第203話 強者
広場に立つアルジとエミカ。
そこは住人が集い、憩う場所。
だが、今は違う。
魔獣が占拠している。
海からやってきたヒレダヌキが。
群れをなして敵意を向ける。
アルジとエミカ。
新たな2人の来訪者に。
アルジ「右のやつらはオレがやる」
エミカ「左は私がする」
右へ、左へ。
2人はそれぞれ動き出す。
前へ、前へ。
歩いていく。
威嚇を続けるヒレダヌキ。
その群れに向かって。
アルジが駆ける。
エミカが杖を振る。
アルジ「食らえ!!!」
先制攻撃。
剛刃波状斬撃で斬っていく。
◇ ヒレダヌキAに9334のダメージ。
◇ ヒレダヌキBに8931のダメージ。
◇ ヒレダヌキCに9589のダメージ。
◇ ヒレダヌキDに8887のダメージ。
◇ ヒレダヌキEに9047のダメージ。
◇ ヒレダヌキFに9065のダメージ。
◇ ヒレダヌキGに9130のダメージ。
◇ ヒレダヌキHに9222のダメージ。
◇ ヒレダヌキIに9193のダメージ。
◇ ヒレダヌキJに9573のダメージ。
◇ ヒレダヌキKに9873のダメージ。
◇ ヒレダヌキLに9478のダメージ。
◇ ヒレダヌキA〜Lを倒した。
剣を振ってアルジは実感。
アルジ(斬れ味がまるで違う…!
そうか…これが…
勇気の剣の本当の力なのか…!!)
エミカが王火で攻める。
◇ ヒレダヌキMに9873のダメージ。
◇ ヒレダヌキNに9991のダメージ。
◇ ヒレダヌキOに9233のダメージ。
◇ ヒレダヌキPに9568のダメージ。
◇ ヒレダヌキQに9902のダメージ。
◇ ヒレダヌキRに9505のダメージ。
◇ ヒレダヌキSに9695のダメージ。
◇ ヒレダヌキTに9234のダメージ。
◇ ヒレダヌキUに9632のダメージ。
◇ ヒレダヌキVに9229のダメージ。
◇ ヒレダヌキM〜Vを倒した。
焼け焦げるヒレダヌキ。
エミカ(やっぱり火術がよく効いた!
弱点が分かるようになってきた。
魔獣が放つ魔波の感じから)
残されたヒレダヌキたち。
身を寄せて震えている。
2人の力に圧倒されて戦意喪失。
アルジ「見逃すわけにはいかないよな」
エミカ「ああ…」
そのとき。
ガシマとオンダクも戦っていた。
襲いかかってきた群れの最後の1頭。
オンダクは狙いを定めて槍で突く。
オンダク「うおおっ!!」
ヒレダヌキ「フギャァア!!!」
オンダクの得意技、竜牙貫通撃が命中。
◇ ヒレダヌキに9973のダメージ。
◇ ヒレダヌキを倒した。
◇ ガシマたちは戦いに勝利した。
ガシマ「竜牙貫通撃…。
相変わらずとんでもねえ威力だ」
オンダク「倒した数はお前の勝ちだ」
ガシマが12頭、オンダクが8頭倒した。
ガシマ(思ったよりも堅い魔獣だ。
斬り倒すのにかなりの力がいる。
次は魔術技を使っていくか…)
オンダク(思ったよりも動きが素早い。
隙を見せれば、たちまち牙の餌食。
次の戦いは、さらに守りを固めよう)
ガシマ「アルジたちは…」
広場の方から聞こえてくる。
剣で鱗を斬り裂く音が。
王火で肉を焼く音が。
そして、ヒレダヌキの悲鳴が。
ガシマ「あいつらも…
元気にやってるみてえだな。
オレたちも行くか」
オンダク「何頭倒せたのか見ものだな」
ガシマ「へばってたら手伝ってやろう」
オンダク「安易に手助けしたくはないが…」
ガシマ「そんときは不合格にすればいい」
オンダク「そうだな」
ガシマとオンダクは走っていく。
アルジたちが戦っている広場へ。
ガシマ&オンダク「!!!!」
広場に転がったたくさんのヒレダヌキの死体。
彼らは思わず固まった。
アルジ「全部倒したぜ」
エミカ「魔獣の魔波はなくなった」
ガシマ&オンダク「………」
アルジはエミカに向かって言う。
アルジ「誰だろうな。
全部で46頭なんて言ったのは」
エミカ「離れてて…気づかなかったんだ」
アルジ「この広場だけで60はいたぜ」
エミカ「倒したんだからもういいだろ!」
アルジ「…まあな。ははは」
ガシマ&オンダク「………」
ガシマはニヤリと笑う。
そして、アルジの方へ歩いていく。
アルジ「…なんだ?」
オンダクはその場から動かない。
静まり返った広場をただ眺めていた。
目の前の光景が信じられない様子。
ガシマはアルジの真正面に立つ。
ガシマ「次は見せろ!」
アルジ「え…?」
ガシマ「エミカ、お前もだ!」
エミカ「………」
ガシマは心躍らせていた。
強者に出会えた喜びに。
ガシマ「お前たちの戦いを次は見せろ!!」
広場に響くガシマの声。
アルジ「いいぜ。
好きなだけ見ててくれよ。
でも、そうすると…
オレたちが倒しちまうかもな。
ガラヤマトラゾウも!」
ガシマ「…違う」
アルジ「え…?」
ガシマ「ガムヤラトラゾウだ」
アルジ「!?」
エミカ「ふふ…」
アルジ「覚えにくいんだよ…古代獣は。
どいつもこいつも…変な名前で…」
オンダクが気づく。
オンダク「おい…お前たち」
アルジ&エミカ&ガシマ「…!!」
町の建物から人々が姿を現す。
1人、また1人。
恐る恐る外に出て、歩いてくる。
ガシマ(いたのか。人が…建物に…)
オンダク(まるで気配を感じなかったが…)
大きな屋敷から老夫とその娘。
老夫「ドノカ町、町長のショウキと申します」
娘「娘のイイナヨでございます。
魔術師をしています」
ガシマ「オレは大前隊のガシマ」
オンダク「同じく大前隊のオンダク」
アルジ「えっと…オレは…」
ショウキ「大前隊の方々でしたか。
大変ありがとうございました。
魔獣を倒してくださって」
アルジ&エミカ「………」
ガシマ「大したことじゃない」
ショウキ「そんなことはございません。
あなた方はこの町を救ってくださった。
もう本当にこの町は滅びてしまうのかと…」
ガシマ「町長がそんなことを言うな。
希望を持て」
ショウキ「………」
オンダク「オレたちは…
大君の命を受けてここに来た。
町の警備隊もノイ府の防衛隊も
魔獣に苦戦していると聞いた。
…彼らは今どこにいる?」
イイナヨが前に出て答えた。
彼女の目には悲しみの涙。
イイナヨ「苦戦どころか…
防衛隊は撤退しました。
昨日のうちに戦いをやめて
町から去ってしまいました。
勝てる見込みがない。
そのように判断したのでしょう」
オンダク「…そうか。警備隊は?」
イイナヨ「基地に待避しています。
彼らもまた戦うことをやめてしまいました」
ガシマ(見捨てられたってわけか)
ショウキ「討伐するよう何度もお願いしました。
でも、想定外の魔獣の数だとか、強さだとか、
いろんな理由を挙げて戦ってくれません」
ガシマ「だらしねえ連中だな」
オンダク「無理もない。この数と強さなら。
並の警備隊の戦力では全滅もあり得た。
撤退するのも1つの勇気…」
ショウキ&イイナヨ「………」
オンダク「だが、オレたちは大前隊。
大陸の最高戦力だ。彼らとは違う。
逃げ出すようなことはない。
だから安心してくれ」
ショウキ「ありがとうございます」
イイナヨ「よろしくお願いします」
アルジ(この人たちがノイ民か。
なんか普通だな。言葉も通じるし)
エミカは気になって尋ねた。
エミカ「あなた方がまとっているその布は?」
町民たちは皆、身を包んでいた。
1枚の大きな灰色の布に。
その布にはどれも青い糸で複雑な刺繍。
イイナヨ「お守りでございます」
エミカ「お守りですか…」
イイナヨ「ノイ地方に伝わるお守りです。
これを身にまとい、姿を隠すことで、
魔獣に見つからずに済むのです。
また、心を落ち着けることもできます」
エミカ(この人は…自分は魔術師だと言った。
だけど…魔波がほとんど感じられない。
それもこの布のせい?)
アルジ(町にまるで人の気配がなかったのは、
このお守りが効いてたってことなのか?
よく分からん…)
ガシマは町民たちに告げる。
◇◇ ステータス ◇◇
◇ アルジ ◇
◇ レベル 30
◇ HP 3603/3603
◇ 攻撃
47★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★
◇ 防御
38★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ
45★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★
◇ 魔力 13★★★★★★★★★★★★
◇ 装備 勇気の剣、雅繊維戦衣
◇ 技 円月斬り、剛刃波状斬撃、朔月斬り
◇ 魔術 雷動
◇ エミカ ◇
◇ レベル 26
◇ HP 2234/2234
◇ 攻撃 10★★★★★★★★★★
◇ 防御
30★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
◇ 素早さ
30★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
◇ 魔力
46★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★
◇ 装備 天界石の杖、濃色魔術衣
◇ 魔術 火球、火砲、火樹、火海、王火
氷弾、氷柱、氷乱、氷渦、王氷
雷弾、雷砲、雷柱、王雷
岩弾、岩砲、岩壁、王岩
光玉、治療魔術、再生魔術
◇ ガシマ ◇
◇ レベル 33
◇ HP 2178/2178
◇ 攻撃
36★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 防御
27★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★
◇ 素早さ
30★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
◇ 魔力 10★★★★★★★★★★
◇ 装備 練磨の大斧、金剛武道着
◇ 技 激旋回斬、大火炎車
◇ 魔術 火弾、火砲
◇ オンダク ◇
◇ レベル 35
◇ HP 2841/2841
◇ 攻撃
28★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★
◇ 防御
39★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 素早さ
19★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
◇ 魔力 9★★★★★★★★★
◇ 装備 竜牙の長槍、超重装甲
◇ 技 竜牙貫通撃、岩撃槍
◇ 魔術 岩弾、岩壁
◇ 持ち物 ◇
◇ 治療魔術薬 10、魔力回復薬 15




