36.剣との融合
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《リベン視点》
俺はいろいろな思いを抱えながら悪魔の世界に帰ってきた。
抱えてきたのは思いだけじゃない。
もちろんカナタからもらった剣もだ。
ついでに、前回召喚されたときにも持っていた箱がもう1つ増えていたぞ。
「この箱いらねぇなぁ」
俺は箱をお手玉として遊びながらそうつぶやいた。
しばらくそうしていると、なんだか飽きてきたので戻ってきた感覚を戻すために他の悪魔を殺すことにした。
探してみるとすぐに見つかり、敵が奇声を上げながら飛びかかってくる。
普通に爪で殺しても良かったのだが、俺はカナタからもらった剣を使ってみることにした。
敵の攻撃をかわしながら、相手の首に剣を当てる。
すると、
スパッ!
敵の首がきれいに飛んだ。
カナタは鍛冶師としても腕が良かったんだな。
剣裁きもうまかった気がしたが。
麻痺効果のある魔剣があったとはいえ、数人の兵士を1人で相手して、しかも兵士には大きなケガを負わせなかったわけだからな。
「「キシャァァァァ!!!」」」
スパスパスパッ!スパゲt、げふんげふん。
数多を一気に相手取ったが。問題なく戦えた。
刃こぼれをしている気配もない。
4体殺しても刃こぼれしないなんてすごいな。
なのだが、
「俺が強くなってる気配はないな」
俺はそうつぶやく。
確かに殺しているはずなのだが、悪魔を殺したときに感じる力の上昇の感覚が来ない。
おかしいと思いながらも、俺は剣での狩りを続けた。
そして、百体ほど倒したときに異変は起こった。
グググググッ!
俺の手に魔剣が沈み込んでいく。
異様な光景で、俺は焦ったが、それが止まることはなかった。
沈み込んでいく方の手の反対の手で引き抜こうとしたが、そちらにも沈み込んでいき、結局沈み込む速さが速くなっただけだった。
そして、最後まで入り込んだところで、俺の体の中の何かが変化したように感じた。
「ほっ!」
俺は前に手を突き出す。
すると、
シュッ!
俺の手から剣が突き出た。
手を戻すと引っ込む。
次に蹴りをしてみる、すると、脚から剣が出て来た。
今度は手のひらを開くと、そこから出てくる。
自由自在だ。