31.2度目の契約
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「それじゃあ、俺はこれで帰るぞ。まあ、復讐は頑張ってくれ」
俺はそう言って悪魔の世界に帰ろうとする。
だが、
「、、、なあ、もう1つ契約をしてくれないか」
カナタはそんなことを言ってきた。
少し予想はしていた。
カナタは見た目では分からなかったが、かなり歳がいっているようだ。
立つのも腰をかばいながらだった。
1人で領主の住み家に攻め込むのはつらいのだろう。
「わしは領主の館に今夜攻め入ろうと思ってる。そのために魔剣を作って貰ったんだ。だが、ワシも年のせいか体の動きが悪くての。それで、悪いんだが、おぬしに手伝って貰えぬだろうか?報酬は終わった後にわしの魂でも何でも持って行くと良い」
「そうか。いいだろう。だが報酬は、兵士の魂なども貰うぞ」
俺はそういう。
カナタは顔をしかめた。
あまり関係のない兵士たちを殺すのはやりたくないようだ。
だが、どうせ館に押し入ったら兵士と戦うのは避けられないだろうし、俺が兵士を殺しても良いはずだ。
「まあ、いいだろう。兵士たちには貴い犠牲になって貰うとしよう」
カナタがそう言うと、俺の手の甲が熱くなった。
2度目の契約でもこれはあるんだな。
そう思いながら俺は手の甲に触れる。
《契約》
《・シャバスの従属》《・ウユリの従属》《・カナタとの契約2》
《完了済》
《・アーライとの契約》《・カナタとの契約1》
カナタの契約の後に数字の1と2が付いていた。
2度以上同じ人物と契約をするとこうなるんだな。
「まだ夜までは時間がある。わしの小屋で休んでおけ」
そう言ってカナタはまた小屋に入っていく。
俺たちは夜までいろいろなことについて話した。
興味深かったのは、悪魔が生き物の肉体を使用して地上に降りることができるというモノだ。
過去にも数体悪魔が地上に降りたことがあったらしく、その時には悪魔が無差別に生き物を殺していき、大量の犠牲者を出して討伐したそうだ。