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アルジ往戦記  作者: roak
14/300

第14話 雷光

館から男たちがわらわらと現れる。

彼らはカクノオウの弟子たち。

総勢33人が館の前に並ぶ。

剣、槍、斧、鎌。

それぞれが武器を構える。

そして、思い思いに声を上げた。


弟子A「シャア!!」

弟子B「セイ!!!」

弟子C「ヤー!!!」

弟子D「ラー!!!」


アルジたちの突然の来訪に怒っていた。

彼らの姿は威嚇する獣のよう。

アルジたちも武器を構える。

いつでも迎え撃てるように。


アルジ「なるほど」

オオデン「気づいたか?」

アルジ「ああ…全員かなり鍛えられてる」

オオデン「だから言っただろ。

 1人1人が侮れないと」

アルジ「だが…」

オオデン「…?」


アルジは確信する。


アルジ「今のオレなら…倒せる。

 短時間で!全員!」

オオデン「フッ……それはオレもだ…!」

男の声「待てぇい!!」


館の奥から響く声。

弟子たちの背後から1人の男が現れる。

肩を怒らせながら大股で歩いてくる。


挿絵(By みてみん)


男「我が名はカクノオウ!!

 この国の…王である!!!」

アルジ「国の王だって…?」

オオデン「妄言が甚だしい…!」


大声で告げるカクノオウ。

声を聞き、顔を見て、アルジは確信。


アルジ(あれは…先生だ…!間違いない…!!

 雰囲気は大分変わってるけど、

 タラノス先生だ!)

カクノオウ「お前ら下がれぇい!!」


カクノオウの命令に従う弟子たち。

全員が素早く引き下がる。

先頭に立つカクノオウ。


カクノオウ「こやつらは…ワレがやる!!」


弟子たちから歓声が上がる。


カクノオウ「弟子たちよ。戦いたいか?

 だめだ。なぜか?危険だからだ。

 やつらそれなりに戦える。

 ワレはお前らを1人も死なせたくはない。

 できればケガもさせたくない。分かるな?

 やつらは我が魔獣、我が魔人を倒し、

 ここへこうしてやって来た。

 いざやりあえば、無傷では済むまい…。

 ワレが1人で退治する!

 しかとその目で見ておれぇぇぇい!!」


再び弟子たちから歓声が上がる。


カクノオウ「イカリワシをやったのはお前か?」

エミカ「さっきの鳥のことか…?」


静かにうなずくカクノオウ


エミカ「…そうだ」


カクノオウは剣の先をエミカに向ける。

切っ先が日の光を受け、ギラリと光る。

広く長い剣身には竜の姿が刻まれている。


カクノオウ「なかなか見事な魔術よ…。

 だがな…」

エミカ「………」


カクノオウはニヤリと笑う。


カクノオウ「我が雷神剣の方が強い」


その言葉に沸きたつ弟子たち。

失せろ、くたばれ、間抜けども。

アルジたちはいくつも暴言を浴びせられた。

興奮した弟子たちから。


カクノオウ「…?」


カクノオウは何かに気づく。

そして、高らかに笑う。


カクノオウ「かははははははははは!!」

アルジ「……」

オオデン「何がおかしい…!」

カクノオウ「かははははははははは!!!

 これは、これは、面白い顔ぶれだ!!!」

エミカ「………」

ノゴウ「笑ってられるのも…今のうちだ…!」

カクノオウ「オオデン!元気そうだなぁ!

 カサナ家で会って以来だなぁ!」

オオデン「…チィ…!」

カクノオウ「ノゴウ!!

 お前、ちったぁ強くなったのか!?」

ノゴウ「…く…!」

カクノオウ「そして………」


ギロリとアルジをにらみつける。


カクノオウ「お前だ!お前!

 ァアアルジイィイィイィイィイィ!!!!」

アルジ「!!!」


その憎しみに満ちた表情にたじろぐアルジ。


カクノオウ「お前らがどうやって出会ったか…

 そんなことは知らねえが、

 みぃんなぶっ倒してやらぁ!」


カクノオウは1歩、大きく前へ出る。

今にも斬りかかってきそうな様子。


オオデン「オレが行く…!」

アルジ「…行けるのか…!?」

オオデン「手出しは無用…」

アルジ「…無理だ!」

オオデン「いいや、やる!!」

アルジ「あいつは…強い…!分かるだろ」

オオデン「…分かる!!」

アルジ「なら…!」

オオデン「分かっていても…

 やらなきゃならんときが…戦士にはある…!」


オオデンは駆け出した。

カクノオウに向かって、一直線に。


オオデン「我が名はオオデン!!

 貴様に復讐するため!!!

 修行を積んできた!!!

 今日!!ここで!!!貴様の悪行も!

 命も!終わりだ!!

 ワノエ警備隊!!元副隊長の怒りの刃!!!

 とくと味わうがよい!!!!!」


短剣を素早く突き出す。

何度も、何度も。

ずんぐりした体から想像できない身のこなし。

カクノオウは防戦一方。

そして、オオデンは力強く踏み込んだ。

それは致命傷を与えるための1歩。

宿敵に刃を突き立てるための気迫の前進。

だが、同時にカクノオウも攻撃の体勢に入る。


カクノオウ「食らえ!!雷!神!剣!!!」


カクノオウが剣を振り上げた、その瞬間。

雷が落ちる。

暴れ竜のような雷光。

空を裂き、オオデンの体を貫いた。


オオデン「ギャアアアアアア!!!!」


雷に打たれた体に斬撃が襲いかかる。

希代の名工の手から生まれた天竜の長剣。

その刃が、オオデンの体を深々と裂いた。


オオデン「グワアアア………!!!!」

アルジ「オオデン!!」

ノゴウ「オオデンさあああん!!!!」


オオデンの体は地面に崩れ落ちる。

◇ オオデンは916のダメージ。(HP336→0)

◇ オオデンは死んだ。


カクノオウ「さあ、次は誰にする!!?」


アルジは歯を食いしばり、勇気の剣を握りしめる。

エミカはその剣が光り始めるのを見た。



◇◇ ステータス ◇◇

◇ アルジ ◇

◇ レベル 6

◇ HP   98/223

◇ 攻撃  14★★★★★★★★★★★★★★

◇ 防御  5★★★★★

◇ 素早さ 6★★★★★★

◇ 魔力  1★

◇ 装備  勇気の剣、革の鎧

◇ 技   円月斬り


◇ エミカ ◇

◇ レベル 6

◇ HP   127/192

◇ 攻撃  3★★★

◇ 防御  3★★★

◇ 素早さ 7★★★★★★★

◇ 魔力  9★★★★★★★★★

◇ 装備  術師の杖、術師の服

◇ 魔術  火球、火砲


◇ ノゴウ ◇

◇ レベル 6

◇ HP   3/63

◇ 攻撃  3★★★

◇ 防御  2★★

◇ 素早さ 4★★★★

◇ 魔力  

◇ 装備  鉄の剣、鉄の鎧


◇ 持ち物 ◇

◇ 治療薬 8


◇◇ 敵ステータス ◇◇

◇ カクノオウ ◇

◇ レベル 19

◇ HP   402/402

◇ 攻撃  17★★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 防御  16★★★★★★★★★★★★★★★★

◇ 素早さ 11★★★★★★★★★★★★

◇ 魔力  7★★★★★★★

◇ 装備  天竜の長剣、風魔の武闘衣

◇ 技   雷神剣

◇ 魔術  雷弾

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