75.おいしさの秘訣
「魂の味が良いのは転生が理由だと思うんだよね」
そう言った後、レオは自分の推測を言ってきた。
「転生すればそれだけたくさん経験とか積むって事で、精神がすごい鍛えられるって事だと思うんだよね。精神が鍛えられれば、魂も鍛えられると思う。だから、魂が鍛えられておいしいのかなって思ったんだけど。どう思う?」
理解はできなくもない。
確かに、転生すれば俺みたいに全く別の人生、いや、悪魔生を送ることだってできる。
そうなれば、精神は鍛えられるだろう。
だが、転生は俺が食べてる奴らとは関係なくないか?
、、、いや、まてよ?
まず、こいつらはなんでレオに負けたんだろうか?
レオが倒す相手。
もしかして、こいつらは侵略者か?
転生を積み重ねた侵略者がこいつらと言うことか?
そこから魂の話が続いた。
その間に、俺が食べる存在は後4つくらいになっていた。
そんなときだった、
「さて、僕は忙しいからそろそろ処理させて貰おうか」
処理。
そんな言葉がレオの口から出てきた。
「俺を殺すつもりか?」
俺はいつでも逃げられる準備をする。
逃げる準備はする。
だが、逃げられるかどうかは分からないな。
レオの実力が未知数過ぎる。
この数の相手を殺さない程度に手加減して倒すんだ。
弱いわけがない。
「いやぁ。悪魔さんが詳しく聞かなければ記憶の消去で済んだんだよ。とは言っても、別に処理する方法は殺すだけじゃない。他にも選択肢はあるよ」
俺には死ぬ以外の選択肢があるらしい。
まあ、死ぬのは最終手段にしたいからな。
まだ、社会を変えるという目的すら達成できていないんだ。
ここで死ぬわけにはいかない。
「俺は何をすれば良いんだ?」
どうすれば生き残れるのか問う。
すると、レオの声が少し明るくなった。
「なぁに。簡単な事だよ。僕に協力して侵略者を殺す。それだけ」
協力するだけらしい。
簡単なことに聞こえるかも知れない。
だが、そんなことは絶対にないと思う。