178.知識の提供
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
『それで、条件とはいったい何でしょうか?』
古代文明の遺産が尋ねてくる。
「俺が急いでいるから手短に終わらせろという事と、お前の持つ知識を俺に渡せ、ということだ。簡単だろう?」
この条件が飲まれなければ、さすがに俺はこいつの相手はできないな。
俺は、いくら好奇心が刺激されるからと言って、依頼をむげにするほどの存在ではない。
約束を破るなんて、悪魔としても失格だしな。
『なっ!?私に与える知識を少なくしようというのですか!ぐぬぬぬっ!……わかりました。では、こうしましょう』
古代文明の遺産は。、俺にある提案をしてきた。
それは、
『先に、少しだけ古代文明の英知のかけらをあなたに渡します。そして、あなたはその忙しいものを終わらせてから、異世界のことを話に来てください』
という事だった。
まあ、俺としてもそれなら問題はないので、了承しておく。
すると、上から何かが落ちてきた。
「これは?」
俺は、落ちてきたものを拾い上げる。
それは、長方形の箱のようなもの。
大きさ的には、USBメモリーくらいだな。
どんなものなんだろうか?
『それの淵の出っ張りを押すと、中から金属のさすものが出てきます。それをあなたに刺すと、そこに入っている情報をすべてあなたの頭に入れることが可能です』
うぅ~ん。
さすがは古代文明。
人間に使えるUSBメモリーといったところか。
俺は指示に従って、それを、腕に突き刺す。
すると、
「うぐっ!情報量が!!」
大量の知識が俺の頭に入ってきて、俺を激しい頭痛が襲った。
これ、危険すぎるだろ。
普通の人間が使ったら、脳が切れるんじゃないか?
……脳というより、切れるのは脳の血管か。
俺は頭を片手で抑える。
かなり頭痛は収まってきた。
俺の頭にある知識を見てみると、頭痛を代償として受けた甲斐があった知識が大量。
「死ぬかと思ったが、知識に免じて勘弁しておいてやる」
『ありがとうございます。さて、早くいってください。約束を忘れないでくださいね』




