。
再び横に剣を振り抜いて胸部を裂く。
◇ 獅子の守護兵に11557のダメージ。
最後に、剣を振り下ろし、守護兵の頭を割る。
◇ 獅子の守護兵に14402のダメージ。
エオクシ(なんだ!?…あの動きは…!?
なんなんだ…!!?あの技は…!!)
ズタズタにされて、崩れ落ちる守護兵。
◇ 獅子の守護兵を倒した。
◇ アルジたちは戦いに勝利した。
勇気の剣から光が消える。
アルジは振り返り、エオクシの方を見る。
アルジ「…な。これが竜を斬る者の戦い方だぜ」
エオクシ(あいつ…あんな技が使えたのか…!
連続して!途切れることなく!それでいて!!
1回1回の攻撃は決して軽くねえ!なんだ!?
なんなんだ!?あの技は!!!)
アヅミナ(エオクシが…人の技を見て驚いてる…)
エミカは言う。
誇らしげな顔で。
エミカ「あれがアルジの技だよ。アルジの剛刃…」
エオクシは歩き出す。
エミカの話に耳を貸さずに。
アルジの正面に立ち、大声で言った。
エオクシ「おい、アルジ!!!」
アルジ「…え?」
エオクシ「さっきの技はなんだ!!?」
アルジ「あれは剛刃…」
エオクシ「どうやって出した!!教えろ!!!」
アルジ「…!!」
エミカ「………」
アヅミナ「エオクシ…」
◇◇ ステータス ◇◇
◇ アルジ ◇
◇ レベル 32
◇ HP 3753/4027
◇ 攻撃
50★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
◇ 防御
47★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★
◇ 素早さ
45★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★
◇ 魔力 14★★★★★★★★★★★★★★
◇ 装備 勇気の剣、闘主の鎧
◇ 技 円月斬り、剛刃波状斬撃、
壮刃破竜斬撃、雷刃剣
◇ 魔術 雷動
◇ エミカ ◇
◇ レベル 28
◇ HP 2415/2602
◇ 攻撃 11★★★★★★★★★★★
◇ 防御
31★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ
34★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★
◇ 魔力
49★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★
◇ 装備 天界石の杖、濃色魔術衣
◇ 魔術 火弾、火球、火砲、火樹、火海、王火
氷弾、氷柱、氷乱、氷渦、王氷
雷弾、雷砲、雷柱、王雷
岩弾、岩砲、岩壁、王岩
光玉、治療魔術、再生魔術
◇ エオクシ ◇
◇ レベル 39
◇ HP 4027/4147
◇ 攻撃
54★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★
◇ 防御
46★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★
◇ 素早さ
50★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
◇ 魔力
◇ 装備 壮刃剣、戦究防護衣
◇ 技 天裂剣、地破剣
◇ アヅミナ ◇
◇ レベル 37
◇ HP 460/484
◇ 攻撃 1★
◇ 防御 2★★
◇ 素早さ
44★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★
◇ 魔力
50★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
◇ 装備 大法力の魔杖、漆黒の術衣
◇ 魔術
火弾、火矢、火球、火砲、火羅、火嵐、王火
氷弾、氷矢、氷球、氷刃、氷柱、氷舞、王氷
暗球、精神操作、五感鈍化、魔病感染、
酷死魔術
獄火
◇ 持ち物 ◇
◇ 治療魔術薬 10、魔力回復薬 80、活汁 24
◇◇ 敵ステータス ◇◇
◇ オオジログマ ◇
◇ レベル 35
◇ HP 8128
◇ 攻撃
40★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 防御
42★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★
◇ 素早さ
33★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★
◇ 魔力 5★★★★★
◇ 技 雪牙撃、氷爪撃
◇ 獅子の守護兵 ◇
◇ レベル 39
◇ HP 56022
◇ 攻撃
45★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★
◇ 防御
38★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ
40★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 魔力
19★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 秘力 11★★★★★★★★★★★
◇ 装備 獅子の槍、獅子の鎧
◇ 魔術 雷弾、雷砲、王雷
暗球
◇ 秘術 黒突




