51.特殊な人間
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「な、は、はやい、、」
人間が怯えたような顔でこちらを見ている。
俺はここで話しかけても帰って怯えさせるだけだと思い、手を左右に広げる。
攻撃する意思はないぞ。
というサインだ。
分かってくれればいいんだが。
手を左右に広げたが、もちろん死体は落とさないように足でつかんであるぞ。
後でおいしくいただこう。
「あ、あなたは、敵ですか?」
震えながら俺に人間が尋ねる。
俺は首を振った。
すると、ほっとしたような顔をする。
どうやら敵ではないと分かってくれたようだ。
「俺は敵ではない。人間の魂には興味がないからな」
俺はそう言いながら死体を食べる。
「はぁ。それならいいんですけど。って、喋れるんですか!?しかも死体食べてるし!」
人間は驚いたような顔をする。
どうやら俺が喋れないと思っていたらしい。
俺のこの声は人間のモノに比べてかなり低いからな。
下手に喋ると怯えさせてしまうと思ったんだが、喋らないとこういう反応されるのか。
難しいモノだ。
「それで、なんで人間がこんな所にいるんだ?」
俺は人間に尋ねる。
「その。なんと言えばいいんでしょうか。異世界に行ける手段を知り合いが見つけまして、それを私も使ってみたんですが。そしたら、この世界に来ちゃって」
異世界に行ける手段?
そんなモノがあるのか。
俺も欲しいな。
強い敵に襲われたときに、それで逃げれば便利そうだ。
「なるほど。じゃあ、帰った方がいいな。ここにいても危険なだけだ」
俺はそう言って帰らせようとする。
「そうですね。でも、私、強くならなきゃ行けないんです。ですから、その、少しだけでいいので私を鍛えていただけませんか。その間にあなたのお手伝いとかして、助けて貰ったお礼とかもするのだ」
人間はそう言いながら俺を見つめた。
お礼か。
別に必要な、、、そういえばこの人間、さっき魔法を使ってたな。
コイツを鍛えるという名目で魔法を使わせて、俺が魔法を覚えると言うこともできるか?
「いいだろう。だが、俺は厳しいぞ。付いてこれるか?」
「はい!」