71.運命的な出会い
「しばらくは手を出さないでおこう」
俺はそう決めた。
これ以上被害を出してどうする。
ウユリだって俺だって、今回の抗争で少し精神的に来ているモノがあるんだ。
わざわざ精神に負荷をかけて壊す必要はない。
「じゃあ、これからどうするか決めないとな」
俺はそう言って今後のことを決めるように促す。
「ああ。ウトウたちの勢力が加わるからな。訓練内容の見直しもしないと」
ウユリも乗ってきた。
訓練系はウユリが全て担当することになるだろうからな。
乗ってくるのは当たり前だな。
シャバスたちも考えてはいるようだが、あまり案は思いついていないようだ。
あまり訓練系は直接的な関係ないからな。
「、、よし。とりあえず、リベンが召喚されるかどうかが問題だな」
ウユリがそういう。
結局はそれなのか。
情報屋がいるからそこまで重要じゃないと思ったんだがな。
俺に経験を積ませるという目的もあるそうだ。
はぁ~。
面倒だな。
面倒だとは思っていたが、事態は動いた。
ポワァァァ。
俺の体が光り出す。
召喚される合図だな。
「、、、運がいいな」
「そうデスネ。でも、チャンスデス!頑張ってきて下サイ!」
ウトウは目を輝かせていった。
さすがは商人。
チャンスは逃がさないか。
俺も見習うところがありそうだな。
俺が感心している間に、俺の体は消えていった。
そして、次の瞬間には見知らぬ景色が。
今度の仕事はなんだ?
「こんにちは。悪魔さん。僕の名前はレオ。よろしくね」
そう言って笑うレオと名乗る少年。
そう。少年なのだ。
こんな幼い子供に召喚されるとは思いもしなかった。