33.終わってしまえば、
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ボォォォンッ!
「「「うわぁあx!!!」」」
「っ!?お前ら!侵入者はまだ近くにいるぞ!剣を構えろ!!」
爆発が起こり、爆発に巻き込まれた兵士たちからは悲鳴が上がった。
爆発を食らってない兵士たちは身構えながら近くを警戒している。
これならしばらくは動くことはないかな?
そう思った俺は、カナタの方の援護に行くことにした。
「、、、愚か者め!僕に逆らってただで済むともうな!」
「最初から覚悟はしてきておる。我が息子たちを殺した罪、その命で償って貰うぞ!!」
言い争う声が聞こえた。
俺は静かに近づいていく。
そして、音が近いところで俺は顔を少し出した。
そこには、カナタと数人の兵士と、豪華な服を着た小太りのチビがいた。
小太りのチビが領主の息子だろうか?
そういえば、領主にも恨みがあるみたいだったけど、そいつはどこにいるんだろう?
「ふん!ふん!」
カナタは気合いとともに剣を振る。
すると、剣がかすって当たった兵士たちは次々と倒れた。
アレは俺がつけた麻痺の効果のおかげだな。
俺も良い仕事をしたモノだ。
そういえば、火が出てないけど、発火の能力はどこに行ったのだろうか?
「な、何をしてるんだ!?寝てないでさっさと僕を守れぇぇ!!」
領主の息子が情けない声をあげる。
「ふん。おぬしのようなモノを守るモノは存在せぬ。その罪、地獄で永遠に反省するのだな」
そう言って、カナタは剣を振り上げる。
そして、領主の息子の腕に突き刺した。
刺したところから煙が上がる。
あえて1撃で殺さずに、炎で苦しませるつもりなのだと俺は確信した。
カナタはそのまま、顔をキョロキョロとさせ、廊下を突き進んでいった。
どうやら領主を探しているようだ。
1人では時間がかかってしまうだろうし、俺も協力しよう。
そう思いながら隣の部屋に顔をのぞかせる。
すると、
「、、ペンダントの光が消えた。息子は死んだか」
そんなことを言う豪華な服を着たおっさんがいた。
息子が死んだとか言ってるし、この人が領主だろうな。
そう確信した俺は、カナタを呼ぼうと部屋の壁に埋まりながら移動する。
だが、その途中であることに気づいた。
(あれ?部屋の内側にはドアがあるけど、外側にはドアがない?)
部屋の内側にはドアらしきモノがあった。
だが、その反対側には本棚があるのだ。
これでは入れない。
そう思いながらよく隙間を観察してみると、そこが隠し扉であることが分かった。
なるほど。
隠し扉で誰にも見つからないと思ってるから、護衛もつけずに1人でいるわけだ。